こんにちは。ワンキャリ編集部です。
今回は、東急不動産の選考のポイントをお伝えします。
本選考前にぜひご活用ください。
<目次>
●東急不動産の特徴
●東急不動産の社風
●東急不動産の選考ポイント
●東急不動産の選考フロー
・1. エントリーシート(ES)
・2.動画選考
・3. Webテスト
・4. 1次面接
・5.2次面接
・6.グループディスカッション(GD)
・7. 最終面接
東急不動産の特徴:徹底的な顧客目線が「東急らしさ」を生む
都内一等地エリアで大規模再開発に着手
デベロッパーは「不動産業界のプロデューサー」と呼ばれ、街づくりの全体を一貫して担えるのが特徴です。
(1)土地を買う(2)建物を作る(3)建物を売る・貸す(4)建物を運営するという、4つの工程を必要な会社と協力してマネジメントしています。
その中でも東急不動産は現在、100年に一度の大規模再開発と言われている「渋谷」を始め、「銀座」「浜松町・竹芝」の街づくりに力を入れています(※1)。
彼らの開発で特徴的なのは、利益よりも過ごしやすい街づくりを意識する「顧客目線」です。
実際に、ある社員は「東急の強みは企画会議で『利用者のため』という言葉を聞かないことがない」と顧客に寄り添う姿勢を語っています(合格の秘訣より)。
(※1)参考:東急不動産「土地開発」
社会課題の解決を念頭に、4つの事業で人と街に寄り添う
東急不動産の事業は主に4つに分かれています。
・都市事業……不動産インフラ事業、ビル事業、商業施設、渋谷や銀座エリアの開発
・住宅事業……都内の一等地をターゲットにしたマンション開発
・ウェルネス事業……超高齢社会の到来を見据えた会員制老人ホームや、リゾートホテルの開発
・海外事業……アメリカおよびインドネシアを中心とした不動産開発
4つの事業の根幹には「一人ひとりの暮らしに、新しい物語を。」をコンセプトとする生活様式や暮らし方へのこだわりがあります(※2)。
起点となる住まいから派生し、社会問題である環境、保育、介護、少子高齢化、コミュニティの希薄化などの課題解決を目指し、持続可能な街づくりに取り組んでいます。
(※2)参考:東急不動産「会社案内」
東急不動産の社風:「風通しの良さ」で若手でも挑戦できる環境
東急不動産には、年次を問わず自分のやりたいことに挑戦できる社風があるといいます。
ある社員は「年次や経験に関わらず、自分で物事を進める決定をくださなくてはならない」と話していることからも、若手社員の裁量の大きさがうかがえます(※3)。
しかし、決して新人を放ったらかしにするわけではありません。
新人を全員で見守る風土があり、徹底的なOJT(実務を通じての育成指導)によりプロフェッショナルを育成していくとしています(※4)。上司との面談など、日頃の業務(=挑戦)を振り返る機会が定期的にあり、目標に向かってコミットできる姿勢が求められます。
教育に力を注ぐ背景には、社員の少なさが挙げられます。
現在、社員数が804人と比較的少なく(三菱地所:903人、三井不動産:1,678人)(※5、6、7)若手でも何十億円という予算を持ち、プロジェクトに携わることがあります。
若手社員のうちから、自分の意見を求められるので、社員一人ひとりの考えを尊重する風土があるのでしょう。
(※3)参考:東急不動産「社員が描く街づくり」(※4)参考:東急不動産「若手社員から活躍できる理由」
(※5)参考:東急不動産「会社概要・アクセス」
(※6)参考:三菱地所「企業情報」
(※7)参考:三井不動産「企業情報」
▼東急不動産の社風について詳しく知りたい方はこちら!
【合格の秘訣】企業概要・選考での評価ポイント
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東急不動産の選考ポイント:相手の意見をよく聞き、穏やかな人柄を示そう
東急不動産は温和な人が多く、選考においても人柄を重視しているのが特徴的です。なぜなら、デザイナーや弁護士、建設業者など利害関係が対立するような立場の人間関係をうまくとり持つ能力が求められるからです。そのため、相手の意見をよく聞くことができる学生が選考を通過すると言われています。
この傾向はグループディスカッション(以下、GD)でも見受けられます。
野村不動産と東急不動産を受けた内定者によれば、「野村不動産のGDではガツガツと意見を主張する姿勢が評価されたが、東急ではそのような学生は落とされていた」そう。
東急不動産は、2020年卒のGDで「絶対に相手の意見を否定しないで結論を出せ」という縛りが課されていたほど、穏やかな人が優遇されるようです。
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東急不動産の選考フロー
東急不動産の本選考フローは以下の通りです。
1. エントリーシート(ES)
2. 動画選考
3. Webテスト
4. 1次面接
5. 2次面接
6. グループディスカッション
7. 最終面接
1. エントリーシート(ES):早期選考に進めるかどうかの分かれ目。どの設問も具体性を大切に
東急不動産のESは選考の肝といえるほど、重要な役割を担っています。
ESとテストセンターの結果で、A(早期選考をする学生)B(通常選考を行う学生)C(お祈りメールを送る学生)と3パターンに分類するためです。
設問の内容は、以下の通りです。
(1) 大学・大学院生活における最大の困難や挫折は何ですか? また、それを他者を巻き込みながらどのように乗り越えたのか、具体的なエピソードを交えてご記入ください。(400文字)
(2) これまでの人生の中で、あなたが1番挑戦をしたエピソードを、具体的にお書きください。(600文字)
(3) あなたが当社に入社し、実現したいことは何ですか。10年後の世の中をイメージしながら、あなたが世の中に提案したい新しいライフ
スタイルを具体的に記入してください。(600文字)
※出典:東急不動産|総合職2021年卒本選考のES
準備はES前から。やりたいことを具体的に練り上げよう
面接では、ESの内容を基に質問されるので、事前に内容を詰めておくことが大切です。
ESの段階から東急不動産に対する関心の高さをアピールしましょう。
事前にIR情報(※8)を見るなどして、会社の特徴を把握し、OB・OG訪問を通じて「入社後やりたいこと」に具体性を持たせておくことが理想です。
一例ですが、以下のような志望動機が考えられます。
(1) 渋谷の街づくりや文化顧客目線で関わっていきたい
(2) 記憶に残る風景を多くの事業を通じて作りたい
(3) 他社よりも少数精鋭で社員の雰囲気がよかった
インターンや社員のOB・OG訪問を通じ、実感として湧いた思いを話すと説得力も強まります。
実際にある内定者は「3回のインターン参加や10回以上のOB・OG訪問を通じて社員とよく話し、入社後やりたい業務や挑戦したいことを言語化できるようにして面接に挑んだ結果、『誰よりもうちに詳しい』と社員から好評を得た」と語っています。
(※8)......企業が投資家に向けて発信している情報。企業のWebページ(HP)で確認できる。
2. 動画選考:今年から導入の動画選考。第一印象で通過できるかどうかが決まる
東急不動産は、2020年度の選考から動画選考を取り入れました。ESやWebテストと同時期に提出します。
内定者いわく、「多くの学生が受ける東急不動産では、ESの量が膨大なので、30秒の動画で学生の印象を見ているのではないか」とのこと。事前に発言内容を意識し、ハキハキと簡潔に話すことを意識しましょう。
3. Webテスト:ESと合わせて評価。時間制限が厳しいので入念な対策が必要!
東急不動産のWebテストは、一般的に多くの企業で採用されている玉手箱形式のテストとは異なります。
ヒューマネージ社の言語と計数の問題で難度が高く、制限時間は1時間程度と厳しめとのことです。
上述のように、東急不動産ではテストセンターとESの結果でランク付けを行い、上位の学生から面接を行っていく方式を採用しています。
このWebテストで好成績を残すことが内定への第一歩と言っても過言ではありません。可能であれば他社のヒューマネージ社のテストを受け、練習しておくことをおすすめします。
4. 1次面接:倍率は約3倍。ミーハー学生を落とす目的で行われる
東急不動産の1次面接は、「社員1:学生1」で所要時間30分程度の個人面接です。
面接内容は「学生時代に力を入れたこと」「どの部署に興味があるのか」など。穏やかな雰囲気で行われたそうです。
質問は以下の通りです。
・自己紹介
・学生時代に力を入れたことを3つ
・その中でも1番チャレンジしたことは何か
・どういう信念・考えのもとでその行動をしたのか
・就活の軸
・なぜ東急不動産なのか
・どこの事業部に興味があるのか/その理由
・逆質問
・最後に一言など
※出典:東急不動産|総合職2021年卒本選考の1次面接
志望動機を明確にし、東急不動産でしか達成できないことを訴えよう
ここでは、なぜ総合デベロッパーの中で、東急不動産なのかを明確にする必要があります。
この答えを実体験から用意できるといいでしょう。ESの内容を振り返り、一貫性を持たせるように心がけてください。
また、他社の総合デベロッパーではできないことを提示するために競合理解を深め、「街づくりに強いからこそ東急不動産を志望した」といえるといいでしょう。
実際に、東急不動産の2020年度におけるセグメント別の営業収益は、都市(約30.4%)・管理(約19.8%)・住宅(約14.2%)となっており、都心部のタウンマネジメントに強みを持っていることが分かります(※9)。強みを理解し、面接官が納得できる回答を目指しましょう。
(※9)参考:東急不動産「セグメント情報」
▼他の総合デベロッパーについて、詳しく知りたい方はこちら!
・【業界研究:デベロッパー】三井不動産・三菱地所・住友不動産・東急不動産・野村不動産・森ビルの違いとは!|就活サイト【ONE CAREER】
5. 2次面接:人柄重視で深掘り。自分の過去のエピソードから面接官に人柄理解への納得感を持たせよう
社風が穏やかで、人柄を重視する東急不動産では、2次面接で志望動機などは一切聞かれず、人柄を引き出すような質問をされます。
2021年卒の選考では「立場の違う人との関わり方」「学生時代に力を入れたこと」などが聞かれたようです。
自分の人柄が分かる過去のエピソードを振り返り、具体的に話せるようにしておきましょう。
自分の強みを語る際には、「穏やかにかつ議論を進める力」を持っていることを証明するようにしましょう。
上述したように、東急不動産ではデザイナー・弁護士・建設業者など利害関係が対立するような立場の人間関係をうまくとり持つ能力が求められるためです。
6. GD:他社には見られない珍しい選考内容。協調性が最重要か
2021年卒の選考では、新型コロナウイルスの影響でGDは行われず、2022年卒の選考も実施されるかどうかは未定です。
東急不動産のGDは、「社員2人:学生8人」で所要時間は1時間程度です(選考ページより)。
内定者によると、学生の人数が多く、目立つことが難しいので、通過率も非常に低いそうです。
内容は、社会問題を1つ挙げて解決策を考えるという珍しいお題。
学生8人に役割を決めるカード(リーダー2人、書記1人、発表者1人、その他役割なし)を引いてもらい、最後まで与えられた役割を全うしていくもの。役に合わせて社会問題の解決策を出していくという内容ですが、他社には見られない選考なので気を引き締めて行う必要があります。
相手の意見を受け止め、議論できる協調性を表現しよう
選考全体のポイントで記載したように、東急不動産では周囲の意見を加味した上で発言できるような協調性のある学生を求めています。
そのため、GDでは相手方の意見をしっかりと聞き、内容を踏まえた上で発言をすることで協調性をアピールしましょう。
7.最終面接:油断大敵!基本的に意思確認の場だが落とされる人も
東急不動産の最終面接は、「社員1:学生1」の個人面接で、所要時間は30分程度です。
基本的に意思確認の目的で行われるようですが、落とされる学生もいるそうです。
役員との距離が近く、穏やかな雰囲気で行われるようなので緊張せず挑みましょう。
質問内容は以下の通りです。
・「趣味は何か」などのアイスブレイク
・東急不動産への志望理由
・学生時代に力を入れたこととその深掘り
・なぜそのチャレンジをしたのか
・自己PR
・あなたにとって仕事とは何か
・なぜデベロッパーなのか
・企業選びの軸
・入社したらやってみたいこと
など
※出典:東急不動産|総合職2021年卒本選考の最終面接
自己PRを話す際には、志望理由を入れ込もう
最初に自己PRをするときから、なぜ東急不動産を志望しているのかについての主張を入れ込むようにしましょう。
この面接を通過できなかった学生の多くが口にするのが「志望理由をうまく伝えられなかった」という後悔の言葉です。
最終面接で年次が高い社員に圧倒され、緊張してしまうと言いたいことを言えないまま終わってしまう可能性もあります。
まずは、冒頭30秒間の自己PRで、自分の強み以外に「なぜ不動産業界に興味を持ったのか」「なぜ東急不動産なのか」を語るようにしましょう。
おわりに
いかがでしたか? 皆さまの選考対策のお役に立てれば幸いです。
さらに詳しい「選考対策ページ」と「クチコミ」はこちらをご覧ください。
※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています
【選考ステップ一覧】各選考の詳細と解説
【クチコミ】説明会/インターン/選考の評判
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(Photo: numa0417bb/Shutterstock.com)