※こちらは2021年4月に公開された記事の再掲です。年商などの一部数字を更新しています。
トップマーケター。こう聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか。
消費者をあっと言わせるCMを作る。鮮やかに市場のシェアを奪うような戦略を描く。確かに稀有(けう)な才能だが、どれもマーケティングの一部を表したに過ぎない。それほど、現代のマーケティングとは複雑化し、奥が深い。
そんな混沌とした状況を「全部やればいいじゃん」と一気に突き破ってくるのが、2005年の創業から圧倒的な成長を続けるレバレジーズだ。
IT・医療の分野を中心に40種類ほどのサービスを展開する同社のマーケターは、全社員の5%に当たる70人。業界トップクラスのサービスを次々と生み出し、年商約640億の原動力となっている。
レバレジーズの急成長を支えるマーケティング哲学とは何か。執行役員兼マーケティング部長の藤本氏と、最前線で活躍する新卒4年目の野村氏、新卒2年目の邊(ぴょん)氏に聞いた。
「困りごと」をどう解決するか。その全てがマーケティング
──まずはレバレジーズにおけるマーケティングの定義からお聞きしたいです。レバレジーズのマーケティングは他の会社と一体、何が違うのでしょうか。
藤本:レバレジーズでは「顧客の困りごと(ニーズ)を満たすこと」をマーケティングと定義しています。
藤本 直也(ふじもと なおや):レバレジーズ株式会社 執行役員
1991年生まれ。大阪大学工学部卒業後、2014年レバレジーズへ新卒入社。マーケティング部、新規事業の責任者、レバテックの経営企画を担当後、25歳でレバレジーズ史上最年少の執行役員に就任。就任後は人事責任者、経営企画室長を経て、現在はマーケティング部、経営企画室、広報部、人事部などの統括を行い、レバレジーズの成長を牽引(けんいん)。2018年度から2019年度まで、中央大学で新規事業、マーケティングについての非常勤講師を務めた。(所属部署はインタビュー当時のものです)
──マーケティングと聞くと、販促や広告、広報など市場拡大の業務が中心のイメージでしたが、そうではないのですね。
藤本:レバレジーズではそれよりも上位の概念です。「ニーズを満たすための正解を考え抜き、それを実現するために全部やればいいじゃん」っていう考え方です。マーケターが、サービスやプロダクトの作り込みをするケースも多いです。マーケティング部内のスキルマップはこんな感じですね。
──これは……。かなり複雑ですね。
藤本:いえ。項目は多いかもしれませんが、この組織が出来上がった背景は至ってシンプルです。例えるなら、水が足りない村に、水を持っていくのと変わりません。
──どういうことですか?
藤本:水不足で喉が渇いている人が100人いる村があったとして、Aという方法は汚くても大量の水を持っていく。Bはきれいな水を届けられるけど、量は少ない。Cは井戸を掘る。Aの場合は、命を落とす人は減るからマシとも考えられるけど、病気になるかもしれない。Bなら病気にはならないが、全員は救えない。Cは井戸が当たるか分からないというリスクがある。
いろんなニーズの満たし方とリスクがある中で、「どれが正解なのか」と戦う。これに近いんです。ニーズをどう解決するか、トータルでコントロールするのがうちのマーケティング部がやっていることです。だから、いろんなスキルがありますが、顧客が困っているものを解決するために手段を選ばずに挑んでいった結果、このような組織が誕生しているに過ぎません。
マーケターに必要なのは実行力。PDCAの速さで事業を正解に近づける
──顧客の困りごとを解決するために、あらゆる手段を尽くす。そう聞くと、マーケティングというよりは事業開発の仕事のような気がします。
藤本:レバレジーズのマーケティングは、まさに事業開発だと思います。
──実際、マーケターは事業開発のどこから関わっているのでしょうか。
藤本:企画から実行まで全てです。例えば医療の世界で、病院が人材確保で困っていて、「ニーズが大きそうだな」と医療系の人材コンサルティングサービスを考えたとします。こういった新規事業立案の段階の議論もやります。そして、仮説や課題がある程度見えた段階で、そこから顧客にとって最適なサービスは何かを具体的に考えるのも、マーケターの仕事ですね。
──なるほど。でも、仮説や課題が見えた時点で、ある程度の勝ち筋は見えているのではないですか。
藤本:もちろんそうです。ただ、それって刹那的なこともあります。市場や顧客の生活様式が変化した際に、当初描いた戦略って通じなくなるんですよね。事業開発で差が付くのは実行力だと考えています。情報にあふれている現代では、どの会社も似たようなことを考えるので、戦略だけでは差が付きにくく、いかに変化に対応して、ニーズを満たすことができるかが重要になってきますね。
例えば、20代後半の女性をターゲットに、刺さると見込んで出したサービスが、本来のターゲットよりも30代後半の女性からの反応の方がよかったとします。これは自分たちが想定していたところとは違う部分にもニーズがあったということですから、当然戦略も変わります。このように、戦略がすぐに劣化したとしても(≒顧客のニーズに追いついていなかったとしても)、PDCAを回すサイクルが速いと、正解にたどり着くスピードも上がります。だから実行力が重要なんです。
レバレジーズは1つの決まった戦略に基づいて動くのではなく、現場の営業はもちろん、プロモーションチームやデータ戦略室など、さまざまなマーケティングの専門チームからも仮説検証結果を基に意見を出し、柔軟に戦略を変化させることで、例のように顧客のニーズを最速で満たすことを実現しています。
──戦略と実行を行き来して、正解を模索するのがレバレジーズのマーケターなのですね。
藤本:そうです。だから、一般的なイメージでいう「マーケティング」なのか「事業開発」なのかで見るより、マーケティングスキルを持って事業開発する、という見方が近いですね。
事業を進めていると、あるメンバーが出してきた施策が他のメンバーが進めてきた施策とは相反するものかもしれない。そのときに「どっちがより顧客にとっての正解なのか」を議論する必要がありますし、事業戦略を踏まえた上で新規の領域に対してどこまで投資できるかも考えないといけない。といったように、いろんな視点を持った上での意思決定が必要になりますし、そこがマーケターには求められています。
顧客にどんな価値を提供したいか。全員の認識がそろっている会社は強い
──事業の全体を理解し、最善の判断を下すことがマーケターには求められると。そのために必要な考え方は何だと思いますか。
藤本:マップの左上にある「業界理解/顧客理解」が最上位概念です。これが何をする上でも非常に重要だという前提で、「事業戦略」「ブランドコミュニケーションデザイン」「顧客ロイヤリティ」をその下に置いています。
──「戦略だけでは差が付きにくく、ニーズを満たすことができるかが重要」というお話でしたが、そのためにも「ブランド/コミュニケーションデザイン」「顧客ロイヤリティ」の重要性がより高まっているということでしょうか。
藤本:そうですね。どのように顧客とタッチポイント(接点)を持ち、どのようにコミュニケーションしていくかは、戦略とは別で詳細に描く必要があります。UX(顧客体験)のマーケティングチャネルが多様化しているからですね。
そしてサービス提供を行ったら「自分たちのサービスはどれくらい良い体験を提供できているのか」を検証する必要があります。
──それが「顧客ロイヤリティ」に当たる部分ですね。ロイヤリティ向上には何が重要なのでしょうか。
藤本:今までもユーザー調査を通じて顧客満足度や顧客推奨度を高める取り組みは続けてきたので、当社のサービスはすでに満足度の高いものが多いです。ここから満足度をさらに高めるためには、「期待価値」と「知覚価値」のギャップを埋めることが重要だと考えています。
「ユーザー側がサービス登録時に抱くイメージ(期待価値)」と「レバレジーズ側が提供できる価値(知覚価値)」にギャップがあり、ユーザーのペイン(悪い体験)につながっているのなら、それをなくすことが大事ですし、ゲイン(良い体験)はさらに伸ばす必要がある。結局、満足度を向上したければ、顧客への価値を最大化するしかないなと。
例えば、フリーランス向けの仕事紹介サービスでは、戦略を変えています。今までは一般的にフリーランスの仕事はスキルの切り売り、時間販売に近いという考え方でした。でもユーザーに聞いてみたら「正社員よりも挑戦できる」と話す人が多かったんです。「スキルがあるからフリーランス」というより、「やりたい仕事を自分で選ぶ」「キャリアアップへ向けて調整がしやすい」という魅力があると気付きました。ならば、サービスのPRの方向性は「実はフリーランスは自由で挑戦できるいい雇用形態ですよ!」と打ち出した方がいいということになりますよね。それにより、新しくフリーランスになる人が増えて世の中の働き方の自由度が上がって市場の活性化や拡大につながります。
──「顧客への価値を最大化できるか」という視点で考えられるかが、マーケティング力に直結する、と。
藤本:最近のマーケティング組織では、強いところと弱いところの違いがはっきりしています。弱い組織は、プロモーションチームがプロダクトを無視してプロモーションしか考えないなど……。嚙み合わせが悪く、結果的にユーザーに不満が残る体験しか提供できなくなります。強い組織は「統合型」。顧客にどんな価値を提供したいか、全員の認識がそろっている会社は強いし、自ずと領域は広がっていきます。
マーケティングが司る4つの機能。領域を渡り歩き、広げるキャリアパス
──領域が広がっているからこそ、多岐にわたるスキルマップになっているのですね。具体的にどのような領域があるのでしょうか。
藤本:先程の図をもう少し整理すると、こうなります。
「プロダクト」は製品やサービスですね。「ビジネスグロース」は利益最大化のための取り組みですが、突き詰めればクライアントの困りごとの解決です。「プロモーション」はユーザーの困りごとの解決で、デジタルと非デジタルに分かれています。全体に関係する「CRM/MA」はデータ関係で、最初のマップでは「ベース」とも呼んでいます。CRMはユーザー・クライアントとのコミュニケーション最適化、MAはマーケティングオートメーションです。
──皆さんは入社したときどの領域の配属になり、どのようにキャリアパスを広げていったのでしょうか。
邊:1年目の配属は図でいうところの「ビジネスグロース領域」でした。看護紹介/派遣事業の事業部マーケというポジションで、営業の生産性向上や売上改善のためにプロジェクトの促進をしていました。
ですが、事業部の未来を見据え、10年後、20年後、その先も継続して「顧客にとって最も良質なサービスであること」を考えた際に、「ビジネスグロース領域」から外れて「プロダクト領域」や「CRM領域」に踏み込んでいく必要があったんですよね。
そこで、当時の上長に相談をして、領域外の仕事を受け持つことになりました。具体的には、自社開発しているSFA(営業支援システム)にLINEを組み込み、営業がノンストレスかつ効率的にユーザーとやり取りができる画面開発プロジェクトのPMとなり、エンジニアやデザイナーと連携して開発を進めていました。
その後は、まだまだ未開拓領域である「SNS領域」と「コンテンツ領域」へと職域を広げていきました。今の時代、顧客(特に消費者側)はSNSを通して多くの情報をキャッチアップしますし、自身の抱えている困りごとや悩みをリアルタイムで拡散しています。だからこそ、コンテンツメディアと絡ませることによって、効率的かつ効果的にソリューション提供ができる領域だと踏み、0から全部やっていきましたね。
このように、顧客のニーズに最速かつ最適にアプローチするため、また、それによる事業利益が生まれるという視点から、必要なことは「全部やる」というスタンスで仕事をしていくことで、キャリアパスは広がっていったと思います。
邊 廣烈(ぴょん ぐぁんりょる):レバレジーズ株式会社 マーケティング部事業戦略室人事マーケ責任者 兼 機能戦略室SNS責任者
2019年新卒入社。看護事業におけるSFAへのLINE導入・各種SNS運用のPMを担当。その後、マーケティング部の専門機能としてSNSチームを立ち上げ。同時期にHRマーケティングチームを立ち上げ。(所属部署はインタビュー当時のものです)
野村:僕が入社して最初に関わったプロジェクトは、看護メディアのシステムリニューアルなので「プロダクト」の領域です。そのプロジェクトで、プロダクト領域に加えてメディアや事業で蓄積されるデータへの理解を深め、データアーキテクト領域の知見を身に付けました。
1年目の夏くらいからは、事業の目的に合わせてデータを収集し活用できるようにするため、DWH(データウェアハウス)やBIを社内に導入するプロジェクトを進めていました。その段階で「プロダクト」の領域外にミッションが広がっていました。
2年目くらいからは、より強く事業の競争戦略を意識するようになり、競争戦略に資するプロジェクトを提案したり、既存のプロジェクトを競争優位性になる水準で達成できるようにしたりという行動が多かったと思います。初期から身に付けてきたプロダクトの専門性は生かしつつも、機能をまたぐ行動が増えていきました。
野村 亮太(のむら りょうた) :レバレジーズ株式会社 メディア企画部オウンドメディアグループ責任者
一橋大学大学院卒、2017年新卒入社。オウンドメディアのシステムリニューアル、DMP・BIツールの導入・浸透プロジェクト、看護・介護領域のオウンドメディア責任者を経験。現在は、各事業に紐(ひも)づくメディアの企画・運営を行うメディア企画部オウンドメディアグループにて、各メディアの方針決定・改善やメンバーのマネジメントなどに従事。(所属部署はインタビュー当時のものです)
藤本:さらに例を出すとデジタル広告領域に2020年度配属されたある社員は、業務を進める中で法人開拓の優先度が高くなり、1年後には広告からマーケティング全体に裁量が広がっています。「デジタルでもいいけど、広報でも何でもやれば? 営業と連動して動いて!」というふうなミッションに変わったということですね。
──多くの社員が領域を超えて活躍できる環境を作るのは大変だと思うのですが、組織として工夫していることはありますか。
藤本:レバレジーズのマーケティング組織は、何かの専門性を極める「機能軸」と事業の成長にコミットする「事業軸」の2つから構成しています。この2軸を持つことで事業成長へのコミットメントを前提としつつ、専門スキルの育成も実現することができるという点が工夫されている点の1つといえますね。
2020年新卒だと、2割くらいが事業軸っぽい配属であとは機能軸です。それで1年以内にいろいろな軸が融合し、違う領域へとどんどん移っていきます。
──野村さん、邊さんのキャリアを「事業軸」「機能軸」で整理すると、どのような移り方をしてきたのでしょうか。
野村:僕は最初「機能軸」に配属されてプロダクト領域の専門性をつけることになりましたが、同時に、マップの一番上にある「業界理解/顧客理解」についても取り組んでいきました。
機能軸の役割として「高い専門性によって、戦略からおりてきたプロジェクトを達成に導くこと」「その専門性と顧客・競合への知識を合わせて、戦略を提案・ブラッシュアップすること」の2つがあると考えています。特に後者をやる上で、「業界理解/顧客理解」が必要になってきます。こうした動きをする中で、違う領域に移ったり、その機能軸で知識を突き詰めたり、といった多様なキャリアパスが生まれています。
邊:僕は2割の「事業軸」スタートでしたが、入社後半年ほどの期間で「機能軸」の分野も合わせて持つことになりましたね。「機能軸」にはその分野を専門的に伸ばしているプロフェッショナルな社員がいて、適宜必要なサポートもしてくれるので、領域外の仕事をするとなっても困らないという点も、多岐に渡って職域を広げられる要因かもしれません。もちろん能動的に学ぶ姿勢や取り組むことは前提ですが(笑)。
レバレジーズならどこに配属されても、どんな風にでも強くなれる
──最初に提示してもらったマップは一見すると縦割ですが、有機的につながっているんですね。領域を超えていけるのはどんな人でしょうか。
野村:顧客志向性・組織志向性が高く、主体性を持って動ける人ですね。ユーザーや事業全体の問題を見つけて、解決しよう、そのために自分のここを伸ばしていこうと考えられる人。そのとき、「機能軸」とか「事業軸」とか自分が持っている役割で業務範囲を区切ってしまうのではなくて、それを飛び越えて「この問題解決、自分がやったら面白い」と思える人です。
邊:同意見ですね。常にどうすれば顧客の幸福を追及できるのか、どうすれば組織はより多くの価値発揮ができるのか、という視点がある人だと思います。あとは「コミットメント」というと少し浅い気もしますが、「顧客や組織のためになることなら何でもやるし、やりきる」という考えを持っている人が領域に捉われないと思いますね。
野村:全てのポジションは問題解決のためにあるので、「このポジションを誰がやったら一番うまく問題解決できるか」を年次関係なく考えてアサインが決まってくる。これがレバレジーズの良いところで、今述べたような働き方がしやすい環境になっていると思います。
──動ける範囲が広く、年次に関係なくリーダーになれるのは魅力ですね。就活のときからそういった環境に魅力を感じていたのですか。
邊:年次がどうかとか、ポジションがどうかとかにはあまり興味がなかったです。あくまでも「顧客のためになるのか・社会のためになるのか」という軸だけが大きかったですね。一方で、本当の意味で「裁量権があるかどうか」は見ていました。というのも、多くの企業が「うちは裁量権あるよ」と言うのですが、突き詰めて話を聞いていくと、その多くが「権」まではないという実態だったんです。上層部が最終判断や舵(かじ)切りをしてしまうような企業では働きたいと思わなかったので、真の意味で「任せられる文化」のあるレバレジーズにしましたね。
野村:就活のときは、自分の手でいいものづくり・ビジネスづくりができること、それを通して価値を感じてもらえること、早くからそうした経験ができること、に魅力を感じていました。というのも、「こうだったらいいな」と思ったことや自分のユニークさをモノやサービスに反映させて、それを市場に出して、その結果として誰かに「野村の作るものはいいものだな」と価値を感じてもらいたい、という思いがあったためです。学部と院では金融を専攻していたので、いろいろな企業のビジネスづくりに関われるVCや投資銀行などの金融機関も同時に検討していましたが、事業づくりの魅力が決め手となってレバレジーズに入社しました。
──入社後はどうでしたか。
野村:就活時に魅力に感じていた部分は入社後も同じように魅力として感じられています。
ただ、任された領域で価値発揮するためには、徐々に知識量も必要となっていきました。自分より年上である競合の担当者よりも高い専門性を発揮するために、経験やインプット時間をより多く取るように意識していました。
──やる気次第で、どんなマーケターにでもなれる可能性がありそうです。
藤本:変化が大きい組織なので、前向きに仕事したい人には面白いですね。成長産業や成長領域で仕事をしていくからこそ、業界の最先端が2〜3カ月で変わってしまうことも多いです。その都度、ミッションが変わるなど、専門領域は勉強し直しになる。あんまり意欲的じゃない人だと、「また変わるんすか」と思っちゃうかもしれません(笑)。
「教材」はリアルな事業案。企画出しだけでは終わらせないインターン
──ここまでお聞きした事業開発を実践できる場として、インターンは毎年学生の人気が高いです。
藤本:テーマはまさに事業実現です。会社が実際に検討している事業案を基にします。策定した通りに動くことに意味はなく、大事なのは実行のクオリティやPDCA。机上の空論では終わらせません。プロダクトデザインまで完了するチームもあるし、広告出稿にしても概要だけではなくキーワードや広告料、LP(ランディングページ)まで詰めるチームもあります。
──実際の業務と同じように、実行まで考えるのが強みですね。
藤本:「良い企画できた!」と満足して終わるのではなく、「こうすればお客さんは必ず幸せになるんだ」「生の事業づくりってこういう現場感なんだ」と学んでもらえると、すごくうれしいですね。
──最後に、就活生へのアドバイスをお願いします。
邊:就活において「正解」を探そうとすると何が正解か分からなくなります。世の中にはありがたいことに「いい企業」が多いです。どれも魅力的に見えてくると思います。だからこそ余計に迷うと思います。ですが、最後には「自分が選んだ道を正解にすること」が大事だと思っています。就活はその準備過程だと思って、なるべく選ぶ道のギャップをなくすためにも、選考中の企業にしっかりと向き合って、深くまで知ることを意識してみてください。
野村:「最終的に誰にどう認識される人間になりたいか」という観点でシンプルに考えて意思決定できたら、後悔しない楽しい人生になると考えています。
就活も人生の意思決定の1つなので、同じように考えられるといい就活になると思います。
藤本:社員に求める最終形は、業界そのものを設計できること。本質的にニーズを満たすために、個々のサービスや事業で考えず、業界がどうあるべきか描けることです。経済が悪化していく世の中では、前向きに、自分なりの考えを持って、延長線上ではないところに何かを生み出せる人材が活躍します。なりたい姿や信念があれば、それに近づいていくのは楽しいし、就活をその手段にできる人は強いはずです。
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【ライター:松本浩司/撮影:百瀬浩三郎】