就活中は、説明会や面接に臨むための服装に悩むことも多いでしょう。「この服装・髪形で訪問したら失礼かもしれない」と不安になることもあり、悩みは尽きません。
この記事では、就活生の適切な服装・身だしなみのルールを紹介していきます。基本のマナーをチェックしつつ、「服装自由」と指定されたときのポイントなどもまとめていますので、困ったときはぜひ参考にしてください。
就活生の服装・身だしなみのポイント
就活生にとっての大きな悩みの1つに、就活中の服装・身だしなみが挙げられます。就活中は印象の良い服装・身だしなみを意識したいところですが、「そもそも印象の良い服装とは?」と迷うことも多いでしょう。
就活生が注意すべき服装・身だしなみのポイントを2つ解説していきます。
なお、オンラインで行われる就活では、服装について細かくチェックされるケースは少ないです。指定がなければ、服装自由と捉えて差し支えありません。
清潔感がある
就活生の服装・身だしなみにおける重要なポイントは、「清潔感」です。見た目の清潔感の有無で、自分自身の印象は大きく左右されるといっても過言ではないでしょう。清潔感がある就活生は好印象を与え、反対に清潔感のない就活生は、第一印象からイメージを損ねてしまいがちです。
もちろん、第一印象や見た目のイメージだけで結果が決まるわけではありませんが、その後の印象に影響を与えることは大いにありえます。特に、年配の採用担当者の中には「だらしない服装をしている人は仕事の自覚が足りない。身だしなみはビジネスマナーの一環である」と考える人も少なくありません。
そのため、就活中は清潔感を持たせるためにも、以下の点に気をつけましょう。
・シャツにシワや汚れがないように確認する
・スーツはあまり着崩さないようにする
・濃いメイクは避ける
・ひげをそる
これらの点を押さえておけば、印象が著しく悪くなることは避けられるでしょう。
場に適している
就活中は、場に合った服装を選びましょう。場に合った服装を選ぶということは、TPOを意識して行動することにつながります。
TPOに合った服装や行動は、社会人として欠かせないマナーです。就活では、場にふさわしい服装や行動をチェックすることで、就活生のマナーを重んじる姿勢を評価しているといえるでしょう。
就活は、「スーツ姿で行かなければならない」というルールは存在しません。しかし、Tシャツにジーンズといったラフな服装をして行くと、企業によっては「仕事への熱意がない」と思われてしまう恐れがあります。
主体性を大事にしているといえば聞こえは良いかもしれませんが、多くの企業はやはり、ルールのもとで円滑に団体行動ができる人材を求めています。とくに指定がない場合は、対面する相手へのマナーとして清潔な服装を心がけましょう。
就活生の疑問! ウェブ面談の服装は?
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、近年は就活においても、ウェブ面談が頻繁に行われるようになりました。就活生にとって疑問となるのは、ウェブ面談時の服装はどうすれば良いのかという点です。
結論からいうと、基本の服装マナーは対面の場合と変わりません。服装が自由であれば、私服を選ぶことをおすすめします。ウェブ面談は自宅で行うため、ラフな服装でも良いのか迷うこともありますが、自宅でもウェブ上であっても面接官と初めて対面する機会ですから、「面接に対応してくださる相手に敬意を示す」という姿勢で臨むことが大切です。
ウェブ面談では、写り込む背景にも注意しましょう。散らかった部屋を背景にして面談をすると、「だらしない人だ」という印象につながる恐れがあります。基本的には、余計なものが写り込まない壁を背景にした状態で臨みましょう。
就活の服装のマナー! スーツ編
就活でスーツを着用しなければならないという決まりはありませんが、スーツを着て面接に臨むときに気をつけたい点を紹介します。
男女それぞれ気を付けるべきマナーは異なります。ここでは、髪形からスーツ・靴下・ストッキング・小物にいたるまで、項目ごとに詳しく見ていきます。
髪形・ヘアスタイル
就活中の髪形・ヘアスタイルは、清潔感を重視しましょう。男女ともに気をつけたい点は、以下の通りです。
・寝ぐせは直す
・無精ヒゲは整える
・ボサボサで伸び放題の状態は避ける
・華美なセットアップは控える
女性の髪形は、黒髪のポニーテールである必要はありません。ただし、場にふさわしい髪形という点で、華美なヘアアレンジやヘアアクセサリーは避けるべきでしょう。
メイク
メイク(化粧)はナチュラルメイクをおすすめします。ナチュラルメイクは、明るくて清潔感のある印象につながります。
なお、目元を強調しすぎるメイクは避けましょう。アイシャドウなどは、グリーンやブルーといった主張の強い色は避け、ブラウン系を軽く乗せる程度がおすすめです。メイクもマナーの1つと捉える社会人もいるため、あくまでも、濃すぎないナチュラルメイクを意識しましょう。
スーツ
就活をするときのスーツの色に決まりはありませんが、しっかりと自分自身の体形に合ったものを選ぶことが大切です。ダボダボな状態で着ているとだらしない印象を与え、裾を踏んでしまい汚れてしまうこともあります。丈が足りない状態もNGです。ストライプなどの柄が入ったスーツよりも、無地を着用している人が多くみられます。
シャツ・ブラウス
シャツ・ブラウスは、基本的には白を基調としたものを選ぶと良いでしょう。白色のシャツ・ブラウスは、原則としてどの業界の就活でも問題ないため、1枚持っておくと重宝します。着用時は、とくにシワや汚れに注意しましょう。本人は目立たないと思うほどのシワでも、面接では目立ってしまうこともあります。前日にアイロンがけを済ませておきましょう。
ネクタイ
男性はネクタイを締めるため、ネクタイの色に注意しましょう。ネクタイもスーツと同様に決められた色はありませんが、自分の好みだけで選びがちになりやすいアイテムです。
例えば、ネイビーなど青色のネクタイはいつもより顔立ちがはっきりして見えやすく、黄色のネクタイは柔らかく優しい印象に見えることがあります。就活で身につけるネクタイを決めるときは、周りのアドバイスを聞きながら選んでみても良いでしょう。
ネクタイの柄は、小さいドット・レジメンタル・チェック・細いストライプなどが主流です。これらの柄のネクタイを持っておくと、今後、就活だけでなくあらゆるビジネスシーンで着用できるでしょう。
かばん
就活中は、かばんの選び方にも注意したいところです。ベルトや靴とマッチする色のかばんを選ぶようにすれば、かばんだけ悪目立ちをすることなく、全体の印象がすっきりとまとまります。
サイズ的には、大きすぎず小さすぎず、床に置いても倒れないサイズを意識して準備しましょう。基本的には、A4サイズのものが入るかばんを持ち歩くことをおすすめします。就活中は、企業から資料を受け取り、持ち歩くことが多いためです。
リュックを選んでも問題はありませんが、カジュアルな印象を与えるため、業界によっては賛否が分かれます。アパレル業界や社風が自由なIT業界、マスコミ業界などでは、リュックで行っても問題ないケースも考えられます。ただし、服装自由などと書かれていない限り、あまりにもカジュアルなリュックは避けた方が無難です。
靴下・ストッキング
靴下はスーツの色に合わせるようにしましょう。女性のストッキングは、肌の色に合わせて選ぶのが基本です。柄もの、派手な色の付いたものは選ばないようにしましょう。ストッキングは伝線しやすいため、説明会や面接で困らないためにも、常に予備を持っておくことをおすすめします。
パンプス・靴
就活中にスーツを着用するときは、男性はシンプルな革靴、女性はヒールが高すぎないパンプスを選ぶことをおすすめします。選んだスーツとの相性も重要ですから、合うものがわからないときは、購入店で相談するのも良いかもしれません。
パンプス・革靴の手入れも、就活中は定期的に行いましょう。出かけるときは汚れがないようにしっかりと磨き、かかとがすり減っているときには着用を避けたほうが無難です。
メガネ・時計
メガネをかけている人は、わざわざコンタクトに変更する必要はありません。メガネでもコンタクトでも、普段つけているもので面接に臨みましょう。メガネで企業に足を運ぶときには、レンズはしっかりと磨いておくことをおすすめします。
時計は、時間を知るためにも必要ですが、スポーツやアウトドアで使用するものや、きらびやかな飾りがついたファッション性の強いものなどは、ビジネスの場にはふさわしくありません。面接の減点対象とまではいかなくとも、見た目の印象で損をしてしまう可能性があります。落ち着いた印象を与えるもの、清潔感や誠実さといったイメージにつながるものを選びましょう。
ネイル
爪は伸ばし過ぎず、適切な長さでしっかりと切りそろえておきましょう。また、汚れがないようにも注意してください。
付け爪やネイルアートなどの派手さを感じさせるネイルは、就活には向きません。シンプルにまとめたスーツとも合わないため、就活中は、ベージュなどの落ち着きのあるトーンを選ぶと良いでしょう。
コート・マフラー
就活中にコートやマフラーを着用するときは、スーツとのバランスやビジネスシーンに合うかどうかという点を考慮して、落ち着いた色・デザインのものを選びましょう。一般的には、黒や濃紺などの色を選んでおくとどのシーンにもマッチして便利です。
コートにも汚れやシワ、毛玉などがないように、普段からしっかりと手入れをしておきましょう。マフラーに関しては、繊維が付着しやすい素材でできているものは避けることをおすすめします。知らない間にスーツやシャツに繊維が付き、コートを脱いだときにだらしない印象を与えてしまいます。
就活では何を着る? 服装自由・私服編
企業説明会や面接などで「服装自由」と書かれている場合は、スーツで行くべきか悩むことも多いでしょう。企業によっては「私服でお越しください」と伝えるケースもあります。
服装自由・私服となると、スーツと違って自由度が高いからこそ、さまざまな点で迷うものです。ここからは、服装自由・私服のときの服装マナー・身だしなみのポイントをまとめていきます。
服装自由の場合
服装自由と書かれていたときには、オフィスカジュアルがおすすめです。自由とはいえフォーマルな場であるため、カジュアルな雰囲気が強いコーディネートは避けたほうが無難です。
オフィスカジュアルの場合、男性はジーンズやサンダル、半ズボンは避け、女性は丈の短いスカートや胸元や肩がみえるような過度な露出は控えましょう。あくまでも、ビジネスシーンにふさわしい服装を選ぶことが重要です。
「服装自由だとかえって着るものがない」という場合は、スーツでも差し支えありません。あくまで服装は自由であるため、スーツを選んでも良いのです。
私服の場合
企業・業界によっては、「私服でお越しください」と書かれている場合があります。わざわざ「服装自由」ではなく「私服」と指定があるということは、少なくともスーツは避けるべきであることが分かります。
そのため、私服で来るよう指定があったときには、基本的にオフィスカジュアルを選びましょう。企業には「リラックスして面接に臨んでほしい」「アットホームな雰囲気を大事にしたい」といった意図があるようです。
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アパレル業界の場合
アパレル業界では、私服のファッションチェックも評価の一環だと考えられています。アパレル業界では、おしゃれなコーディネートやファッションアイテムこそ高評価につながる可能性が高いため、志望する企業のコンセプト・ブランドイメージに合った服装を心がけると良いでしょう。
面接では「今日のファッションのポイントを教えてください」と質問されることもあるため、どのような狙いがあって選んだコーディネートなのか、しっかりと説明できるようにしておくことも大切です。
まとめ
就活生にとって、就活中の服装・身だしなみのマナーの基本は、押さえておきたいものです。清潔感を意識し、場にふさわしい服装で面接に臨めば、第一印象が悪くなることは回避できます。身だしなみもしっかりして、就活を進めることが内定への近道と言えるでしょう。