※本記事は、noteに掲載した記事を転載・一部加筆したものです
(転載元note:「「就活の納得感」を上昇させる方程式」)
ワンキャリアで就活生のキャリアアドバイザーをしている多田です。
この「処方箋シリーズ」も3回目。今回は就活の納得感をテーマにしようと思いました。
春から働き始める方、就活中の方、就活を始めようと思っている方。
いろいろな方が、私の周りにいますが、彼らのゴールは皆同じ。「納得感を持ってその会社に入る意思決定すること」だと思っています。
それはすなわち、自分の将来に責任を持つということです。
そこからは「その会社を選んだことを正解にする」ことしかできません。
本記事では「就活の納得感とは何か?」、「納得感を上昇させるにはどうしたらよいか?」を私見たっぷりに書いていきます。
【本記事の構成】
・「直感」の言語化をどうすればよいか?
・「就活の納得感」とは?
就活中の方には道しるべ、この春から働き始める方にはエールとして、本記事を参考にしてもらえればうれしいです。
まずは「何となく」「直感」を言語化すること
先輩に「なんでこの会社にしたんですか?」と聞くと、「何となく」「直感」と回答されることも多いでしょう。確かに直感は非常に大切です。
ただ、それを言語化しないと、社会人になったときに「タスクの完遂自体が目的になりがち」になります。いわゆる「タスクの目的化」です。
理不尽な仕事、さまつな仕事、たくさんの仕事が降ってきたとき、「なぜこの会社入ったのか?」が分からなくなり、自分がどう頑張っていいのか分からなくなります。
結果、目の前の仕事に追われ、入社前に語っていた志望動機はどこへやら……という状態になります。
4つの観点で「合う(合わない)理由」を考える
「どう言語化すればいいのか分からない」という状態に陥るのは、「どの観点で企業を見ていいのかが分からないこと」が大きな理由です。
1つの観点として、リンクアンドモチベーションが提唱している、企業が人を惹きつける「企業の魅力因子4P」は就活生にも使えます。
・「How Cyber Agent Works」とか「How LM Works」という本が世界で売れる日は来ますか?麻野さん
ここで提唱されている4つの要素は以下の通り(私が勝手に解釈しているものもあります)。
・People(人/風土):どんな社員と働けるのか? どんな組織風土なのか?
・Profession(仕事/事業):どんな業務があるのか? どんな事業なのか?
・Philosophy(理念/目標):どんなビジョンや目標を持っている会社なのか?
・Privilege(制度/待遇):どんな制度があるのか? どんな待遇があるのか?
この観点で、下記の図のような形で、合う(Match)理由、合わない(Miss-Match)理由を1社1社、言語化してみてください。
Xの部分に言語化した理由を書いていきます。
この、なぜ「合う(Match)のか」、なぜ「合わない(Miss-Match)のか」、その理由は「過去の環境」が理由となることが多いです。
アルバイト、サークル、研究室、長期インターンなど、さまざまな経験をする中で、この環境は自分に合う、合わなかったという感覚はありませんか?
「過去の環境と、会社との環境のマッチング」で考えると理由が明確になります。
自己分析も自分が所属した環境がどうだったのか? と考え、深めることが重要なのです。
この言語化を1社1社やっていくと、なぜ自分に合うのか、合わないのか、その理由が蓄積されていきます。
自分にマッチする理由が一番多く当てはまる企業が、「自分にとって納得のいく企業」と言えるでしょう。
言語化した理由は、いわば「パズルの1ピース」のようなものです。
「自分にマッチする理由」のピースを当てはめていくと、行きたい企業のロゴのパズルが完成していく。
そんなイメージを持ってみてください。
ちなみに、なぜ合わない(Miss-Match)理由も言語化するのかは、以前の記事に書いていますので、こちらをご覧ください。デメリットを言語化するというところで触れています。
・就活生の「この会社でいいのかな?」への処方箋を書きました。 #ES公開中
じゃあ、どうしたら就活の納得感が高まるのか?
僕は就活の納得感を高める方程式は、以下のようなものになると考えています。
つまり、以下の2要素が増加すると、就活の納得感が高まるということです。
・1社あたりの合う/合わないの理由の言語化数
・出会った企業の数
就活で「もっと幅広い企業を見た方がいいよ」というアドバイスを受けた方はいませんか?
これから就活をする方は必ず、そんなアドバイスを受けるでしょう。
このアドバイスの裏にあるのは、右側の「出会った企業の数」を最大化し、就活の納得感を高めることです。
ただ、このアドバイスだけをうのみにし、やみくもに企業を見てしまうと、以下のような状態になります。
・どこの企業も良いように感じる
・企業のどこに魅力を感じているのか自分自身分からない
そのため、幅広く企業を見ながら、合う/合わない理由を言語化していくことが重要なのです。
まとめ
今回は就活の納得感を作り出すには、以下の2つが重要というお話をしました。
・なぜその企業が自分に合うのか、合わないのかを言語化すること
・幅広く企業を見ること
最後に(4月1日に新卒で入社される方へ)
読者の方の中には、この4月に入社したという方もいると思います。
しかし「本当にこの会社で良かったのか……」そんな、言いようのない不安に襲われている方も多いのではないでしょうか?
そんな方へ一言だけ。
改めて「最終的になぜこの会社にしたのか?」を言語化してみてほしいです。
この内容を読んでいただいたのであれば、理由はもう分かりますよね……?
あえて2回は書きません。笑
会社に入ることがゴールではありません。入ってからがスタートなのです。
自分の人生を正解にするプロセスをぜひ楽しんでください!
ご活躍をお祈りしています。
note:https://note.mu/103109
Facebook:多田薫平
Twitter:@kum0219
<多田薫平 「処方箋シリーズ」一覧>
・就活生の「この会社でいいのかな?」への処方箋を書きました。 #ES公開中
・就活生の「ESこれで大丈夫かな?」への処方箋を書きました。
・「就活の納得感」の正体、そして納得感を高める方程式とは?
(Photo:beeboys/Shutterstock.com)