こんにちは、ワンキャリア編集部です。
高級分譲住宅ブランド「PROUD」を擁する大手総合デベロッパー「野村不動産」。日本を代表する「5大デベロッパー」の1つです。
この記事では「総合職(全国型/首都圏型)」に絞って、選考対策の具体的なポイントをお伝えします。選考前の最終確認のためにご一読ください。
<目次>
●野村不動産の社風
●野村不動産の本選考のポイント
●野村不動産の本選考のフロー
・1. エントリーシート(ES)
・2. Webテスト
・3. 録画面接
・4. 人事面接
・5. 1次面接
・6. 最終面接
●おわりに
野村不動産の特徴:「製販管一貫体制」で確立した高級分譲住宅ブランド「PROUD」
野村不動産の強みは、マンション事業が牽引(けんいん)する「住宅部門」です。全社の利益のうち半分を超える(※1)など、会社の収益を支える重要な役割を果たしています。
なかでも高級分譲住宅ブランド「PROUD」が、顧客に強い支持を得ているのが特徴。首都圏のマンション供給戸数は2,698戸で業界トップです(※2)。
ブランドを確立できた背景には、製造・販売・運営・管理を一貫して行う「製販管一貫体制」があります。社内には設計部門も存在し、社員の10人に1人が一級建築士になるほど。
(※1)参考:野村不動産「2021年3月期 決算説明資料 P.7」
(※2)参考:街とマンションのトレンド情報局「首都圏トップは野村不動産 2020年新築マンション供給ランキング」
新規事業の推進や、社風からみえる「野村不動産の積極性」
野村不動産は「積極性」が高い企業といえます。過去には保有する土地が少ない状況でも、財閥系のデベロッパーに対抗すべく新規事業も推進してきました。
新しい取り組みの1つとして、中規模高級オフィスビルブランド「PMO」や、サテライトオフィス・小規模オフィスを提供する「H1O」などが挙げられます。
また、野村不動産の積極性は、社風からも伺うことができます。業務において意思決定を行う際に、年次を問われることはありません。上述した「PMO」も若手社員から提案し、実現に至ったそうです。
野村不動産の本選考のポイント:主体的に物事を進める「強い推進力」をアピールしよう
野村不動産の本選考では「なぜ野村不動産なのか」をアピールするため、高い志望度を示すことが重要です。
デベロッパー業界や野村不動産の事業に強い関心をもった背景を、過去の原体験と紐(ひも)づけて伝えるように心がけましょう。
野村不動産のカルチャーフィットを示すうえでは「積極性」も大切。新規事業に力をいれたり、年次を問わず意見を求められたりする社風に合うことを示す必要があります。
実際に選考では「困難を乗り越えた経験」や「チャレンジングな目標に向かって取り組んだ経験」などが、繰り返し質問されるのだとか。
自己分析を通じて「困難だった点・チャレンジングだった点」「目標に取り組もうと考えた理由」「達成までの過程」を語れるように十分準備しておきましょう。
野村不動産の本選考のフロー
野村不動産の本選考のフローは以下のように進みます。
1. エントリーシート(ES)
2. Webテスト
3. 録画面接
4. 人事面接
5. 1次面接
6. 最終面接
ここからは選考突破に必要なポイントをお伝えします。
1. エントリーシート(ES):「巻き込み力」「課題解決力」の素養を示せるか
野村不動産のESは通過率が高い一方で、面接の材料として活用される点に注意が必要です。今後の深掘りに耐えられるエピソードを書くようにしましょう。
過去には次のような設問が出題されました。
(1)自分なりにチャレンジングな目標を立てて挑戦した経験(500字以内)
(2)自らの意思になった役割と集団に与えた影響(500字以内)
(3)社会人として働くうえで、大切にしたい軸や考え方(500字以内)
※出典:野村不動産|総合職(全国型/首都圏型)2022年卒本選考のES
リーダーとして周囲を巻き込み、課題解決をした経験を述べよう
設問(1)(2)では、挑戦の内容を「チームでの課題解決」にすると良いでしょう。自身がリーダーとして周囲を巻き込んだ経験を述べるのがベスト。デベロッパーは価値観や利害関係の異なる関係者を巻き込み、遂行する力が求められるためです。
過去のエピソードからチームで挑戦する姿勢を伝えるために、下記の構成で書くことをおすすめします。
(1)現状と比較してチャレンジング(困難)な点
(2)その目標に挑戦した理由
(3)達成過程
「どのように課題を解決したか」は次の4点を意識してみてください。
・課題の内容
・背景/原因
・施策
・結果
「どのように集団を巻き込んだか」は以下の3つの要素を盛り込むと、1つの話の流れとして伝わりやすくなるでしょう。
・人間関係の苦労(反発・メンバー間のモチベーションの違いなど)
・その苦労を乗り越えるための働きかけ(反発への対応法)
・そのときの自分の役割(上述のリーダー・中心人物)
デベロッパー志望を前提に、一貫した就活の軸を説明しよう
設問(3)ではデベロッパーが第一志望であることを前提に、一貫した就活の軸を示すことが重要です。自分の価値観に基づき明確な理由をもって、業界選びをしていることを伝えましょう。
ある内定者は「日本に貢献できる仕事につきたい」という思いを軸に、「産業の面から支える」と「日本を文化・風土の面から支える」の2つの面から業界選びをしていると話していました。
そのうえで「当事者として大きな裁量をもってプロジェクトを推進できるデベロッパーが、最も志望度が高い」と、デベロッパーが第一志望である旨もアピールしたそうです。
2. Webテスト:形式はSPI。ボーダーは低いが、難易度は高い
Webテストの形式はSPIで、内容は「言語」「非言語」「構造把握」「性格」の4つ。所要時間は90分程度です。
ボーダーはそこまで高くはないとのこと。実際に野村不動産の人事が「最低限の点数は必要だが、あまり見てはいない」と話しているそうです。
ただし「構造把握」は難度が高めです。参考書や他社の選考で、事前にしっかりと対策しておくと良いでしょう。
3. 録画面接:短時間で熱意をアピールできるかが、合否の分け目
所要時間がわずか5分程度の録画面接。「自己PR」と「学生時代に力をいれたこと」について、1分ずつ説明を求められます。
短時間のため、内容よりも人柄や熱意といった定性的な部分が重視されるでしょう。人間性を魅力的に伝えられるよう、表情豊かにハキハキと回答することをおすすめします。
4. 人事面接:優遇ルートへの入り口。高い入社意思を示すべし
人事面接は、学生と社員の1対1で行われる個人面接。過去には次のような質問がされました。
・本選考を受けようと思っている会社
・各社の志望順位について
・逆質問(20分程度)
など
※出典:野村不動産|総合職(全国型/首都圏型)2022年卒本選考の人事面接
人事面接で高く評価されると優遇を受けられ、4月に最終面接に臨めます。早い段階で内定を獲得するためにも、人事に対し圧倒的な志望度の高さを示すことが重要です。
実際にある内定者は「内定が出たら本当に野村に来るのか」と入念に確認されたといいます。志望度を確認された際は、躊躇(ちゅうちょ)せず入社の意思を伝えましょう。
5. 1次面接:ネガティブチェックの要素が強いが、油断は禁物
1次面接は社員と学生の1対1で行われる、20分程度の個人面接。過去には次のような質問がされました。
・自己PR
・学生時代に力を入れたこと
・どのような性格だと言われるか
など
※出典:野村不動産|総合職(全国型/首都圏型)2022年卒本選考の1次面接
野村不動産の1次面接は、ネガティブチェックの要素が強い選考であると考えられます。ある内定者は「もともとこの1次面接は確認程度だといわれていた。実際にその場で最終面接の日程調整を行った」と語っていました。
ただし「学生時代に力をいれたこと」については改めて質問されます。これまでの回答を振り返り、十分に準備しておくと安心です。
下記の4つの要素を盛り込みつつ、正しいプロセスで物事を捉えられる人材であることを示しましょう。
・どのようにして課題を発見したのか
・どのようにその課題を解決しようとしたのか
・課題を解決する中で困難だったことは何か
・実際に課題は解決できたのか
6. 最終面接:「志望部署」を聞かれることも。事前にOB・OG訪問や面談で情報を集めよう
最終面接は社員3名に対し学生3名で行われる、2時間程度のグループ面接です。過去には次のような質問がされました。
・ES以外のエピソードで自己紹介
・志望動機
└デベロッパーの志望動機
└野村不動産の志望動機
・自分の性格を表すなら
・学生時代に力を入れたこと
・野村不動産でやりたいこと
└なぜその部署を志望するのか
※出典:野村不動産|総合職(全国型/首都圏型)2022年卒本選考の最終面接
野村不動産の最終面接の形式は「グループ面接」。あらかじめ他社の選考を受けて、他の学生がいる面接の環境に慣れておくと安心でしょう。
実施時期によって通過率が大きく異なるのが特徴。内定者いわく、早い段階で最終面接を迎えた学生は内定がでやすいそうです。一方、人事面接で志望度をアピールできず最終面接の時期が遅れた学生は、半数程度が落とされていたといいます。
いずれにせよ、最後まで「確固たる入社意欲」と「明確な志望動機」が求められることに変わりはありません。「なぜ野村不動産なのか」につながるような、説得力のある回答をできるように準備しておきましょう。また、入社意思を問われた際は躊躇(ちゅうちょ)せず「入社します」と即答することが大切です。
最終面接では志望部署も質問されることがあります。スムーズに回答できないと志望度が低いと判断されかねません。事前に人事面談やOB・OG訪問で情報を収集し、各部署の業務内容や魅力を整理しておくと安心です。
おわりに
ここまで、野村不動産の本選考を突破するポイントをお届けしました。みなさんの選考対策のお役に立てたら幸いです。
野村不動産の選考についてさらに詳しく知りたい方は、選考対策ページをご覧ください。
※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています
【選考ステップ一覧】各選考の詳細と解説
【クチコミ】説明会/インターン/選考の評判
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(Photo:taka1022/Shutterstock.com)