目の前の仕事を大切にしてきた結果、今がある
入社当時はマネジャーになるなんて思ってなかったです(笑)
むしろ、部下を持つことにプレッシャーを感じそうだったので、なりたいとも思ってなかったです。
それに、新入社員のころは、「責任感を強く持って」みたいなタイプでは全然なかったですし。
でも、今こうしてマネジャーをしているのは、機会や立場が私を育ててくれたからだと感じています。
入社当時は、専門学校を卒業したての20歳で、周りは年上ばかり。どう対応していいかわからないし、学生と社会人のギャップに悩むしという感じでした。
その中で、「自分が何かできるわけではない」といい意味で割り切って、「今の自分に任されたことに集中する」としたのが一つの転機でしょうか。
たとえば、店舗マニュアル改訂プロジェクトや新システム導入時の店舗メンバーに選ばれるなど、その時は目の前の仕事一つ一つが大変でしたが、頑張ってやり遂げると、次も任せてもらえました。
これを繰り返していた感じです。
"これがしたい"と主張はしなかったけど、いい感じに与えられて、積み上げてきたタイプです。
そして、もう一個の転機はマネジャーになったこと。なりたいと思っていなかったので、準備はしていませんでした(笑)
そして、初めての立場なので、知らないことも多かった。
でも、いざなると周りが支えてくれました。立場があっても、スタッフは年上や社歴の長い人ばかり。ここでも、自分ができることをしようと割り切って、引っ張るよりもサポートするスタンスで接していました。とは言うものの、頼るだけなく、しっかりやっていこう、自分がやらなきゃと思うようになったのも、この時でしたね。
そんなスタイルなので、女性初のインテリアマネジャーでも、性別や年の差を変に気にすることはなかったですね。
逆に、会議で「女性の目線でどう思う」と意見を求められると、普段あえて気にしていなので、女性代表の答えになっていいのだろうかと困ることがある感じでした(笑)
と言えども、自分に求められる中立な立場として、みんなの想いを、よりくみ取れる人でありたいなとは思っています。
周りには飄々としているように見られる私ですが、自分なりに気を遣っていたりします(笑)。
私の役割は、店長が示した道標に対して、自分のチームが何をできるか考えて、それをスタッフに伝えることだと考えています。
なので、自分の想いも伝えますが、スタッフからも意見を聞くことを大切にしていて、「どう思う?」と問いかけていますね。
そして、みんなきちんと報告をくれるので、結果に対して一緒に喜んでいます。やりがいを感じる瞬間ですよね。
逆に、なかなか売れない時や行き詰る時もあります。その時は、小さなことでもいいので、過程の中に眠っている”いいこと”を見つけています。
それを見つけて、認めて、次への糧にしています。
いいところに目を向けるって大事ですよね。
SAKODAにはいろいろな人がいて、リーダーシップがすごい人もいれば、カリスマ的な接客ができる人もいます。
そんな人への憧れはあるけれど、自分のスタイルを認められてきたという事実もあるのかなと。
だから、現状には満足せずに、もっとおしゃれで、もっといい売り場と職場を作っていきたいなと思っています。
スタッフの様々なバックグラウンドを受けとめ、活躍できる場をつくる
店長の仕事って、突き詰めると環境づくりに尽きると思います。
私の店舗は、幅広い年齢層の多くのパートさんに活躍頂いていますが、正社員のように「責任感」だけで、目標に一体感を持つのは難しいと考えています。
むしろ、家での出来事や気持ちなどを考慮して、目の前のお客様にしっかりと向き合える状態をつくることが重要だと考えています。
スタッフが安心できる場があるから、顧客満足度の高い接客になり、結果、求める成果や目標につながるという環境づくりが大切ということです。
そう考えられるのも、前任の店長と立ち上げから、その様な店舗運営をしてきたからですね。そして、それが売上げや成果につながり始めたときに、店長を任せて頂くことになりました。
まわりのスタッフの支援も心強く、責任の重さは感じながらも、プレッシャーを強く感じることはなかったですね。だからこそ、スタッフへは感謝の気持ちが大きいです。
ちなみに、入社当時は今とは真逆で、自分にも他人にも厳しいタイプでした。
新宮店の立ち上げでは、成果への強い気持ちから、行動量や仕事の仕方・取組姿勢を、自分にも他人にも厳しく求めていました。
そして、60代のスタッフに、当時20代前半の私が厳しくぶつかった。すると、次の日に辞めてしまって。業界歴では先輩で慕っていたので、かなりショックでした。接し方ひとつで人生に影響を与えると感じたし、スタッフに歩み寄るスタイルの上司が近くにいたのですが、それでも、成果を出すにはストイックでなければという想いは捨てきれなかったですね。
それが吹っ切れたのは、大分新川店の立ち上げの時でした。
今まで経験した、経験者や知識がある人で構成されるチームと打って変わり、未経験のパートさんが大多数のチームに。その時に、今のやり方ではだめだと純粋に思いましたね。
みんなが活躍して、みんなで楽しく働いて、成果を出したいなと。
そもそも立場上、自分と仕事への責任の重さが違い、私生活の影響度が多い。だから、相手の現状を考えたいと思い、プライベートの話を聞くようにもなりました。
と言っても、今の自分は、ストイックに頑張った経験があってのものです。
いい経験だったと思っていますが、これから一緒にやるメンバーに同じ経験が必要かと言われると、そうでもないかなと(笑)。
量が質に変わる経験は必要ですが、無茶や無駄な苦労はさせたくないですね。私がいろいろ経験した分、必要なエッセンスを伝えて、最短距離で育ててあげたいですね。
もちろん、仕事なのでどれだけ配慮しても、したくないことをしないといけない時があります。やらされ仕事にならないよう、目的とやり方・考え方を対話する時間を多くとっています。そして、任せた以上、見守り、フィードバックするように心がけています。
今こうできているのは、過去お世話になった店長たちが、自分にも他人にも厳しい時期の私に、理解を示しながらも、諭しながら接してくれたからだと思っています。
しかもいまだに、気軽に相談できる関係を作ってくれて、色々と話させてもらっています。
なので、私もメンバーと同じような関係をつくって、人が人を育てるSAKODAをつないでいきたいですね。
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