TENTIALは「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す」をミッションに、人々がより健康で長く挑戦できるように健康にまつわる商品開発を手がけています。
「24時間コンディショニング」をテーマに、身に着けるだけで疲労回復が実現するような高機能ウェアやシューズを開発し、アスリートはもちろん、ビジネスマンにも愛用者が多い商品を展開。ユーザーが日常生活を快適に過ごすためのサポートを行っています。
2018年に創業され、急成長を遂げている同社について、代表取締役CEOの中西裕太郎さんとセールス部部長の塩野清雅さん(※2024年4月時点)にお話を聞きました。
創業のきっかけは若くして患った病気
──まずTENTIALが挑む「社会課題」と事業の「強み」について教えてください。
中西:高齢化社会を迎えた現在の日本は、医療費の問題に直面しています。その医療費は私たち一人一人の税金によって少なくない額が賄われている現実があります。
その課題解決として、一人一人が健康であり続けて病院に頼ることが少なくなれば、医療費も削減できるはずです。そのために一人一人の健康意欲の向上や、健康に前向きにトライできる人々を増やしていく必要があります。私たちとしては事業を通して、医療費削減への貢献はもちろん、年齢を重ねてもチャレンジできる人々を増やしていきたいです。
また、私たちはマーケティングに大きな強みがあると自負しています。現代は一つだけの手法に頼るのではなく、インターネットを駆使したデジタルマーケティングやTVCMを組み合わせて、マーケティング全体を設計していく時代。私たちもデジタルやCM、店舗での商品展開など、さまざまなマーケティング手法を用いています。
──創業のきっかけや思いについても聞かせてください。
中西:高校時代に病気を患ったことで、価値観が変わったことが大きいですね。
健康は当たり前ではなく、人生も永遠ではありません。いつか終わりが来てしまうものです。なかなか実感しづらいことではありますが、私自身できる限り長く健康で楽しく生きていきたいと考えたとき、今できることをコツコツと積み重ねるべきだという考えに至りました。
長く健康で楽しく生きるために、できることはまだまだある。そんなことをより多くの人にも知ってもらいたいという思いが、創業への大きなポイントになりました。
──コンディショニングをテーマに掲げている理由はありますか。
中西:コンディショニングという言葉は、試合のためにアスリートが体調を整えることがイメージされやすいと思います。当然アスリートにとってコンディショニングは重要です。ただ、私たちビジネスパーソンにとってもそれは変わりません。
例えば、大事なプレゼンや試験でのパフォーマンスを上げるために、体調を整えることもコンディショニングの一つです。アスリートに限らず、ビジネスパーソンや学生も限られた時間でパフォーマンスを発揮するために体調を整えることは欠かせないはずです。
それだけに、アスリートだけでなく私たちにとっても、成果を出すためにコンディショニングは大きなテーマになります。日々の積み重ねが大きな変化を生み出すため、年齢関係になく若いうちから意識してほしいと考えています。
大企業では得られない、急成長ベンチャーだから身につくスキル
──急成長を遂げている企業として、入社1年目からどのような経験ができるのでしょうか。
中西:私たちは大企業と比べると規模は小さいものの、一人一人の与える影響は非常に大きいです。1人の頑張りで会社が大きく変化することもあり、現在のメンバーによって10年後20年後の会社の礎が作られていくはずです。
大企業であれば役職につくまでに長い時間がかかる一方、私たちは早くから裁量権のある業務を経験できます。若くしてマーケティングや商品開発など、さまざまな経験を積めるところも、大きなポイントでしょう。
塩野:大企業であれば入社後にまず下積み期間があり、30代になってようやく役職につけるケースが多いと思います。ただ、スタートアップの場合は一人一人に裁量が与えられ、役職自体も増えていきます。
100人の社員がいる弊社(※2024年4月時点)も、まだまだ事業や役職が増えているため、新卒入社した社員がチャレンジできる場も多くあるはずです。
中西:弊社には、大企業で役職者だった社員も多く在籍しています。大企業であれば5年目10年目になってようやくともに働ける人材と、私たちは新卒入社した1日目から働くことができます。経験豊富な社員たちから学べる環境が整っている点も、ベンチャーならではでしょう。
大企業であれば、細分化された組織のなかでの最適解を探しがちですが、私たちは全社視点で考えることも多くあります。早くから売上をはじめとした会社の数字に触れることも多く、経営視点も養えるのではないかなと考えています。
──中長期的に描けるキャリアと得られる市場価値についても聞かせてください。
中西:私たちは社員が弊社だけで活躍できるのではなく、どの企業でも活躍できる人材になってもらいたいという思いを抱いています。就活生にとっては弊社だけが全てではなく、長い人生を考えたとき、多くのキャリアや選択肢が思い浮かぶはずです。
ビジネスで活躍するには多くの経験や要素が必須になりますが、私たちが掲げる3つのバリューは、どの企業でも通用するスキルやマインドセットに関わってくると自負しています。
具体的には、自ら立場や意見を持ち、動的な活動を通じて、周囲へ影響を及ぼす「Dynamic(ダイナミック)」、現状を分解して問題の本質をよく捉え、それに対する適切な施策を構築する「Essential(エッセンシャル)」、信頼され、他の人からも好まれ、尊敬される人物となる「Buddy(バディ)」の3つです。
この3つのバリューを体現することで、弊社に限らずあらゆる企業で活躍できるキャリアを築けるのではないかと考えています。
──2021年入社の塩野さんはどのようなスキルが身についたと感じていますか。
塩野:キャリアは大きく、仕組みを作る側と運用する側にわけられると思います。私自身は仕組みを作る側でキャリアを築きたいと考えていたため、自ら事業をゼロイチで作り、実際に運用できるような企業を探していました。
実際に、現在はその一連の流れに対し裁量を持って実践できていますね。仕組みの最大化よりも、新しく仕組みをゼロから生み出していきたいという思いを抱いているのであれば、うってつけの環境が整っていると実感しています。
必要であれば入社1日目の社員の意見も取り入れる
──会社のカルチャーについても掘り下げさせてください。どのようなメンバーが集まっていますか。
中西:前向きに考えるメンバーが非常に多いですね。自分の可能性やポテンシャルを信じるには前向きでなければならず、実際に「自分はもっとできるんじゃないか」という思いを抱く社員が多く在籍しています。
塩野:ミッションへの共感と、その実現に向けた思いを持った社員が集まっていると日々実感しますね。いかにミッションを達成できるかが重要であり、そのための素晴らしいアイデアがあれば、年齢・性別・立場も関係なく採用されます。
非常にフラットな環境とも言え、新卒社員の意見でもミッション達成に近づくのであれば、そのアイデアは採用されるため、私としても働きやすさを感じています。
──組織づくりやカルチャーの醸成で意識しているポイントはありますか。
中西:立場で物事が決まることは避けたいと考えています。
立場ある人の発言は実際に正しいか否かは別として、とにかく正しいとされがちです。しかし、私たちは立場に関係なく、発言や行動が正しければ受け入れる企業でありたいという思いを抱いています。
ミッションやビジョン、バリューはそのベースであり、ミッションから外れているのであれば代表である私であっても言動は正当化されるべきではなく、入社1日目の社員の言葉が会社にとって意味があるのであれば、しっかり受け入れていく環境を整えています。
──福利厚生についても聞かせてください。
中西:私たちは健康を軸とした事業を行っているため、社員一人一人の健康を考え、日本で一番健康になれる企業を目指しています。
現在も社員それぞれのライフスタイルに合わせて福利厚生を充実させようと、さまざまな制度を導入しています。
塩野:具体的には、健康に前向きな活動に対して一定の活動費を支援するウェルネス・アクティビティ応援制度などがあり、私も積極的に活用しています。
また、弊社には社員の意見を経営や制度に反映される仕組みもあります。数カ月に1度、社員から吸い上げた意見をもとに制度化されています。
中西:実際に、直近は育児休暇制度などで、社員の声をもとに福利厚生を見直しています。企業としても、いい福利厚生を社員とともに築いていけたらと考えています。
活躍する人材に共通する資質がある
──活躍できる人材と求める人物像はありますか。
中西:まず絶対条件となるのが、自分と世の中のポテンシャルを信じ、それには健康であることが重要だと前向きに考えている人材になります。
その中でも、新しいことへのチャレンジに前向きで、物事をよく考え、組織で成し遂げたいことがある人材であれば適性があるはずで、すぐにでも弊社で活躍できるのではないかと思います。
塩野:活躍している人材に共通する資質もいくつかあります。
まず、会社から言われたからやるのではなく、自分が会社やブランドを高めていくというスタンスを持っている人材。そして、失敗を繰り返しても積極的に挑戦できる人材ですね。
視座高く業務に向かえている社員は、たとえ最初はスキルが身に付いていなくても、トライアンドエラーを繰り返す中で成長しています。
──新卒の1年目に求めることはありますか。
中西:正直1年目から活躍を期待しているかと言えば、決してそうではありません。会社としても、新卒社員がビジネスマンとして活躍できるまでサポートすることを考えています。
もちろん新卒1年目から貢献しようという気持ちは重要です。ただ、長い目で見て入社数年後に自分が活躍する姿を描けているかどうかというビジョンも重要でしょうね。
──最後に、これからキャリアを選択していく学生に先輩の社会人としてアドバイスをお願いします。
塩野:今までの人生において、勉強でもスポーツでも挑戦したことで得られたことがあったと思います。それは社会に出てからも同じで、スキルや経験に関係なく、この世の中に価値を提供するために自分にできることからトライしていく姿勢は、かけがえのないものです。
もちろん、私自身もどうしても失敗を恐れてしまうことは否定できません。
しかし、そんな不安に打ち勝って挑戦し、失敗してもそこで得られたことを次の機会に生かしていく。それは学生時代から変わらず、社会人になっても通用すると伝えたいですね。
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【執筆:小谷紘友/編集:山田雄一朗】