クライアントの商品やブランドの魅力を、さまざまな媒体や手法を通じて社会に広めていき、時には商品開発や事業創造など幅広い領域で課題解決に挑む「広告」という職業。その創造的なイメージから興味を抱く一方で、「本当にクリエイティブな仕事はできるの?」 「広告業界って長時間労働なのでは……?」など、具体的に働くイメージが持てない就活生も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな疑問を博報堂/博報堂DYメディアパートナーズで働く、メディアプラニング職の大竹祥昭さんと、新卒採用担当の白坂太秀さんへぶつけ、博報堂/博報堂DYメディアパートナーズにおけるリアルな「やりがい」や「得られるスキル・経験」について語ってもらいました。
「就職活動中はやりたいことが見つからなかった」というお2人。話をうかがう中で見えてきたのは、時代の潮流にあわせて水のように広告の形を変え、生活者の心を動かしていくことの醍醐味(だいごみ)。そして、マーケティングを広い視点で捉えることで磨かれる「プロデュース能力」でした。
<目次>
●やりたいことが見つからないからこそ、幅広い世界を見たかった
●さまざまな経験を積み、自分らしいキャリアを描いていく
●目まぐるしい時代の変化に順応し、生活者の心を動かす
●「生活者の声」をアイデアに、幅広いアウトプットを生み出せる仕事。
●「生活者発想」を大切にし、粒違いなメンバーたちがチームで共創する
●複数の専門性を持った「欲張りなジェネラリスト」だからこそ生み出せる価値
●まだ何者でもないから、これから何者にでもなれる。みなさんの個性をありのまま教えてほしい。
やりたいことが見つからないからこそ、幅広い世界を見たかった
──まず、お2人のキャリアについて教えてください。
大竹:2010年に博報堂へ入社し、ビジネスプロデュース職として、制作とメディア対応に携わりました。その後、博報堂DYメディアパートナーズへ異動し、今は広告投資の効率化や高度化を目的とした戦略・戦術策定のプラニングをしています。これまでに、さまざまな業界のクライアントを担当してきました。
また、5年ほど前には、IT企業とのジョイントベンチャーで、データを活用したマーケティング領域での新規事業立ち上げも経験しています。
大竹 祥昭(おおたけ よしあき):博報堂DYメディアパートナーズ メディアプラニングディレクター
2010年博報堂に新卒入社。ビジネスプロデュース職としてエンタメ業界、飲料業界、保険業界などでブランディング、ダイレクトマーケティング領域などを担当。博報堂DYメディアパートナーズへ異動後はデータを活用したマーケティングに長く従事し、メディアを統合したプラニングや効果検証の高度化などを手掛ける。
白坂:僕は2019年に博報堂に新卒入社後、ビジネスプロデュース職としてトイレタリー業界、製薬業界、食品業界などさまざまなブランドのマーケティングコミュニケーションや商品開発業務に携わりました。そして入社4年目の10月から人事に異動となり、今は新卒採用チームで採用広報やインターンシップなどの企画運営などを担当しています。
白坂 太秀(しらさか たいしゅう):博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ マネジメントプラナー 新卒採用担当
2019年博報堂に新卒入社。ビジネスプロデュース職として主にトイレタリー業界、製薬業界、お菓子業界のブランドのマーケティングコミュニケーション、商品開発業務などに従事。2022年に人事に異動後は、新卒採用担当としてインターンシップやイベントの企画、採用広報などを手掛ける。今回の新卒採用リニューアルプロジェクトでは全体統括プロデューサーとしてチームを指揮。
──就職活動で、なぜ広告業界を志望したのでしょうか。
白坂:僕は学生時代、水球やゲーム、サッカー関連のアルバイトなど、とにかくその時に興味のあることに没頭する生活を送っていました。一方、就職活動では、さまざまな企業のインターンシップやOB・OG訪問を無我夢中でやったハイカロリー就活生でしたが(笑)、結局自分が将来をかけてまでやりたいことというのは、見つからなかったんです。
「周囲の友人たちは自身の夢や野望を見つけて目指しているのに……」と、実はそれがコンプレックスでもありました。ただ、博報堂/博報堂DYメディアパートナーズだけは、「見つかってなくても大丈夫、この会社に入ってからやりたいことを探そう」と思えたんです。実際に面接の場でも、「自分の『好き』を見つけるために来た」と率直に伝えていました。
クライアントが我が子のように大切にしている商品やサービスを、いわば一緒に育ててその成長を見届けるビジネスである博報堂/博報堂DYメディアパートナーズは、「多くの人の『好き』が集まっている会社なのではないか」と。そこに身を置けば、自分の「好き」も探せると考えました。
大竹:私も同じく、やりたいことが明確に見つかっておらず、世の中を幅広く見たいと考えていましたね。広告会社なら幅広いクライアントのマーケティングに携われそうだと思って志望しました。
学生時代にインターンをしていた旅行会社の宣伝部で雑誌の記事をつくる仕事のお手伝いをしていたのですが、そのときの取材や撮影などの創作的なワクワクする経験も志望のきっかけになったかもしれません。
さまざまな経験を積み、自分らしいキャリアを描いていく
──お2人とも、新卒入社してから数年で異動を経験されていますね。
白坂:当社では、入社して3年半たつとキャリアストレッチ・プログラムという人事制度によって、全員が一斉に部門異動することになっているんです。最初の配属先を初任配属(通称:初配)、次の異動を第2配属(通称:2配)と呼んでおり、僕自身は初配でビジネスプロデュース職、二配で人事へ異動しました。
こうした制度になっているのには、事業領域が広い会社だからこそ、特に若手時代は多くの部署や役職を経験して幅広いスキルを身につけてから、自分のキャリアにおいて何を目指すのかを考えてもらいたいという思いも含まれています。
──「ビジネスプロデュース職」とは自社商材を売るような一般的な営業とは異なり、クライアントの要望を受けて「何をするか」企画部分も含め、プラニングや構想、スタッフィング、プロジェクトの実現のためにリードしていく職種だと伺っています。いわゆる「現場」から人事職へと大きく変わられたわけですが、当時の心境はいかがでしたか。
白坂:最初のビジネスプロデュース職時代に、業務領域の幅広さとオープンな社風に触れて、すごくこの会社のことが好きになったんです。だから第2配属に向けた面談の中でも、「しばらくこの会社にはいるだろうから、いずれはマネジメントプロデュース職として会社のことをもっと勉強したい」という話はしていました。だから第2配属のこのタイミングでの人事への異動、かつ新卒採用チームというのは、驚きもありましたが、すごくうれしかったですね。実際にすでに1年以上従事していますが、やりがいだらけですし、心を許せる大好きな人たちに囲まれて仕事ができています。
──大竹さんは現在、メディア、特にデジタル領域で活躍されていますが、学生時代からデータを活用したマーケティングに興味があったのでしょうか。
大竹:いえ、学生時代はまったく興味をもっていませんでした。こてこての文系でしたし。
データマーケティングの分野に深く携わりたいと思ったきっかけは、第2配属で保険会社のウェブマーケティングを担当したことです。仕事を通して、デジタルはこれからの時代の中心になると感じ、次の異動タイミングで「デジタル領域をやりたい」と希望を出しました。
また、デジタル領域は仕事の進め方が刺激的だと感じたんです。広告のキャッチコピーやグラフィック、動画などクリエイティブの仕事においては、ビジネスプロデュース職がサポートしつつも、クリエイティブのスタッフが中心になって進めます。
一方、デジタルマーケティングはPDCAをいかに早く回すかが求められる領域です。決めなければならないことが日々多くあるため、自分の裁量権や意思決定がダイレクトに反映される点がおもしろいと感じました。
目まぐるしい時代の変化に順応し、生活者の心を動かす
──広告会社の仕事は、就活生にとって具体的に想像しにくい部分も多いように思います。一言で表現すると、どのような仕事なのでしょうか。
白坂:「人の心を動かす仕事」だと思います。
広告業界は極論「何でもできる業界」です。広告の仕事というと、テレビなどのマスメディアやYouTubeなどのCM制作を思い浮かべる人が多いと思います。それももちろん大切な仕事の一つですが、実際はそれだけに限らず、世の中に届けるカタチはどんなものだっていいんです。マス広告だけではなく、イベントでも、商品開発でも、新しい事業創造でも。そんなアウトプットの方法に縛られない仕事ができることは、広告会社のおもしろさだと思っています。
大竹:自分のキャリアを振り返ると、私の中での広告会社は「変化に順応する仕事」だと思います。初配から二配に異動するタイミングでクライアントが変わり、職種も変わることがあるので、社内の異動なのですが、転職をしているような大きな業務転換です。
担当するクライアントの業種もさまざまですし、宣伝部や事業部など対応するクライアントの部門によっても仕事の進め方が変わります。さらには、広告全般のテクノロジーやトレンドも変わり続けます。
あらゆることが変化し、その過程で自分も新しいことを学び、成長していきます。この点が広告会社の醍醐味であり魅力だと思います。
──変化が激しい広告業界で、どのようなスキルが身についたと感じますか。
大竹:実現したいことに向かって、さまざまな関係者とコミュニケーションをとって合意し、物事を前に進める「プロデュース能力」です。広告業界で働く人は、総じてこのスキルが高いと思います。
チームで仕事をしていると、いろいろな意見が出てくるものです。その異なる意見を調整をしながら、それぞれの立場が共通で目指したいことやゴールを設定する。そして、さらにはそれを実現させるスキルは、業種や職種に関係なく、あらゆる場面で役立つと思います。
白坂:「ビジネスをデザインする力」も養われると思います。プロデュース能力の前段階で発揮するスキルですね。今、生活者の価値観はどんどん移り変わっています。その急速に変化していく潮流やニーズをくみ取り、ビジネスやプロジェクトをどう描くかをいつも考えて仕事をしていました。
大竹:テクニカルな面では、メディア領域で仕事をしていることでさまざまな仕事で必要性が高まっているデータをマネジメントしマーケティングに活用するスキルや専門的な知識やノウハウを持っている協力機関とのつながりなども持てるようになりました。
最近では生成AIを用いてどのような仕事ができるかにもチャレンジしています。広告業界は、こうした最新テクノロジーを取り入れる動きが早いと思います。
この日お2人に話を伺ったのは、本社ビル内にある「UNIVERSITY of CREATIVITY(UoC)」。UoCは、創造性を研究・実験する研究機関。DX 中心の時代に、創造性を人類最大の資本と捉え直し、みずみずしい未来の地図を描くために「社会のためのクリエイティビティの港」となることを目指し、世代、業界、専門を超えたさまざまな感性を衝突させながら「AIと共創する創造性」や「地球にとってサステナブルな創造性」などを研究し、プロジェクト活動を行っている。点在するオブジェクトや書籍、資料は、まさにテクノロジーやトレンドの変化に対する創造力にあふれていた。
「生活者の声」をアイデアに、幅広いアウトプットを生み出せる仕事。
──これまでの仕事の中で、印象に残っているプロジェクトはありますか。
白坂:入社2年目に経験した、医薬品メーカーさんのプロジェクトがずっと大切な思い出として残っています。生活者との新しい接点を生むコミュニケーション施策をやりたいとクライアントとお話していて、博報堂側は4名という少人数チームで漢方薬ブランドの世界観を体現した「カードゲーム」を開発しました。
生活者へのグループインタビューの中で、漢方薬を買うことに抵抗を感じる人や、自分の体調を会社や家族にすら知られたくない、言い出しづらいと感じている人が多いことがわかりました。そんな社会の空気の中で、そうした方々に、「必要だから買ってください」というストレートなコミュニケーションでは購入には至らないとクライアントさんともお話していました。
そこで、生活者にとって漢方薬自体をもっと身近な存在に、そしてその漢方薬ブランドを自分らしく過ごすためのアイテムだと感じてもらいたいと思い、紆余曲折(うよきょくせつ)ありましたが、最終的には年代を問わず楽しめるカードゲームを開発しました。PR観点でしっかり世の中に広まってくれるようにコミュニケーション設計を検討したり、ボードゲームの祭典でもある「ゲームマーケット」にも出店したりして、生活者の方々が実際にカードゲームで遊び、それを使って本音でお互いの体調について話している様子を目の当たりにできました。また、意図せずではありましたが、最終的には企画内容やPR的な広がりを評価いただき、国内に加えてアジアでもPRのアワードを受賞できました。
このプロジェクトが特に印象に残っているのは、生活者の声を吸い上げてアイデアに落とし込む仕事が、この会社なら本当にできるんだと実感できたからです。正直、入社前にそういうことができると聞かされても、「奇麗事なんじゃないか」と半信半疑のところもあったんですよね(笑)。また、ゲームが大好きな僕にとっては、「好き」が仕事につながる経験にもなって、すごく夢中になったのを覚えています。
大竹:私は、ジョイントベンチャー在籍時の仕事が印象に残っています。広告業務は入社以来続けているのですが、大手IT企業と一緒にジョイントベンチャーをつくって広告を最終成果物としない事業というのが初めてだったんです。
「両社がもつデータを活用してマーケティングソリューションやビジネスをつくるにはどうするか」「今のソリューションをもっと良くするにはどうしたらいいのか」といったことを日々話し合って進めていました。広告会社にいながらスタートアップやIT企業の感覚を味わえましたし、クライアントに対して提案をする仕事とは違って自由度が高く、悩みながらもワクワクする毎日を送っていました。
──広告業界の仕事は忙しいというイメージがありますが、実際はどうでしょうか。
白坂:忙しさの波は確かにあると思います。例えば、競合プレゼンの直前でチームで作業に没頭したり、イベントや撮影が土日に入ったりと、働く時間が変則的になる場合も時にはあります。しかし、全体的には業務時間への裁量が大きく、すごくフレキシブルに働ける会社だと思います。
当社は入社4年目の途中から基本的に裁量労働制となるので、自由である一方、自分で自分の仕事をデザインする必要がありますが、若手社員はみんな、先輩のそんな姿を見て、自分らしい働き方の描き方を学んでいると思いますね。
最高のアウトプットは良質なインプットから。「生活者発想」を掲げる当社だからこそ、1人の生活者としてのプライベートの時間も欠かせません。自分の時間も大切にしながら、仕事に集中する時期は仕事をする。メリハリのある仕事のスタイルが特徴だと思っています。個人的には入社後1番のギャップはこの働きやすさでした(笑)。
大竹:私自身も、提案前などはどうしても忙しくなります。ただ、やり切った分、当たり前ですが、その後の達成感が大きいです。チームで振り返りもかねて打ち上げに行くことも多く、そこで人間的なつながりが深くなったり、年齢関係なくフラットに意見交換をしたりすることで、いろいろな刺激がもらえます。そのオンオフをしっかりつくるところはこの会社の文化であり、いいところだなと思います。
また、1人だけで忙しくなることはほとんどなく、だいたいはチーム全体で忙しくなるので、そこもモチベーションが下がらず仕事ができるポイントです。
「生活者発想」を大切にし、粒違いなメンバーたちがチームで共創する
──数ある広告会社の中で、博報堂/博報堂DYメディアパートナーズならではの特徴についても教えてください。
大竹:フィロソフィーの1つにある「生活者発想」は、博報堂/博報堂DYメディアパートナーズの特徴であり、強みであるとも思います。これは、人を消費者と捉えるのではなく、主体性をもった生活者として深く洞察して、価値を生み出していくという考え方です。
広告会社が制作するクリエイティブは、ある課題に対して人が行動するきっかけをつくるものだと捉えています。例えば、地球温暖化は社会課題だと誰もが知っているけれど、どのように環境にやさしい行動をすればよいかがわからない。このとき、実際の行動を起こすきっかけを生み出せるのがクリエイティブだと思います。
このクリエイティブを考えるために必要なのが、生活者発想です。地球温暖化が深刻だとわかっているのに、なぜ行動しないのかを生活者の視点で捉え、行動を起こすにはどうすればいいのかを、クリエイティブ職に限らず皆で考える文化があります。
例えば、ストラテジックプラニング職のメンバーはその行動を起こすための生活者のインサイトは何か? メディアプラニング職のメンバーはその行動を起こすためには生活者の誰に、どこで、どういったタイミングで届ければいいのか? ビジネスプロデュース職のメンバーは全体を管轄し、生活者に対しての必要な次の打ち手は何か? といったことを考えていますね。
白坂:その他の特徴としては、多様な人がいることがあります。この多様性を昔から「粒ぞろいより、粒違い」という言葉で表現しています。博報堂/博報堂DYメディアパートナーズにとって、人が唯一の資産であり、さまざまな人がいるからこそ、人の心を動かすアイデアを豊富に生み出せると思っています。
ただし、粒違いだからといってバラバラに動いているわけではありません。生活者発想に共感していたり、この会社のオープンな社風にフィットしていたりするという価値観は粒ぞろいな部分として共通しつつも、アイデアの切り口や視点、興味関心、得意分野などのその先にある「自分らしさ」において粒違いなのです。
そして、それに加えて「アイデアの前では、 皆平等」というカルチャーもあります。新人であっても常に発言を求められますし、オープンにフラットにチームで議論できる雰囲気がある会社です。粒違いを感じる社風の1つでもありますね。
──博報堂/博報堂DYメディアパートナーズの社員は、どのような人が多いと感じますか。
大竹:人間味があって、いい意味でおせっかいな人が多いと思いますね。お互いに助け合うマインドがあるので、チームで動く仕事も楽しく、やりがいを感じます。
白坂:どんなことも親身になって相談に乗ってくれる人ばかりで、人が温かい会社だと思います。仕事においても生活者の奥底にあるニーズや、日々変化している価値観をとらえることが大事だからこそ、相手の気持ちをくんで話したり動いたりできる人が本当に多いと感じます。仕事のみならず、1人の人間としての自分を応援してくれる先輩が多くいるんです。例えば、僕が趣味にしているゲームの大会に出るとき、休日にもかかわらず大会の配信を上司が見てくれたこともありました(笑)。つい先日はビジネスプロデュース職時代の先輩がやっている社会人ダンスサークルの公演を当時のメンバーで日曜日に見に行きました。公私ともに一緒にいたい、仲良くしたいと思える人が多いと感じています。
大竹:こういうサービス精神にあふれた人たちなので、クライアントに対しても、いただいた要望に応えるだけに留まらない提案をすることは多くあります。依頼されていないことだったとしても、本当にクライアントに必要だと思えば、提案内容を練ってクライアントに伝えています。
複数の専門性を持った「欲張りなジェネラリスト」だからこそ生み出せる価値
──博報堂/博報堂DYメディアパートナーズに入社すると、どのようなキャリアパスを歩むのでしょうか。
大竹:数年ごとに異動があるので、経験する仕事や、身につく専門性によって、キャリアパスは十人十色です。ただ、共通しているのは、ジェネラリストとして育つことと、複数の部門を経験してビジネスの全体像が見渡せるようになることだと思います。
私自身もその発想があるからこそ、クライアントへ価値を届けられていると考えています。クライアントの方々は、当たり前ですが、自社の商品やサービスのことは誰よりも詳しく理解しています。外部企業である私たちが貢献できることは、他業界のマーケティング事例や潮流をふまえ、マーケティングを広い視点で捉えて提案することだと思うんです。
白坂:そうですね。博報堂/博報堂DYメディアパートナーズが総合職中心の採用を続けているのは、それぞれの専門性や個性を最大限発揮しながらも、さらに世の中を大きく動かしていくジェネラリストとしての価値も発揮してほしいと考えているからです。
そして、キャリアを積み重ねる中で担当するクライアントも変わりますし、職種が違えば仕事上で接する社外の方も変わります。例えば、僕は初任配属で医薬品、お菓子、トイレタリーという3つの業界の仕事を担当しました。このように関わるブランドや会社が変わり、今まで出会ったことのない人たちと接する機会が増えていくことで、自分自身の価値観の幅が広がっていく。そして、その先に自分のやりたいこと、成し遂げたいことが見つかっていき、自分らしいキャリアを描くためのゴールができるのかなと考えています。
──今後、ご自身が中長期的に目指したいことはありますか。
白坂:僕はまだ第2配属の途中ですが、学生時代に思い描いていた5年目時点の社会人像より、はるかに広い領域に触れられていて楽しい日々を送っています。抽象的ではありますが、これからもさらに仕事の幅を広げ、目の前にいる寄り添う存在(今なら学生のみなさん)に対して、自分にしか出せない価値を提供し続けたいと考えています。
大竹:私は、今年からマネジメントの立場になったので、部員たちが自分のやりたいことにチャレンジできる職場にしていきたいと考えています。
そのためには、効率化できることは効率化して時間を捻出するよう、業務改善も進めなければなりません。メンバーが与えられた業務をするだけではなく、自分がやりたいことをビジネスにどうつなげられるかを考えられる時間的余裕があって、積極的にそれを「どうぞやってください!」と推奨できる会社にしていきたいです。
まだ何者でもないから、これから何者にでもなれる。みなさんの個性をありのまま教えてほしい。
──どのような人と一緒に働きたいと思いますか。
大竹:自分がやりたいことに素直な人とご一緒したいです。やりたいことがまだ見つかっていないとしても、自己実現したいことを探そうとする人だとうれしいですね。探究心が強いからこそ、スキルを伸ばせると思うので。そして、自分としては、そうした思いを受け止める職場づくりをもっと進めたいと思っています。
白坂:自由に仕事をデザインできる会社だからこそ、自分の好きも武器にしつつも、自分の興味にとどまらない範囲のことにも面白いところを見つけて楽しめる人にとっては、博報堂/博報堂DYメディアパートナーズを最大限に楽しめると思いますし、一緒に働いてみたいですね。
そして、新卒採用担当の立場からお伝えすると、学生のみなさんに特定のスキルや経験は一切問いません。むしろ、自分がこれまでの人生経験の中でどんなことを考え、何に気づいたのか、ぜひそんなありのままのみなさんを教えてください。
──最後に、今回新しくなった博報堂/博報堂DYメディアパートナーズの新卒採用メッセージ「何者でもないって、最強だ。」について、このメッセージに込めた思いをお聞かせください。
白坂:学生のみなさんにとって就職活動は、選考結果に一喜一憂したり、誰かと比べて自信を失ったり、会社に自分を合わせなきゃと思ったり、不安やプレッシャーと戦う時期でもあると思っています。僕もそうでした。みなさんが就職活動の中で出会う社会人の先輩たちは格好良く輝いて見えて焦るかもしれません。ですが、そんな社会人たちだって、もともとは「何者でもない」学生の1人だったはず。だからこそ、みなさんは今頑張って何者かになろうとするのではなく、まだ何者でもないことを武器に、ありのままの「等身大の自分らしさ」を大切にしてください。何が大好きで、何にワクワクして、何を大切にしているのか。これから何者にでもなれる原石であるみなさんに出会えることを楽しみにしています。
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【ライター:御代貴子/撮影:遠藤素子/編集:黒木貴啓(ノオト)、山田雄一朗】