IT関連に就職しようと思っているけど、ネットで調べても色々な職種が出てくるかわかりずらいと思ってませんか。この記事では、IT関連の職種であるフロントエンドエンジニアについて解説します。
この記事を読むと仕事の内容やフロントエンドエンジニアになるために必要な資格やスキルがわかります。
<目次>
●フロントエンドエンジニアってどんな職種?
・そもそもフロントエンドとは?
・フロントエンドエンジニアはどんな職種?
●他職種との違いは?
・バックエンドエンジニアとの違い
・サーバーエンジニアとの違い
・iOS/Androidエンジニアとの違い
●具体的な仕事内容は?
・仕事のフロー
・1. 実装機能の確認
・2. デザインから画面の作成
・3. フロントエンド処理の実装
●フロントエンドエンジニアになるために必要なスキルは?
・プログラミングスキル
・知識
・資格
●具体的な学習方法は?
・学習の大まかな流れ
・学習におすすめの書籍、サイト
●企業によって働き方は変わる?
・1. 開発するプロダクトの内容
・2. プロジェクトにおけるデザイナーの立ち位置
・3. 使用するフレームワーク
●フロントエンドエンジニアとして就職できる企業を探すには?
●この記事のまとめ
●先輩エンジニアの選考体験談が見られる! ONE CAREER for Engineerのご紹介
・ONE CAREER for Engineerではどんなことができる?
フロントエンドエンジニアってどんな職種?
まずは、フロントエンドエンジニアという職種について解説していきます。
そもそもフロントエンドとは?
「フロントエンド」とは、ソフトウエアのうち、ユーザーが触れて操作する部分を指します。
具体的には、ウェブブラウザー上で表示される内容や、スマートフォンやパソコンのアプリケーションをイメージしてください。
フロントエンドエンジニアはどんな職種?
フロントエンドエンジニアは、このフロントエンドを開発するエンジニア職を指します。
主に、ウェブブラウザーで表示される文字や画像といった情報(HTML(ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ))に関する開発を実施します。
他職種との違いは?
フロントエンドエンジニアと、比較対象となりやすい他の職種との違いを紹介します。
バックエンドエンジニアとの違い
バックエンドエンジニアは、フロントエンドエンジニアと必ず対になる存在です。
バックエンドは、ユーザーが直接触れる「フロントエンド」の裏側で動作する、サーバー側の処理を実現するエンジニア職です。
フロントエンドのみではシステムは構築できません。必ず、フロントエンドが通信してデータ処理を行う「バックエンド」が存在します。
ユーザーが触れる部分をフロントエンド、ユーザーが触れない部分がバックエンドと覚えると良いでしょう。
そのため、フロントエンドエンジニアが在籍している企業であればほぼ間違いなくバックエンドエンジニアも在籍していることでしょう。
サーバーエンジニアとの違い
バックエンドエンジニアと同様に、サーバーサイドエンジニアという職種も存在します。
サーバーサイドエンジニアは主にサーバーサイドのシステム開発を行うため、職務内容はバックエンドエンジニアと大きな違いはありません。
ただし、Ruby on Rails(ルビー・オン・レイルズ)やSpring Boot(スプリング・ブート)など、フロントエンドの機能を有しているサーバーサイドフレームワークを扱うエンジニアをサーバーサイドエンジニアと呼ぶ場合もあります。
そのため、サーバーエンジニアはフロントエンジニアと同じ領域の仕事をする場合もあると考えましょう。
iOS/Androidエンジニアとの違い
フロントエンドエンジニアの多くはブラウザー上で動作するフロントエンドアプリを開発するため、HTMLやCSS(カスケーディング・スタイル・シート)、JavaScript(ジャバスクリプト)を主に使用して開発を進めます。
同様に、ユーザーが直接触れるアプリ開発をするエンジニア職がiOSやAndroidのスマホアプリを開発するエンジニアです。
プラットフォームがウェブかスマホかの違いでしかないため、スマホアプリを開発するエンジニアも広義では「フロントエンドエンジニア」と言えるでしょう。
「モバイルファースト」といわれる近年では、ウェブとスマホで共有の機能を持つアプリ開発をする場合が増えてきました。
そのため、フロントエンドエンジニアがスマホアプリの開発を兼任することもあります。
企業によっては、フロントエンドエンジニアがウェブとモバイルアプリの両方を開発する場合もありますので、仕事を探す際には使用する技術に注目しましょう。
具体的な仕事内容は?
フロントエンドエンジニアの概要を理解したところで、具体的な仕事内容を紹介します。
仕事のフロー
フロントエンドエンジニアの主な仕事は、デザイナーが作成した画面デザインをもとにアプリを開発することです。
そのため、大きく次のようなステップで進みます。
1. 実装機能の確認 2. デザインから画面の作成 3. フロントエンド処理の実装
1. 実装機能の確認
実際にフロントエンドとして動作するアプリの仕様をまずは確認します。
多くの場合、UI・UXデザイナーが作成したデザインカンプ(※1)をもとに開発を進めます。
デザイナーが作成したデザインをもとに「どのように機能を実装していくのか、どのようにユーザーがアプリを操作するのか」ということを考えていきます。
(※1)レイアウトやデザインなどの仕上がりを具体的に示すために作られる完成見本のこと。
2. デザインから画面の作成
実装する内容が確定したら、画面のデザインを作成します。
主に、デザインカンプからHTMLとCSSを用いてウェブページを作成していきます。
3. フロントエンド処理の実装
画面が完成したら、フロントエンドの処理を実装していきます。
HTMLやCSSだけでは動きのないページしか表現できないため、「アプリ」として動作するための処理をJavaScriptやTypeScript(タイプスクリプト)といったプログラミング言語を使用してプログラムしていきます。
フロントエンドの処理は、バックエンドとの通信や、その通信結果をもとに画面の項目を生成して表示内容を変更するなど、「ページの動きを操作する」内容が多いです。
フロントエンドエンジニアになるために必要なスキルは?
フロントエンドエンジニアを目指す場合に必要となるスキルを紹介します。
プログラミングスキル
フロントエンドエンジニアはウェブ系の知識を求められるため、
・HTML ・CSS ・JavaScript
といったウェブ系のプログラミング知識は必須の知識です。
その上で、フロントエンドで使用されるライブラリやフレームワークを習得している必要があります。
例えば、
・Next.js(React)(ネクスト・ジェイエス(リアクト)) ・Nuxt.js(Vue.js)(ナクスト・ジェイエス(ヴュー・ジェイエス)) ・Angular(アンギュラー)
といったような、JavaScript系のフロントエンドフレームワークは多く存在するため、いずれかを習得しておく必要はあるでしょう。
知識
フロントエンドの動作環境は主にウェブブラウザーであるため、最低限ウェブブラウザーの挙動やインターネット上での通信がどのように実施されているかという基礎的な知識が必要です。
例えば、「ウェブブラウザーはどのようにデータを取得し、文字や画像を描画しているのか」といったような流れをしっかりと理解する必要があります。
この流れを正しく理解していないと、動作が重いアプリや、バグの多いアプリが出来上がってしまうことに注意しましょう。
資格
フロントエンドエンジニアとして活躍する上で必須の資格はありませんが、就職に有利となるような資格も存在します。
HTML5プロフェッショナル認定試験
フロントエンドエンジニアのベースになる、HTML・CSS・JavaScriptに関する全般的な知識が出題される資格です。
注意点としては、資格取得から5年という有効期間が設定されている点です。
5年ごとに再取得が必要ではありますが、常に最新の動向を収集していることを証明できるため、採用する企業にとっては分かりやすい指標となるでしょう。
ウェブデザイン技能検定
デザインやUIなどに問題が発生した場合には、デザイナーとコミュニケーションを取りながら仕事を進める必要があります。
デザインに関する最低限の知識を持っていれば、デザイナーとの会話もスムーズに進めることができるため、取得しておいて損のない資格です。
具体的な学習方法は?
フロントエンドエンジニアを目指す場合には、どのような学習が必要なのでしょうか。
学習の大まかな流れ
フロントエンドエンジニアになるためには、大きく次のような学習を行います。
1. HTMLとCSSによるウェブページ作成を学ぶ
フロントエンドの基礎知識である、ウェブページの作成方法を学びます。
まずは、簡単な自己紹介サイトで構いませんので、HTMLとCSSを使ったウェブページを作成し、ウェブデザインの基礎的な知識を身につけましょう。
2. JavaScriptで基本的なプログラミングを学ぶ
ある程度デザインに関する知識が身についたら、次はJavaScriptを用いたプログラミングを学習します。
ウェブページに動きをつけることが可能ですので、まずは自分で作成したウェブページに動きをつけるところからスタートすると良いでしょう。
3. フロントエンドフレームワークを学ぶ
HTMLやCSS、JavaScriptといった基本的なウェブページの動きを理解したら、ここからが本番です。
フロントエンドエンジニアの実務においては、ReactやVue.js、Angularといったフロントエンドライブラリやフレームワークが使用されています。
企業によって使用しているフレームワークが異なりますので、自分にあったものを学習しましょう。
学習におすすめの書籍、サイト
ウェブページの作成を学ぶ書籍
・『1冊ですべて身につくHTML & CSSとウェブデザイン入門講座』(SBクリエイティブ、2019年)
HTMLとCSSを使用したウェブデザインの基礎知識が学べる一冊です。
難しいプログラミングを覚える前に、まずはデザインに関する基礎知識を備えると良いでしょう。
・『HTML解体新書』(ボーンデジタル、2022年)
ある程度HTMLを覚えてきたときに読む、中級者~上級者向けの書籍です。
フロントエンドがどのように動くのかを理解する上で重要な一冊ですので、ある程度フロントエンドの知識がついた上で辞書的な使用法ができる一冊です。
JavaScriptを学習できるサイト
JavaScriptの入門として、網羅的に紹介しているサイトです。
このサイトの中を読破することで、JavaScriptの知識はほぼ身についたといっても過言ではないでしょう。
フレームワークを学習できる書籍
・『作って学ぶ Next.js/React Webサイト構築』(マイナビ出版、2022年)
JavaScriptフレームワークの中でも人気の高いReact、およびNext.jsを学習できる書籍です。
初心者向けの内容であるため、まずはこの書籍からフロントエンドの基礎を学ぶと良いでしょう。
企業によって働き方は変わる?
フロントエンドエンジニアの働き方は、企業によって大きく変わる可能性があります。
フロントエンドエンジニアに求められる働き方が変わる可能性のあるポイントが以下の3点です。
1. 開発するプロダクトの内容
開発するプロダクトの内容に応じて、働き方や対象実務が変わる可能性が高いです。
例えば、プロダクトとしてウェブだけでなくモバイルアプリも展開している場合、フロントエンドエンジニアの業務内容自体が変わる可能性もあります。
前述のとおり、フロントエンドエンジニアがモバイルアプリの開発を兼任する場合もありますし、モバイルアプリの機能をそのまま移植することがメインとなる場合もあります。
そのため、どのように仕事を進めるのかはプロダクト次第です。
2. プロジェクトにおけるデザイナーの立ち位置
フロントエンドエンジニアが一番やり取りをすることの多い職種が「デザイナー」です。
このデザイナーの立場や働き方次第で、フロントエンドエンジニアの働き方が変わる可能性があります。
例えば、デザイナーが複数プロダクトのデザインを兼任している場合や、業務委託されたデザイナーであった場合、コミュニケーションをとるのに苦労する可能性もあります。
その場合、どうしてもデザイナーに合わせて動く必要がある場合も多いでしょう。
とはいえ、多くの企業はリモートワークが推奨されるように変化してきていますので、現在では解消しつつあります。
3. 使用するフレームワーク
前述のとおり、フロントエンドで使用する技術は多岐にわたっており、企業・プロダクトによって使用しているフレームワークが異なります。
HTML、CSS、JavaScriptまでは共通といえますが、それ以外は全く異なると考えて良いでしょう。
使用する技術の違いで時間の使い方が異なるということは考えづらいですが、フレームワークによってプログラムの作り方が全く異なりますので、学習するフレームワークを選択する際は注意して選ぶようにしましょう。
フロントエンドエンジニアとして就職できる企業を探すには?
昨今はさまざまな就職、転職サイトがあるため、最初から全部のサイトを探すのは大変です。
まずはインターネットで「フロントエンドエンジニア 新卒」で検索をかけて、出てくる企業の傾向を見てみましょう。何社も見ていけば、自分に合いそうな企業の傾向をつかむことができるでしょう。
もし最初から気になる企業があるのであれば、その企業の募集要項から「求めるスキル」をチェックしてみましょう。
フロントエンドエンジニアに関する技術としては、各プロダクトで使用しているフレームワークが記載されています。
自分が学習しているフレームワークを採用している企業を選択すると良いでしょう。
この記事のまとめ
最後に、これまで解説してきたフロントエンドエンジニアの特徴を紹介します。
1. ユーザーが直接触る部分を開発するエンジニア 2. HTMLやCSSといった、ウェブ系の技術を覚える必要がある 3. 使用するフレームワークによって働き方が変わる可能性がある
世の中にある多くのシステムはウェブブラウザーで使用するものが多いため、今後もフロントエンドエンジニアの需要は高くなる一方です。
書籍やサイトを活用することで容易に学習できますので、ユーザーが直接触れる部分の開発に興味があれば、ぜひ目指してはいかがでしょうか。
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