人気恋愛リアリティーショー『バチェロレッテ・ジャパン』で、一躍有名になった黄皓さん。現在3つの会社を経営する彼もまた、商社出身者だ。
やりたいことが分からず「モテそう、高収入、つぶしが利く」を理由に就職活動をし、選んだのは業界の雄である三菱商事。
「商社はぬるま湯に浸(つか)からせるのがうまい」と評しながら、「また就活するとしても商社を選ぶ」と黄さん。彼が考える商社の価値とは?
黄皓(こうこう)(@haohaohaokun):ミラーフィット株式会社 代表取締役
中国湖南省長沙市出身。高校入学のタイミングで来日し、早稲田大学を卒業後、三菱商事に入社。貿易事業を担う。現在は上海の貿易物流会社の代表取締役とトレーニングジム『BESTA』のサロン経営者を務め、それぞれの活動と並行し、2020年7月ミラーフィット株式会社を創業。
三菱商事に入る決め手は「決断の先送り」。では、辞める決め手は……?
──2009年に新卒で三菱商事に入社。まず、最初のキャリアに商社を選んだ理由を教えてください。
黄皓:大きくは2つあります。もともと家業が貿易と物流なので、貿易業務に携われるところでキャリアを積みたかったのが一つ。もう一つは、決断の先送りをしたかったから。
自分の時間や労力を掛けてやりたいビジネスが思いつかなかったんです。だから汎用性を重視して、一番つぶしが利いて収入が高い商社を選んだというのが本音ですね。
──入社後はどんなお仕事を?
黄皓:金属グループに配属され、最初の約1年は研修がメイン、2年目以降はメタルワンという会社に出向し、主に鉄鋼製品のトレーディングをやっていました。
取扱商品のメインはステンレス商品です。分かりやすいものだとキッチンシンクや業務用調理室、あとは皆さんが使っているスマホやPCについている「リンゴマーク」ですね。これ、実は僕が開拓しました。その後、2015年にはメキシコでの駐在も経験しています。
──メキシコへの駐在は希望ですか?
黄皓:そうです。当時は入社5年目で、全ての取引をある程度マネジメントできるようになったところ。僕は常に苦しい環境に行きたいタイプなので、同じ環境で成長が止まってしまうのが怖くて。
最初は中国が候補だったんですけど、僕にとってハードルは高くないから中国以外で希望を出して、決まったのがメキシコです。内々にドイツのデュッセルドルフと言われていたので、青天の霹靂(へきれき)でしたけどね。『地球の歩き方』を買って、ヨーロッパで旅行している自分をイメージしていたのに(笑)。
──メキシコはどうでした?
黄皓:違う国の人と働くこと、その国民性も含めて理解することは良い経験でしたし、多様性に触れられたのは貴重でした。ただ、成長を感じる前に起業してしまったんですよね。
──なぜそのタイミングで起業を?
黄皓:大きなきっかけは、家族です。父が体を壊して、彼が経営していた会社をどうするかという問題に直面したとき、父の会社への思いに触れました。
一方で当時の自分は、今の環境でキャリアを積むことに疑問を感じていて。メキシコでやっていることは日本のメーカーとのビジネスで、思いの外苦しくなかったんです。携わっていた自動車産業で積むキャリアが、この先どう生きるのかも見えませんでした。
そんなふうに疑問を持ちながら今の仕事をやるよりは、父の会社を継いでチャレンジする選択肢もありかなと。最終的にはエモーショナルな部分で、父の会社を継ぎたいと思ってしまった感じですね。
原点は469円の利益。「付加価値とは何か」を商社で学んだ
──決断の先送りをしたくて商社に入ったこと、振り返ってどう思いますか?
黄皓:正解でしたね。僕はカリスマ経営者の意思決定は、大半が後付けの美談だと思っていて。ほとんどはいろんなきっかけや外部要因を生かしていて、自分の思いとチャンスが掛け合わさって事業が生まれているんじゃないかと。そういう意味では、僕は決断を先送りにしたから、父の思いに触れることができたのだと思っています。
──つぶしが利くという点ではいかがでしょう?
黄皓:めちゃくちゃ利きます。僕は商社で「付加価値とは何か」を学びました。商社は格好良くトレーディングって言っていますけど、要は100円で仕入れたものを110円で売るわけです。その10円もただ利益として乗せているのではなく、消費者に10円以上のメリットがあるから付加価値が付く。その大前提を商社で学びました。
──まさに商売の基本ですね。
黄皓:商社時代に一番印象に残っているのも、初めて自分が付加価値を付けて商品を売ったときのことで。出向1年目だったんですけど、「商売人をやったな」と思ったんですよ。利益はたった469円でしたけど、「これが自分の付けた付加価値なんだ」って、初めてお金を稼いだ感覚を得た。
その後、年間で10億円売り上げたこともありましたけど、最初の喜びが一番大きかったですね。情報、お金の立て替え、与信、スピード、使い勝手の良さ……。商社で付加価値の中身を見る経験を多くできたのは、今ビジネスをやる中で非常に生きています。
「超・井の中の蛙」は商社最大の欠点。年収1500万円なんて大したことない
──もし今商社に勤めていたとして、コロナをきっかけに辞めていたと思いますか?
黄皓:それはないですね。商社はコロナで大きな打撃を受けた業種ではないですし、キャリアを見つめ直すほどのきっかけにも多分ならない。ただ、テレワークによって商社を辞めるきっかけを見つけた可能性はあると思います。
こっそり副業をやったり、パラレルキャリアを歩み出したり、環境の変化から別の可能性にワクワクしちゃう人が現れてもおかしくない。自分がそのうちの一人になっていた可能性は否定しないです。
──確かに物理的に会社から離れる機会ができて、外に目が向きやすくなりましたよね。
黄皓:商社の人ってすごく賢いんですけど、超・井の中の蛙(かわず)なんですよ。未だに銀行で振り込みをしている。よく現代で生きていられるなと思いますし、あんなに賢いのに世間を知らないっていうのは、最大の欠点だと思いますね。
──黄さんも商社にいたころは井の中の蛙だった?
黄皓:今思えばそうですね。それがダメというわけじゃないんですけど、商社って社員をぬるま湯に浸からせるのが上手なんです。不満を生み出さない程度に負荷をかけて、条件を良くして心地よい環境を作る。
忙しいから会社にコミットするし、商社の看板を背負っているプライドを持たせることもできる。だから会社へのロイヤルティーは基本高い。それが商社の人事マネジメントだと僕は思っていて。外に目を向けさせないのが会社側の考え方ですよね。
でも一歩外に出てみると、たかだか1500万円の年収なんて自分で事業やっている人からしたら「鼻毛」みたいなもんです。それでドヤ顔してレストランで会計している商社パーソンを見ると片腹痛いわけですよ。まぁ、当時の僕のことなんですけど(笑)。
──(笑)。
黄皓:商社、めちゃくちゃ心地よいんです。合コンでこれみよがしに名刺渡したりしてね。当時の自分、ダッセーなと思いますよ。
──そうなってしまうのは、やはり外の世界を知らないから?
黄皓:そうですね。商社でありがちな勘違いは、自分が扱っているお金や事業規模の大きさが自分の価値だと思うこと。実際は10億円を扱う会社の歯車ですから。自分の借金で10億円扱ってみろ、震えるぞ? ってね。
──黄さんがその勘違いに気付いたのは起業してからですか?
黄皓:最初に考えるきっかけをもらったのは、三菱商事にいたころですね。当時の副社長、衣川さんが「今君たちが仕事をして10億円を受注できているのは、君の価値か、三菱コーポレーションの看板の価値か、どっちだと思う?」とおっしゃっていて。そのときに「名刺を持っていない僕が10億売り上げるのは無理だ」と思ったんですよね。
同時に、「君が三菱商事の看板を取っ払って、どこまで受け入れられるのか。ここで君が経済人として価値があるかどうか、分かるんじゃないか」と投げかけられました。その言葉は今でも覚えていますし、それを実践してみたくなったのも商社を辞めたきっかけの一つですね。
商社の「ぬるま湯マネジメント」から抜け出すには、サウナと冷水を知ることだ
──商社に限らず、会社が全てになってしまう人は少なくありません。外に目を向けない弊害を黄さんはどう考えますか?
黄皓:視野が狭まることですね。情報はあふれすぎても良くないけど、あふれている中から取捨選択できる状態にしておかないと、凝り固まった提案しかできなくなります。企業が「終身雇用はしない」と明確に打ち出して、自分の人生を自分で生きなければいけない今、狩猟民族的な強さが求められていると思っていて。
ゼロイチでものを生み出せる開発者じゃない以上、イチをいろいろなところから引っ張って、それをどうにか10や100にするしかない。それがしにくくなるのは、一番の弊害だと思います。
──先ほどぬるま湯の話がありましたが、その気持ち良さに浸かり切らないためのアドバイスはありますか?
黄皓:やっぱり外に出ることじゃないですかね。ぬるま湯が気持ち良いと思うのは、その風呂しか知らないから。世の中にはサウナと冷水があることを知るために、外の世界に出た方がいいですよ。
──交互浴の気持ち良さを知ったら、もっと違うところに行きたくなるかもしれない?
黄皓:そうそう。めちゃくちゃ熱いサウナに入ってから超冷たい冷水に入ってみろ、「飛ぶぞ」と(笑)。そうやって両方の感覚を知って、選択肢を把握した上でぬるま湯を選ぶのと、ぬるま湯しか知らないのでは全然違いますから。
──外の世界を見るために、商社にいたころの自分にどのような方法を勧めますか?
黄皓:SNSをやったらいいんじゃないですかね。個の時代といわれる今、プラットフォームを持っているかどうかで天と地ほどの差がありますし。
あとは『MCアルムナイ』っていう三菱商事の退職者が集まるネットワークがあるんですけど、そこに社員がアクセスできるようになると、とんでもないことが起きると思います。会社側は面白くないでしょうけどね。
とにかく、商社というプライドがいろんなものを邪魔しているんですよ。マッチングアプリでもなんでもいいから、いろんなものを見た方が面白いと思いますね。
三菱商事の看板をアピールするのは、それしかすがるものがない証拠
──会社を辞めてなお、商社のプライドを捨てるのに苦労するといった話も聞きます。黄さんはどうでした?
黄皓:最初はありましたよ。でも、「おまえ誰だよ」ってところからSNSを始めて、世間から見たらただの一個人なんだと何度も認識しました。クソの役にも立たないプライドと実績をぶら下げて、僕は偉そうにしていたんだな、と。
プライドを捨てられたのは、本当に最近です。パーソナルジムを運営する「RILISIST」が毎年2倍に成長していて、ちゃんと会社を成長させられる経営者なんだって、ある程度自信がついてきた。自己肯定感が高まったことが大きいですね。
三菱商事の看板をアピールするのは、それしかすがるものがない証拠。僕は今日『GUCCI』のパンツを履いていますけど、これは「GUCCIを履いているんだぞ」っていうアピールじゃないですか。要は貧乏人なんですよ(笑)。商社のプライドを引きずるのも同じことだと思います。
──そんな自覚がありながらGUCCIのパンツを履く理由は?
黄皓:見てほしいからじゃないですかね。まぁ、さっきのは半分冗談で、これは見た目が好きだから買ったんですけど、会社が上場して数百億円を手にしたら買わない気がする。だから僕が地味な服を着始めたら、儲(もう)かり始めたサインかもしれないですね。「上場近いな」つって(笑)。
嘘と方便はどんどん使え。まずは全部受かってみろ
──就活生だった当時の黄さんのように、そもそもやりたいことが分からない人は多いです。そういう学生に何かアドバイスするとしたら?
黄皓:よく言うのは、ワクワクの音がする方にとりあえず向かって行けっていうこと。最近、インターンシップを募集したんですよ。60人ぐらい集まって、東大、慶応、早稲田だけで50人弱いた。みんなすごい優秀なんだけど、それ以上にミラーフィットで働きたいっていうビジョンをめちゃくちゃ持ってくれていたんです。
でも「嘘(うそ)くせー!」と思って(笑)。
──いやいやいや(笑)。
黄皓:僕は学生のとき、雀荘に行って帰って「今日楽しかったな」ぐらいで生きていたんですよ。これといって学業に打ち込んだ記憶はなくて、どっちかっていうと洋服買うのが好きで、「お金使うの楽しいな~」みたいな。だから、きれいな言葉であればあるほど嘘くさいと思っちゃう。
──ビジョンや意義を持とうとしすぎてしまっているのかもしれませんね。
黄皓:使命感を持っている学生のことは尊敬しますし、良い傾向ではあるけど、SDGsを個人が背負うことはないし、つまらないことをやるほどパフォーマンスが上がらないことはないんですよ。
メキシコで働いているとき、一日中運転して帰った深夜から、旅行のスケジューリングを徹夜で調べられたんですよ。ホテルを見比べてエクセルに入力して、夜11時から何時間も費やせた。そのときに、楽しいことに体力を使ったら自分は成功するんだなって思ったんです。
だから学生の皆さんに対しても、楽しいことをやった方がいいんじゃない? って思うし、採用する側としても目がワクワクしているかの方が重要で。
「ミラーフィットのことはよく分からないけど、オフィス超おしゃれだし、先輩たちかっこいいし、このデバイスが家に置いてあったらワクワクします」みたいな人の方が、極端な話、僕は信用できます。
──でも、取りつくろいたくなる気持ちも分かるような……。
黄皓:学生へのアドバイスに話を戻すと、嘘と方便はどんどん使えばいいと思うんですよ。
その代わり、「まず全部受かってみろ」と。受からなかったところに行けないのはつぶしが利かない。全社受かって、その中からワクワクする方に行けばいいと思います。別にその会社に入りたくなくてもいいから、選択肢をまず用意するためにとりあえず受かっておけばいい。
──黄さんは就活のとき、何社くらい受けたんですか?
黄皓:エントリーシート(ES)、8社ぐらいしか出してないんですよ。商社5社と電通、博報堂、SMBCを受けて、商社と銀行は全部受かりましたね。電通は最終面接でダメで、博報堂は筆記で落ちた(笑)。
結局、当時会社を選んだ基準は「モテるか、年収が高いか、つぶしが利くか」の3つだったんです。正直、それぞれの会社が何やっているのかも大して分かっていなかった。何となくそこで働いていたらかっこいいしモテそうっていうだけ。総合商社に勤めている自分をイメージしたときにワクワクしたし、そんな超浅はかな理由で僕は就職しました。
──なるほど、8社とも分かりやすく有名な大手企業で、ちゃんと全部モテそうです(笑)。商社5社に受かった中で、三菱商事を選んだのはなぜですか?
黄皓:一番だからです。中国は三菱モーターズが強いんですけど、めちゃくちゃリコールが起きる自動車メーカーっていう印象で。むしろ僕の中では三菱ブランドは低かったんです。だから、最初は三井物産にしようと思っていたんですけど「え、一番行かないの?」って言われて。なるほど一番かと。「よし、一番に行こう」みたいな(笑)
それにトップに入っちゃえば、そこから下の企業には入りやすいじゃないですか。そういう意味でもよく分からないんだったら、とりあえず一番目指せばいいんじゃない? と思いますね。
「就活」と「恋愛」、難しいのはどっちですか? 黄皓さん。
──先ほど一瞬合コンの話も出ましたが、商社の人ってやっぱりモテます?
黄皓:モテるんじゃないですかね。収入が分かりやすく高いし、引き合いは多くなります。それに商社って絶えず提案をする事業モデルなんで、提案力や話のうまさはデートにも生きますね。
──就活は恋愛に例えられることが多いですが、黄さんは就活と恋愛、似ていると思いますか?
黄皓:思いますね。まず、外見がすごく大事。ビジネスをする上で見た目が良くて損することは一個もありません。
あとは双方向の感情がないと成立しないこと。そもそも会社と就活生の関係って、恋愛の関係と全く一緒だと思っていて。例えば、内定を辞退されて人事が怒ったとしたら、告白して振られてストーカーになるのと同じモデルですよね。
あとは好きだからパフォーマンスの最大化が図れるのも共通点。好きな人と付き合うと仕事も頑張れるし、身なりもきれいにしようとするし、その人を愛そうとするじゃないですか。でも、全然タイプじゃない人と付き合うと格好はどうでもいいし、メールの返事も3日に1回になる。モチベーションが全然違います。
──そう考えると、就活は「初めての恋愛」とも言えますよね。そこでいきなり良い相手を見つけるのは難しい?
黄皓:うーん、でもうちの両親は初恋同士で結婚しているんですよ。今も40年近く連れ添っているから、成功する事例もあるんじゃないですかね。一方では失敗して離婚するケースもあるし、最初は良かったけど途中で別居婚が心地良くなることもある。
会社選びも同じじゃないですか? 僕も三菱商事に入社して最初のころと、成長してやれることが増えたタイミングでは、やりたいこともやっぱり変わりました。違うと思えば別れて、また別の相手を見つければいい。その繰り返しじゃないですかね。
──なるほど。黄皓さんにとって、恋愛と就活はどっちが難しいと思いますか?
黄皓:間違いなく恋愛ですね。どちらも相互の条件が大事だけど、恋愛と就活で1つだけ違うのは、有償か無償かということ。企業には給与という報酬があるけれど、恋愛に報酬は存在しない。金銭的な報酬の方が明確だし、価値が分かりやすいから、恋愛の方がアンバランスになりやすいと思います。
──報酬が分かりやすい分、就活の方が難易度は低いと。
黄皓:僕、就職活動は何回でも受かると思っていますけど、運命の相手はまだ見つかっていないんですよ。事業がそれなりにうまくいっても結婚できていないので、そういうことですよね。説得力あると思いませんか?(笑)
──『バチェロレッテ』にも参加したのに……!
黄皓:そう、最後の最後でバッサリ振られて。しかも理由は未だに分からないという(笑)。
就活も恋愛も、運命の相手なんていない
──それでも、会社に選ばれるために頑張ってしまうのが今の就活だとも思います。黄さんは、運命の会社ってあると思いますか?
黄皓:ないし、そんなの変わるんですよ。人間の感情って常に動くもの。運命の相手を探そうなんて気持ちで就活するからおかしなことになるんです。そのときやりたいことをやればいい。
恋愛も、僕は運命の相手は絶対存在しないと思っています。今まで付き合った人全員が運命の相手だと思っていたけど、別れたし、別れる瞬間は毎回泣くぐらいつらかったけど、次の人はすぐ見つかる。
就職もそうですよ。ここでしかできない仕事、ここでしか成し遂げられない人生、そんなものはない。たとえ配属先が興味のない部門だったとしても、やっているうちに楽しみは見つけられると思うし、そこで何を得るかは本人次第ですしね。
──ありがとうございました。最後に、商社を希望している学生にメッセージをいただけますか?
黄皓:僕は若い人たちがベンチャー企業をつくるのに大賛成なんです。でも不安だし、何からやっていいか分かんないじゃないですか。だったら大企業を利用すればいい。
そう考えたときに、商社はキャリア面で価値が高いってことを言いたいですね。商売のベースが学べて、人から評価されることで自己肯定感や自信が醸成される。これはチャレンジする上で大事な要素です。
それに、商社に勤務していたことは大きな信用になります。
何の実績もない個人でも銀行からお金を貸してもらいやすいし、それこそ『バチェロレッテ』に出られたのも元・三菱商事だったことが大きいと思うんですよ。もし僕がカフェのアルバイト店員だったら、どんなに背が高くて顔がある程度良かったとしても、あのキャラクターで必要とはされなかったはず。僕は「もう一回就職しろ」って言われたとしても総合商社に入ります。商社、とってもいいですよ。
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【撮影:保田敬介】