内定先
ファーストリテイリング、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、住友商事、豊田通商
就活サマリー
【就活の進め方・軸は?】
自己分析はノートに書き出す。社員の言葉を自分のものに
【内定獲得の秘訣は?】
座談会にはすべて参加する。面接は内容の一貫性が重要
【大学特有の就活事情は?】
OB/OG訪問は有利。商社では学歴を見られずSPIが内定の鍵
#どんな就活?
#慶應 #文系 #日系大手 #総合商社 #メーカー #金融 #短期留学 #TOEIC900点以上
名だたる外資系・日系の超人気企業。その内定者は、どのような一年を過ごし、どんな企業を受けていたのでしょうか?
ワンキャリ編集部では「トップ内定者」にインタビューを行い、彼らの就活スタイルを徹底調査しました。彼らの内定の秘訣や就活スケジュール、大学ならではの特徴に至るまで、余すことなくお届けします。【大学別トップ就活生レポート2019】
【目次】
・就活の進め方・軸は?
・受けた企業一覧
・内定獲得の秘訣は?
・就活スタイルまとめ
・大学特有の就活事情は?
・一年間の就活年表
就活の進め方・軸は?
Aさんは、就活を初めた頃から一貫して総合商社を目指していましたが、3月になって改めて自己分析を始めたそうです。その理由を、夏や秋は志望していた商社のインターンに落選、3月には最終面接まで進んだ企業の内定を獲得できず苦しんだ時期があったためだとAさんは振り返ります。
3月以降、Aさんは面接での想定質問とその答えをノートに書き出したり、座談会で社員が言っていたフレーズをメモして自分の言葉にすることを始めました。この作業を5月まで続け、Aさんのノートはわずか2ヶ月で2冊にまでなったそうです。
例えば、Aさんの印象に残っていたフレーズは以下の通りです。
<社員のフレーズを自分の言葉で言い換えた例>
・A社は「誰が言ったかではなく、何を言ったか」を大切にしている
→面接では「上記のような話を聞いて、非常に合理的な社風だと感じた」と話す
・B社は当たり前のレベルが高い会社
→面接では「上記のような話を聞いて、尊敬できる社員の存在や、切磋琢磨できる環境が魅力だ」と話す
・(コンサルと銀行の違いについて)コンサルも銀行も、助言を与えるという観点では同じだが、
銀行は融資を通してプロジェクトに片足を突っ込むので、当事者意識が完全に異なる
→銀行の面接で、コンサルではいけない理由を求められた時に、このフレーズを使う
このように、面接で志望理由や業界の区別を求められた時に、社員の言葉を引用していたそうです。
Aさんによれば、「特に業界の区別は、実際に働いている社員の言葉のため、自分で業界研究をするより簡単でかつ正確なので非常におすすめ」なようです。
また、自己分析は大事とよく言われますが、Aさんによれば、自己分析とは分析した内容を「言葉にすること」までを指すようです。
「面接の場で答えを考えると言葉をまとめ切れないことが往々にして起こりえます。そうならないためにも、自分の言いたいことを事前にまとめておく時間は必要でしょう」とAさんは語ります。
自己分析と聞くと自分を知ることというイメージを持ちますが、分析した結果を相手に伝えることができるようになって始めて、自己分析ができたと言えるのでしょう。
受けた企業一覧
受けた企業 | 内定した企業 | |
3年夏 (M1) |
【インターン】 キーエンス、 ファーストリテイリング |
ー |
3年秋 (M1) |
ー |
ー |
3年冬 (M1) |
【本選考】 キーエンス、 ファーストリテイリング |
ファーストリテイリング |
4年春 (M2) |
【本選考】 新日鉄住金、三井住友銀行、 三菱UFJ銀行、三菱商事、 三井物産、丸紅、住友商事、 豊田通商、双日、デンソー |
三井住友銀行、三菱UFJ銀行、 住友商事、豊田通商 |
内定獲得の秘訣は?
Aさんの内定獲得の秘訣は以下の2点です。
・座談会とOB/OG訪問、足で稼ぐ
・面接では話したい内容に一貫性を持たせる
座談会とOB/OG訪問、足で稼ぐ
Aさんは、企業の座談会すべてに参加することを心がけていました。「OB/OG訪問が総合商社の内定に有利に働く」と一つ学年が上の先輩から聞いていたからです。そのため、1社につき2〜3回、多い企業では5〜6回の座談会に参加したそうです。
加えて、OB/OG訪問も積極的に行いました。先輩づてで志望する企業の社員と会い、それでも足りないときは大学のキャリアセンターを利用したそうです。最終的に25人ほどの社員を訪問したAさんは、「商社の内定獲得にはOB訪問が不可欠」だと断言します。実際に、いくつかの総合商社では、OB/OG訪問をすることで、一次面接免除などの選考優遇を得られる可能性があるようです。
面接では話したい内容に一貫性を持たせる
Aさんは、面接で話したい内容をどのように展開するかまで考えて対策していたそうです。なぜなら、聞かれたことをただ答えるだけでは事実の羅列になってしまうためです。
例えば、英語系サークルに所属して、英語を頑張ってきたという話をした後に、
「強みは体力です。なぜなら大学までずっとスポーツをやってきたからです。」
と答えては事実の羅列になってしまうとAさんは言います。これは、新しい話題となると、一個一個の話の濃さが薄れ面接官の印象に残り辛くなるからだそうです。
事実の羅列にならないためには、アピールしたいポイントを1つのストーリーにすることが有効だといいます。
Aさんの場合、
・英語系サークル
・TOEIC 900点超え
・強みはフットワークの軽さ
というアピールポイント(事実)をあらかじめ用意しておき、どのような質問が来ても英語系サークルの活動に結びつけるようにしていました。
【具体例】
「苦労経験は?」
→もともと英語が苦手で、サークル活動の一環で留学生と交流する際、意思疎通に苦労した
「学生時代頑張ったことは?」
→TOEICの勉強。なぜなら、サークルで英語が話せないと留学生との会話が困難であったから
「強みは?」
→フットワークの軽さ。例えば、少しでも英語を話す機会を増やそうと、サークルでは留学生の誘いに積極的に応えてきた
このように、どんな質問にも一貫性を意識して回答することで、相手に自分がどんな人間か、どんなことをしてきたのか短い時間で伝えることができたそうです。
「面接官が自分を一言で要約できるくらいに印象つける為に「全ての答えを一つの話から用意する」という工夫をしていた」とAさんは語ります。
就活スタイルまとめ
WEBテスト/筆記試験 |
|
対策開始 |
3年(M1)12月 |
対策期間 |
2ヶ月以上 |
対策方法 | 参考書 |
グループディスカッション |
|
練習回数 | 0回 |
練習内容 | 選考を受ける中で |
面接 |
|
練習回数 |
9回以上 |
練習内容 | 友人や先輩との模擬練習 |
OB/OG訪問 |
|
訪問時期 | 3年(M1)10月以前・4年(M2)3月 |
訪問回数 | 9回以上 |
大学特有の就活事情は?
Aさんによると、慶應義塾大学の特徴は、業界問わずOB名簿が充実していることです。
ある企業では、リクルーターの全員が慶應義塾大学のOBだったこともあったそうです。Aさんが受けた金融、メーカー、総合商社に幅広いコネクションが存在し、キャリアセンターにあるOB名簿も充実しています。実際、Aさんは名簿を利用して、10人ほどのOBに会うことができたそうです。
Aさんによると、「総合商社の選考で学歴が関係してくることはない」そうで、むしろSPIの結果やOB/OG訪問が内定につながったと実感しているそうです。一方で、「周囲の状況を見ている限り銀行やメーカーでは学歴フィルターが存在しているようだ」とAさんは言います。
また、昨年の8月頃に就活を開始したAさんは「この時期に動き出すことは周りを見る限り特別早いわけではない」と語ります。夏インターンで選考優遇をもらえる可能性もあり、周りも夏インターンに合わせて動いていたようです。Aさんも、選考優遇を考慮して、参加したインターンでは積極的に発言するようにしていました。結果として、メーカーの選考優遇を獲得し、一次面接を免除されたそうです。
インターンと内定の関係性については、こちらの記事をご覧ください。
一年間の就活年表
大学3年(6〜12月)
月 | 選考 | 対策/活動 |
6 | ー | ー |
7 | ー |
ー |
8 |
【インターン】 キーエンス、ファーストリテイリング |
・OB/OG訪問 |
9 | ー |
ー |
10 | ー |
ー |
11 | ー |
ー |
12 | ー |
・WEBテスト/筆記対策 |
※インターン:実施した月/本選考:選考が行われた月
大学3年(1〜3月)/大学4年
月 | 選考 | 対策/活動 |
1 | ー | ・WEBテスト/筆記対策 |
2 |
【本選考】 キーエンス、ファーストリテイリング |
・WEBテスト/筆記対策 |
3 |
【本選考】 キーエンス |
・WEBテスト/筆記対策 ・OB/OG訪問 |
4 |
【本選考】 新日鉄住金、三井住友銀行 |
ー |
5 |
【本選考】 新日鉄住金、三井住友銀行、デンソー |
・面接対策 |
6 |
【本選考】 三菱UFJ銀行、三菱商事、 三井物産、丸紅、住友商事、 豊田通商、双日 |
ー |
7 | ー |
ー |
※インターン:実施した月/本選考:選考が行われた月
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