「働きがいのある会社とは、なにか?」
このテーマに真っ向から立ち向かい、今、労働マーケットを変えようとしている会社がある。クチコミサイト「Vorkers」を運営する会社だ。
月間300万人が使うサービスはなぜ生まれ、どこを目指すのか。Vorkers創業者の増井社長に、ワンキャリア執行役員の北野唯我が問う。
「なぜ、働きがいは必要なのか?」
「どうデータを使って企業を選ぶのか?」
シリーズ「激論」。白熱する議論をお楽しみください。
「マッキンゼーが3位の就活ランキングって、意味なくないですか? 増井さん」
増井慎二郎:株式会社ヴォーカーズCEO。新卒にてパソナで新規事業開発に従事した後、インターロジックス(現 電通デジタル)にてCRMの企画設計に携わり、2002年金融・コンサルに特化したエージェントである、アンテロープキャリアコンサルティングを設立、取締役を務める。2007年ヴォーカーズ設立。
北野:僕はVorkersオタクで、休日に2〜3時間使って企業の分析するほどなんですが、以前から、うちのデータとVorkersのデータを組み合わせて、隠れた優良企業特集をやりたいと思っていました。まずはこのランキングを見てください。
※左図:皆が認める「いい会社」30社のリスト
※中図:隠れた「優良企業」の30社
※右図:学生から「人気」だが、Vorkersスコアが「下位」の30社
増井:面白いですね。皆が認める「いい会社」のリストでは、Googleが1位になっていて、マッキンゼーが3位ですか。
北野:今日はまさに、この「数字の読み方」を聞いていきたいのですが、2つ聞かせてください。そもそも「エンゲージメント」や「働きがい」という単語は今、人材領域のバズワードなわけですが、(1)そもそも、なぜVorkersは「働きがいランキング」をやっているのか? という背景。もう一つは(2)どうやって具体的に、このデータを使って企業を選べばいいのか。これを教えてください。
増井:1つ目の、なぜ「働きがいランキング」をやっているかは、なぜ「Vorkers」をやっているかと同じなんですが、基本的にはやりたいからやっています(笑)。なぜやりたいかというと、少しでも世の中に貢献して、次の世代にバトンタッチしたいという思いがありますから、そのために自分に何ができるかと考えたときに、活き活きと生きる人が増えればいいと思っています。そもそも、人間の本能に近いところで、魅力的な人や面白い人と交流したい、交わりたい、というのってありますよね。そういう出会いが多い社会になればいいなという考えでやっています。
つまり、自分で「自分の人生のハンドル」を握り、企業をうまく活用して、「働きがいを感じて生きていく人」が増えればいいなという思いです。
北野:「人間の本能として、魅力的な人と交流したい」。とてもシンプルですが、とても本質的ですね。
増井:ありがとうございます。せっかくいろいろな魅力的な人がいるんだから、その人が輝いていた方が絶対世の中面白いし、そういう社会に貢献できるのならやりたい。今もすごく魅力的な人はたくさんいるし、そういう人たちがどんどん増えていけばいい。だからそれを「働きがい」という指標で表しています。
北野:なるほど、と思う一方で、世の中には、企業ランキングがあまたありますが、ほとんどは意味がないですよね。例えば「マッキンゼーが3位の就活ランキングって意味なくないですか?」ということです。
増井:新しい情報ないですからね。
北野:そうです。ぶっちゃけ、それを出して得するのって、マッキンゼーなどに勤めるキラキラした企業で働いている人だけで、彼らがランキングを見て「ハハハ」ってなって終わりじゃないですか。マッキンゼーが良い会社なのは皆が知っている。つまり普通のランキングってのは「人気企業の自己肯定感を高めること」にしか貢献していない。だから本当に僕らがやるべきなのは「PR下手なんだけど良い会社に、1%でもスポットライトを当てること」だと思うんですよ。
ゴールドマンって、スコアが高いのだけど。じゃあ皆が投資銀行行くのか? というと、話は別
増井:確かに。例えば金融でゴールドマンサックスって僕たちのスコアがすごく高いのだけれど、じゃあみんなが投資銀行に行くべきかというと、別の話ですよね。ちょっとやめたほうがいいよ、という人も沢山いるわけだから。今後は、その部分も含めて、最適なマッチングを作れるようにやりたいと思っています。どうするかというと、学生の特性を把握することですよね。
北野:面白いです。まさにそれはセプテーニ・ホールディングスがやっているような「AI人事」に近い。そもそも、ゴールドマンサックスや、P&G Japanみたいな会社、つまり、入社人数が少なくて、エントリー時点で絞っている会社の方が、入った後の相性が高くなるのは必然ですよね。あと、P&G Japanとかは入社後トレーニングをすごいするじゃないですか、「我々はナンバーワンだ」みたいなのを。つまり、エントリーマネジメントをした企業の方が「働きがい」のスコアは高くなる傾向がある。
増井:そうですね、仕事への熱量の高い人ほど、「ハードワークな企業」を選択しますし、優秀で熱量の高い人に仕事を任せることができる企業は、働きがいが高くなることはごく自然なこと。それはそれでいいんじゃないかな。ただもっと小規模でユニークなところを本当は拾えればいいのですが、データがある程度ないときっちりした信ぴょう性を出していきにくい。時間がかかる。だから、今回のようなランキングで、少数の面白い企業を早期に発掘するのは良い取り組みですよね。
北野:まさにこのランキングでいう「コスモスイニシア」や「アイ・ケイ・ケイ」「リンクアンドモチベーション」みたいな会社を応援したいですよね。
増井:そうですね。
外資系投資銀行が「Vorkers」のデータを使って、ファンドを運用している?
北野:最近では20万人の学生が使う「Vorkers」ですが、社長から見てオススメの使い方ってありますか?
増井:僕としては、むしろ北野さんが休日に3時間も何を見ているのか……。気になります(笑)。
北野:僕はすごいマニアックな使い方で、仮説検証を繰り返しています。例えば、最近見た例でいうと、じげんとレバレジーズとSpeeeを比較したりします。そうすると、じげんの強み、レバレジーズの強みとかが分かるわけですよ。こういうのを延々と繰り返しています。
※Vorkersのデータ分析を使った結果。赤字で囲った部分は、データ上で優位な部分。2018年3月時点。スコアは変動する可能性がある
増井:(笑)。
北野:気持ち悪いですよね。でもすごく役に立ちますよ……ああやっぱり、ここは給料低いんだ、でも成長環境でいうと、カリスマ経営者がいるから成長環境はありそうだな、みたいなことが分かる。その上で財務諸表を見て、株価はこれくらい、と予測したりしています。以前、増井さんがおっしゃっていましたよね? 東芝の一連の不祥事も、Vorkersのクチコミを見れば、予兆が見て取られたと。
増井:「予兆が見て取られた」までいうと、大げさですが、危険因子をスコア化できるのではないかというのは、今取り組んでいます。企業が融資を受けたり、投資を受けるときに、その企業がどれだけ今後リスクを抱えているかを判断する、指標にはなりますね。例えば、鉄鋼業界で、 Vorkersのクチコミから企業体質に対して、インシデントリスクをスコア化したところ、神戸製鋼所が最も高いスコアでした。第2位の企業を発表することは控えますが(笑)。
北野:いわゆる金融機関が株価を分析する際にVorkersを使われていますよね。そこをちょっと教えてもらえますか?
増井: 3年ほど前に海外の金融機関から株式投資のためにデータを提供してもらいたいと依頼を受けたことがきっかけで、自分たちでもVorkersのデータが金融マーケットでも活用できないか検証を行いました。何をしたかというと、クチコミ情報は社員エンゲージメントを測る指標ともいえますから、クチコミ情報をディープラーニングでセンチメント分析を行って、その結果、算出したスコアが向上している企業は、その後に業績が良くなるのではないかということを検証してみたんです。結果、一部のデータに業績の先行指標といえそうなものが見つかりました。そういう背景で、2年ほど前から金融機関へのデータ提供を始めています。
北野:つまり、Vorkersのスコアが高くなると、業績に影響しているということが見えたと。その精度は金融機関が信用するレベルだと。いずれ「SPEEDA(ユーザベース)」みたいなサービスになりそうですね。ちなみに、どのクチコミデータ、どの因子が一番影響を与えるんですか?
増井:あまりそれ言いにくいけど(笑)。でも組織文化だったりとか、モチベーションとか士気とか、やっぱりそういうところが先行指標になり得る。あと単純に残業時間は逆の相関が出ちゃったんですよね。残業が少ないところと多いところで業績を見たら、残業が多いところの方が伸びてる、当然っちゃあ当然なんだけど、この時代にあまり言えません。
北野:え! これは衝撃的な話です。つまり「経済成長と残業」は逆相関の状態にある。ぜひ、省庁の方にも知っていただきたいですね。
「社会人になると気付く、OB訪問で出てくる人たちは、人事の営業精鋭部隊」
北野:せっかくなので、増井社長おススメの使い方も教えてください。
増井:やはり、もともと社会人向けに設計された内容ですから、正直なところ、全く社会人経験がない学生の人が利用しても、クチコミの内容を理解しにくいところもあると思います。ですから、できるだけ実体験と並行して利用してもらうことをお勧めします。例えば、インターンシップや企業説明会への参加と並行して利用してもらうことで、企業カルチャーがどのように社会人によって言語化されているのかを理解してもらいやすいと思います。
その上で、自分の軸を作り、カルチャーマッチを「Vorkers」から感じ取ってもらえると有益じゃないかな。「自分の軸」というのは、「企業に何を求めるのか」。「自分の軸」が何もない状態でクチコミを眺めると、ただ振り回されてしまうことにもなりかねないので、いろいろな体験から自分の軸を見つけてもらいたいですね。
北野:そのカルチャーマッチを見分けるための具体的な方法はありますか。
増井:僕は3つの方法をお勧めしますね。1つ目は、例えば、人材領域であればリクルートを見て、マイナビも見て、他も見て……みたいに、一つの業界が決まったら、企業を横断で比較する方法。2つ目は、志望企業を決めたら、組織風土、給料、強みと弱み、経営者への提言という風に、深掘りしていく方法。3つ目は、自分に重ね合わせて見る方法です。
北野:3つ目の「自分に、重ね合わせる」とは、具体的には、どういうことですか?
増井:例えば、女性だったら、検索軸の性別を絞り、女性の働き方をダーッと見ていくでもいいし、逆に自分に近そうな人、例えば新卒で入ってまだ日が浅い人の意見はどうだろうとか、見ることです。もしくは自分が目指す職種で絞るのもいいかと思います。総合職で入るかもしれないけれど、俺はいつかマーケティングに行きたい、じゃあマーケティングの人は何を言っているんだ、というところを見てもらう。そういうことです。
北野:つまり「自分の軸」で絞り込んだ上で、クチコミを調べると。匿名ですからね。特に「給与」なんかは、OB訪問よりリアルなエグい話が載ってたりしますから。
増井:もちろんOB訪問もするべきだし、会社説明会も行くべきだと思います。クチコミも最終的には一つの情報だと思うので。ただOB訪問すると事実が知れるかというと、「そんなことない」ということを、世の中へ出たら知るじゃないですか。OB訪問に出てくる人は、人事の営業精鋭部隊だと。
北野:確かに。例えるなら、OB訪問は「バッチリ化粧した、ドレスコードの精鋭たち」が、出てきますからね。そいつらのすっぴんをVorkersで見よ、と。
【社長が勧める! Vorkersを使った企業選びのオススメ活用法】
1. 業界が決まったら、企業を横断で比較する
2. 志望企業の組織風土や、給与、強み弱みを調べる
3. 自分の特性に、重ね合わせてマッチング精度を確かめる
リストラ精鋭部隊で痛感した「日本の雇用構造の難しさ」
北野:話は変わりますが、増井さんは確か、新卒パソナで、再就職の事業をされていましたよね。
増井:はい、僕は新卒でパソナに入りました。パソナに入ると、最初に配属されたのが再就職支援の事業でした。いわゆる「リストラする」事業ですよね。周りの社員は新日鉄とか三井化学とか、大手企業の人事部長クラスが集まってるんですよ。当時、大手金融機関が破綻するぐらいに景気が悪くなってたから、日本の大手企業もリストラを迫られていたんですね。
北野:つまり、22歳の新卒くんが「リストラ精鋭部隊」に配属されちゃったと。強烈ですね。
増井:そうです、再就職支援でリストラにあった方々、リストラで早期退職された方々の再就職先を開拓するような仕事だったんですよね。新卒で将来への希望に胸を膨らませていたのに、負の遺産を解消させていくような仕事で、最初はモチベーションの作り方に苦労しました。今思うと本当に勉強になったのですが。
北野:なるほど……これは何年くらいですか?
増井:98年ですね。日本の名だたる大手がリストラを始めた時期だったんですよね。やっぱりそこで本当にプライドを崩された年配の方とお話ししたり、収入が大きくダウンして、ローンが返済できずマンションも売らなきゃいけないんだみたいな人もたくさんいた。人材業界としても、未来を描くことが必要なんだけど、ちゃんと今の状況からつないでシフトしていかないといけない。雇用の構造って、ぱっと生まれ変わるようなものではない、そんな軽い問題じゃないんですよね。
外資で感じた「早めに肩たたきする方が、実は優しくないか?」
北野:強烈な経験ですよね。僕はプロファームで少しだけ働いていた経験があるのですが、いわゆる「肩たたき(早期の退職勧告)」みたいなものって、意外と優しいなとも思うんですよ。早めに「君はうちの会社に合ってないよ」と言ってもらった方が、若い段階で将来を考えられる。それに日頃からちゃんと技術が身につくように意識するので、勉強するようになる。でも伝統的な日系企業って、20年くらい時限爆弾を抱えながらいきなりドカンと来る、みたいな構造があるじゃないですか。それをやっぱり感じられていた?
増井:感じますよね。当時から雇用の構造変化が必要だねと言われていたけれども、意識改革という部分でいくと、今よりもずっと企業へ依存するっていう気持ちって強かったんですよね。その中で「社員は家族だ」って言ってた会社もあったし、そういう会社がリストラを始めたんですよね。だから「言ってたことと違うじゃないか!」という、インパクトの大きさは、今以上でした。今って、企業が「社員は家族だ」みたいなこと言えなくなってきているし、間違っても、終身雇用で安心してくださいなんて言わない。
北野:今この「Vorkers」っていう、ある意味、転職マーケットの情報が一番集まるデータベースを管理されていて、20年たった中で、変わったなと思う部分と変わっていない部分ってなんだと思いますか?
増井:実はそんなにまだ変わってないんですよね。一番、変わってないところからいくと、やっぱり大企業思考であったりとか、企業に支えられて生きるという考え方でキャリアを思考する人は、まだ大半だなと思います。ただそれが実際にマクロな年収データとかで見ても、すごくしたたかな選択肢(=合理的な選択)であるのも実態としてまだある。だから、大企業志向がマジョリティになるのは仕方がないと思うんですよね。
データが示した。働き方改革は「短期的なうねり」に過ぎなかった
北野:反対に変化した部分、特に「働き方改革」を受けて、データの変化ってあったんですか?
増井:この3年は、本来の時代や景気のうねりよりも、短期的な働き方改革の影響でデータが動いてしまっているんですよね。やっぱり世の中全体で残業時間が下がっています。
北野:残業時間が減ったんですか?
増井:減りましたね、ここ2〜3年で月の平均残業時間は月間で12時間くらい減りましたね。Vorkersのデータにはサービス残業が含まれるので、公的な機関が発表したものよりも大幅に減少しています。
北野:「平均」で12時間ってのは、すごい変化ですね。残業時間が改善した反面で、他の項目で悪化したりとかは?
増井:ちょっと心配なのが、世の中全体の社員の士気が下がっているんですよ。残業と士気って相関関係があって、ヒートアップ現象とか呼んでいるんですけど。社員の士気が高いからそういう組織は残業しやすい、みたいなところがあるんですが。残業時間が下がることと並行して、日本企業全体の組織の士気も下がっているんです。
北野:なるほど、遅れてくるわけですね。面白い。
増井:働き方改革の影響というよりも、先行きが不透明な時代の中でいろいろな不安が士気に影響しているのかもしれませんね。
北野:だからこそ「働きがい」が重要だと。
「Vorkers」と「ONE CAREER」が共同して、成し遂げられるものってありません?
北野:僕はできれば「Vorkers」さんと今回のようなランキングを定期的に出せたら素晴らしいなと思っています。最近よく、メガバンクをディスったりする記事が出たりしますが、ただ単にその企業をディスることって、全然意味ないじゃないですか。そこで働いている人が沢山いて、大きな会社だと数千人とか数万人いる。満足している人もいる。本当の問題は「働きがい」や「現状」が求職者マーケットや株式マーケットに繋がっていないので、改善するインセンティブがないことじゃないですか。
増井:そうですね、まさにVorkersがやろうとしているのは、「働きがい」をジョブマーケットに繋げることですからね。
北野:だから、それを我々みたいなデータがある企業がタッグを組んで、定期的に、3カ月や半年に出すとなったら、企業さんも「これ採用に響くわ」となって改善すると思うんですよね。だからぜひ定期的にやりたいなと思っているんです。
増井:面白いですね。
北野:とても面白かったです! ありがとうございました。
【編集後記:北野唯我】全ての人が「いつでも転職できる」ようになれば、この世界は絶対に良くなる
はじめまして、インタビューを担当した北野と申します。私事ですが、6月21日(木)に初の単著『転職の思考法』がダイヤモンド社より発売されます。この本は「必ずしも、会社が一生守ってくれない時代に、どう自分の市場価値を作っていくか」に関する本です。
「なぜ、この本を書いたのか?」
と問われたら、私はこう答えます。
──全ての働く人が「いつでも転職できる」という交渉のカードを持てば、結果、今の職場も絶対に良くなると確信しているから。
現代は、二人に一人が転職する時代ですが、いまだに「転職の話を社内ですること」はタブーとして扱われることも多い。今回の対談シリーズを通じて私が成し遂げたい世界感はまさに「このタブーを破壊すること」です。もっと「転職の話」をカジュアルでオープンに話せる世界にしたい。そしてこのタブーを破壊することは、働く人々だけではなく、組織や社会にとっても「ポジティブな影響」を確実に与えます。なぜなら
・強い組織とは、社員が「いつでも転職できる」けど「あえてしない組織」だから、です。
現に、有名なプロ経営者である村上憲郎氏はかつて、こうおっしゃっていました。
「最終的に転職するような優秀なやつは、在籍しているときは、必死になって会社という『みこし』を担いでいるわけでしょ。辞めるまではさ、一生懸命、会社を担いでくれる人材なのよ。でね、反対に、一生この会社にしがみつくぞ、みたいなやつはさ、おみこし担いでいるふりして、ぶら下がっているわけよ。人事部が大事にしなきゃいけないのは、ぶら下がっているやつじゃなくて、もしかすると3年後にいなくなるかもしれないけど、今必死に担いでるやつなんだよ。ほんとに担いでくれるやつだったら数年勤めてくれたら御の字じゃないの? そういうふうに人事部も考え方を変えないと」
出典:https://www.onecareer.jp/articles/999
私はこの意見に100%同意します。でも問題は「いつでも誰でも、転職できる状態をどう作るのか?」なのです。
このシリーズと『転職の思考法』を読めば、それら全てを包括的に捕らえ、最後にはあなたの背中をグッと勇気づけるようなものにしたい、そう思い、魂を削りながら作りました。会社や国が守ってくれない時代の「最高のビジネススキル」、それは間違いなく「自分の市場価値を高めること」です。そしてそのスキルを求めているのはあなただけではないはずです。だから問います。
こんな時代に、しっかり、あなたの市場価値を見つめる機会を持ちませんか?
本著とシリーズ「激論」を読めば、その答えが見つかるはずです。
★北野唯我の初の単著 『転職の思考法』が6月21日(木)に、発売
・このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法
北野唯我:兵庫県出身。就職氷河期に博報堂へ入社し、経営企画局・経理財務局で勤務。その後、米国・台湾での放浪を経てボストンコンサルティンググループに転職。2016年にワンキャリアに参画、サイトの編集長としてコラム執筆や対談、企業現場の取材を行う。初の著書『転職の思考法』がダイヤモンド社より6月21日(木)に発売。
一流たちが激論を交わす 〜北野唯我 インタビュー「シリーズ:激論」〜
・フリークアウト・ホールディングス取締役 佐藤裕介氏
・KOS代表取締役 菅本裕子氏(ゆうこす):前編/後編
・JAFCO Investment (Asia Pacific) Ltd CEO 兼 (株)ジャフコ 常務取締役 渋澤祥行氏
・アトラエ代表取締役 新居佳英氏
・リンクアンドモチべーション取締役 麻野耕司氏:前編/後編
・ヴォーカーズCEO 増井慎二郎氏
・元楽天副社長 本城慎之介氏
・東京大学名誉教授 早野龍五氏:前編/後編
・陸上競技メダリスト 為末大氏:前編/後編
・元Google米国副社長 村上憲郎氏:前編/後編
・ジャーナリスト 田原総一朗氏
・サイバーエージェント取締役 曽山哲人氏