※こちらは2017年3月に公開された記事の再掲です。
こんにちは、ワンキャリ編集部です。
「早慶の女子に今、一般職が人気である」
就活市場ではこんな現象が起こっています。
学歴社会で成功したように社会に出てもバリバリ働きそうな早慶女子が、あえて一般職を選ぶ──今回は、その一般職の魅力に迫るべくとある女子学生Kさんにインタビューを行いました。
早稲田に通うKさんは就活開始時は、バリバリ働きたい! と総合職を志望していましたが、最終的には一般職に行くことに決めました。意識の高いワセジョのKさんの心境の変化に迫ります。
バリバリ働きたいから総合職……でも、その「やりたいこと」は趣味でもできるかも
就活が解禁した3月、華やかなイメージに憧れがあったのと言葉遊びをするのが好きだったことから、Kさんは広告業界の総合職を目指し広告代理店のインターンに応募しました。その選考でKさんは現実を目の当たりにしましたと言います。
「周りの就活生が本当に優秀で。学生時代から賞を取ってるとか、広告に対する熱い思いを持っている人がたくさんいたんだよね。自分ももちろんアイデアを出したりするのは好きだけど、こういう優秀な人たちがライバルになって戦うって考えたら敵わないなって……」
これをきっかけに自分の適性や本当にやりたいことを考えはじめたそうです。
そして、自分が仕事にしたいことは趣味でもできるのではないかと思ったそうです。
「広告業界に入ったらクリエイティブでキャッチコピーを考えたい! でもそれって入社しなくても一般のコンテストなどに応募すればいいのでは……? って思ってしまったんだよね。多分、仕事としてがっつりやりたいことではなかったんだと思う」
このような思いをきっかけに、就活の軸が変化しはじめたそうです。
具体的に想像したら「激務は嫌だ!」って思った
就活の軸が変化したKさんの中である思いが芽生えました。
「Vorkersを見ると、広告業界って平均退社時間が0時を回ることもあるって書いてあって。世間一般の広告=激務っていうイメージも考えたときに、会社に寝泊まりしたり毎日終電で帰ったりするのは嫌だ! って思ったんだよね」
最高の人生は、仕事も家庭も両方手に入れること。仕事の「内容」よりも「働き方」を重視したいという思いから、選択肢に一般職が浮かび上がったそうです。
姉の言葉「商社の一般職はいいとこ取り!」
一般職に視野を広げつつも、Kさんは4月になっても総合職にするか一般職にするかを決め兼ねていました。
そんな時、一般職として働く姉の言葉が決断の後押しになりました。
「商社の一般職はいいとこ取り!! メーカーの総合職より給料が高いし、土日も休める、飛ばされるコトもない、長く働ける。条件がいいよ!」
帰宅時間が日付をまたぐことはなく、事前に調整すれば早く帰ることも可能で、その上有給をとって年に7〜8回も旅行しているとのこと。Kさんの求める「働き方」と、給料・労働時間・福利厚生の面の相性が抜群に良かったのです。
これをもってKさんは、商社の一般職と金融のエリア総合職などライフ・ワーク・バランスの取りやすい職種を志望することに決めました。
金融のエリア総合職VS商社の一般職! 決め手は裁量権の大きさと社員の人柄
商社の一般職と金融のエリア総合職のどちらを第一志望にするか決める段階では、セミナーや説明会で接した社員の様子が決め手になったそうです。
「商社の方が金融よりも楽しそうだったんだよね。『大変だったことはありましたか?』って質問にも、商社の人は大変なことも楽しそうに話しているように映った。だから『大変なことでも前向きに捉えるのがうまいんだな』って思ったんだよね。そこがポジティブでいいなって。それを見て商社で働きたいって強く思ったかな。」
もう一つ、志望先を商社の一般職にする決め手となったのは「自分を求めてくれているか」だったと彼女は言います。
「金融の採用人数が200〜300人に対して、商社の一般職は10〜30人程度。採用人数があまり多いと自分が必要とされているのかが分からなかったんだ。任せてもらえる仕事の量も少ない気がして……。
それに比べて商社は面接でも学生の数の方が社員よりも多いことがなくて。1人1人を見てくれている感じがしたんだよね」
内定ゼロで6月を迎えた不安
第一志望の商社をはじめ一般職のみに絞り就活をしたKさん。彼女に就活をしてて不安はなかったのかを聞きました。
「6月まで内定ゼロだったから不安だったよ(笑)。商社は採用人数も少ないから本当に自分が内定もらえるのか不安でたまらなかった。『受かるわけないから金融に逃げよう』と知らず知らずのうちに思っちゃう自分もいたかな」
このように語るKさんですが、商社の面接がとんとん拍子に進んでいくにつれ胸を張って商社志望だと言えるようになったそうです。
実際に、面接がうまくいった理由をKさんは以下のように話してくれました。
「面接慣れをしたっていうのもあると思うけど、商社の一般職で求められている『素直さ』と『会話を楽しくする力』が評価してもらえたんじゃないかなって思うな」
「具体的には『頑張ったことにおける、学業とその他の割合は?』という質問で他の就活生は7:3と学業を高く言っていた。だけど私は学業よりもサークル活動の方を頑張っていたから、正直に『4:6です』って答えたんだよね。
その後も他の就活生はリーダー経験やテレビのコンパニオンとして働いてた経験を挙げて淡々とアピールしていたんだけど、私はそんなすごい経験はなかったから、面接官との会話を楽しむことを大切にしたんだよね。モノマネをして笑いを取ったこともあったかな」
商社の一般職では人間関係や人付き合いのうまさが見られているとKさんは語りました。
「長く働いてほしいと思うから、私の方から裏切ることはしません」と言った某商社
最後に、Kさんがたくさんある商社の中から某商社に決めた理由について聞きました。
「4月から働く某商社は、いろんな意味で総合職に近いことが魅力だったんだよね。希望を出せば一般職から総合職への職種転換が可能だし、海外研修・出張に行ける。可能性を狭めなくていいという点が決め手かな」
また意思確認の最終面接で人事と話して自分が働くならここしかないと思ったと彼女は言います。
「最終面接が終わった後に面接官が、『長く働いてほしいと思うから、私の方から裏切ることはしません。まず会社を出たら、親に電話して感謝を伝えてくださいね』って言われたんだよね。それに感動しちゃって」
仕事の「内容」よりも「働き方」を重視したかった彼女だからこそ、この人事の言葉が刺さったのでしょう。
おわりに
彼女の経験とそれに伴う思考の変化を通じて、商社一般職の魅力を感じ取っていただけたら幸いです。
他に、こちらの記事もオススメです。
・内定の必殺技は1人カラオケ!〜女子大生が激戦を勝ち抜き、総合商社一般職に内定を獲得した理由とは〜
・【一般職って、こんなにスゴイ】キャリアに悩む女子が知っておくべき一般職の3つの新常識