こんにちは、ワンキャリ編集部です。
ワンキャリ編集部が総力を挙げて紹介する【最新版:業界研究】。
今回は全国に張り巡らされた交通網で安定した収益基盤を誇る鉄道業界の中から、「JR東日本(東日本旅客鉄道)・JR東海(東海旅客鉄道)・JR西日本(西日本旅客鉄道)・東急電鉄・阪急電鉄・東武鉄道・名古屋鉄道・東京地下鉄」の8社についてお伝えします。(以下、順に「JR東日本・JR東海・JR西日本・東急・阪急電鉄・東武鉄道・名古屋鉄道・東京メトロ」と表記)
<目次> ●鉄道業界とは? 事業内容/提供サービスを解説 ・鉄道業界の事業内容 ・JRと私鉄の違い ●鉄道業界の業界動向 ・全体の動向 ●鉄道業界の仕事内容・主な職種 ・鉄道現業職 ・総合職 ・営業職 ・技術職 ●鉄道業界大手8社の業績比較・ランキング(営業収益/営業利益/営業利益率) ●鉄道業界業界大手8社の特徴・強み ・JR東日本:在来線が要。世界最大級の超巨大インフラ ・JR東海:最強の収益基盤は東海道新幹線。次はリニア ・JR西日本:地域づくりを掲げる西日本の鉄道網の雄 ・東急:鉄道に留まらない、総合まちづくり企業 ・東武鉄道:保有の有名観光地を生かし、沿線価値の向上を目指す ・名古屋鉄道:地域に根ざしたさまざまな事業を展開 ・阪急電鉄:さまざまな分野を展開し、沿線地域の発展を目指す ・東京メトロ:都心の輸送インフラを担う一強。新規事業の芽が育つか ●鉄道業界業界大手8社の社風の違い・制度 ・JR東日本:あらゆる社員が働きやすい環境・制度を実現 ・JR東海:「鉄道業界=堅い」はもう古い。上下の壁を感じない親しみやすさ ・JR西日本:真面目でこだわりの強い西日本 ・東急:主体的に挑戦できる環境で幅広いキャリアが築ける ・東武鉄道:古き良き文化を残しつつ時代の変化にも柔軟に対応。人付き合いを大切にする社風 ・名古屋鉄道:地域密着型の温かい社風 ・阪急電鉄:チャレンジ精神を兼ね備えたなじみやすい環境 ・東京メトロ:少数精鋭の総合職。異動がないという利点も ●鉄道業界業界大手8社の平均年収・平均年齢・平均勤続年数 ●鉄道業界で働く魅力・やりがい ・地域や人と多く関われる ・人々の生活を支えている実感を得られる ・さまざまなフィールドに携われる ●鉄道業界大手8社の選び方 ・自己分析で自分の強みや価値観を洗い出そう! ・情報収集ではONE CAREERの【選考対策ページ】を有効活用しよう! ・ワンキャリア公式YouTubeチャンネル『【公式】ワンキャリアライブ』を活用しよう! ・手間がかかる「業界研究」はONE CAREERにおまかせ! ・企業研究を効率よく進めたい方には「合格の秘訣」がおすすめ! ・就活の軸を見つけ、自分の価値観を整理しよう ●鉄道業界大手8社が求める人物像・選考対策 ・鉄道業界が求める人物像 ・鉄道業界の選考対策 ●鉄道業界以外の業界研究記事
鉄道業界とは? 事業内容/提供サービスを解説
鉄道業界とは、主に鉄道を利用して人や物の輸送を行うことに加えて、それに関連するサービスを提供する業界を指します。鉄道業界は、運輸事業を中心に流通事業や不動産事業など多角的な事業を展開しており、地域のインフラを支えています。こちらの記事では、鉄道業界の事業内容について解説します。
鉄道業界の事業内容
鉄道業界は、運輸事業・流通事業・不動産事業の3つの主要事業を展開し、事業の多角化が進んでいます。
鉄道会社の中心となる事業は、人や物を運ぶ運輸事業です。日常の通勤や通学に利用される在来線や、旅行などで利用される新幹線・特急列車は多くの人にとって身近な存在です。また、人だけでなく、JR貨物のように貨物輸送を行う鉄道会社もあります。鉄道での運送を通じて得られる運賃収入が、鉄道会社のビジネスモデルの基盤を支えています。
鉄道会社のもう一つの大きな収益源は流通事業です。駅ビルやショッピングモール、百貨店、スーパーなどの運営が含まれ、駅構内にある「エキナカ」施設や、自社運営のコンビニエンスストアなども流通事業にあたります。駅を中心にした商業施設の開発は、駅利用者の増加に貢献し、鉄道利用者を増やすための戦略の一環でもあります。
流通事業では、鉄道会社が展開する商業施設や店舗の運営が利益を生み出すだけでなく、駅周辺の再開発を行い、鉄道利用者をさらに呼び込む効果があります。大規模な商業施設の建設により、地域経済の活性化にも寄与しています。
鉄道会社にとって、もう一つの重要な事業が不動産事業です。自社が所有する土地やビルを活用して家賃収入を得たり、駅周辺の沿線開発を推進したりすることがこの事業の中心です。特に、関東の東急電鉄や関西の阪急電鉄など、沿線の宅地開発に積極的に取り組んでいる鉄道会社は、そのブランドイメージを強固にし、沿線人口を増やしています。
鉄道沿線の住宅地開発が成功することで、鉄道利用者が増加し、運輸事業の収益にも直結するため、不動産事業は運輸事業と密接に結びついています。鉄道会社の不動産事業は、地域の発展とともに企業の成長を支える重要な要素です。
JRと私鉄の違い
JRと私鉄の違いは、運営形態と事業の範囲にあります。JRはもともと国が運営していた「日本国有鉄道(国鉄)」が1987年に民営化され、JR北海道・JR東日本・JR東海・JR西日本・JR四国・JR九州、そしてJR貨物の7社に分かれて独立経営を行っています(※1)。
これに対し、私鉄は民間企業が運営する鉄道会社で、地域に根ざしたサービスを提供している点が特徴です。
JRは全国規模の路線網を持ち、新幹線や在来線の運賃収入が大きな収益源となっています。そのため、鉄道インフラの運営が主な事業であり、総合職として入社した場合は全国各地への転勤の可能性も高くなります。
一方、私鉄は地域に密着し、鉄道事業以外にも不動産開発や商業施設運営など、多角的な事業展開を行っています。鉄道を中心に地域の活性化を図るのが私鉄の特徴で、鉄道事業以外の部署に配属されることも少なくありません。
また、私鉄はJRに比べて事業エリアが限られているため、転勤のリスクは比較的少ないと考えられます。地域密着型のビジネス展開を重視し、鉄道以外の事業にも力を入れる私鉄と、全国規模で鉄道インフラを支えるJRでは、働き方や事業の方向性に大きな違いがあるといえるでしょう。
(※1)参考:国土交通省「国鉄の分割民営化から30年を迎えて P.5」
鉄道業界の業界動向
鉄道業界の業界動向として、少子高齢化や人口減少の影響が顕著で、特に地方路線での利用者減少が課題となっています(※2)。一方、都市部や新幹線は高い需要があり、コロナ禍からの回復傾向も見られます(※3)。
環境への配慮も重視される中、鉄道会社は収益源の多角化に注力しています。こちらの記事では、鉄道業界の業界動向について詳しく解説します。
(※2)参考:国土交通省「地域の公共交通を取り巻く現状と検討の視点・課題 P.3」
(※3)参考:日本経済新聞「年末年始のJR新幹線・特急利用、コロナ前94%に回復」
全体の動向
上述した通り、鉄道業界全体の動向として、近年は少子高齢化や人口減少の影響を受け、鉄道利用者数の減少が続いています。特に地方路線では乗客数が減少しており、収益面での課題が浮上しています(※2)。これに対し、鉄道会社各社は収益を維持するために、運賃収入以外の事業にも力を入れ、多角化を進めています。
一方で、都市部や新幹線などの主要路線では、依然として高い需要があり、特に通勤や通学での利用者が多い傾向にあります(※4)。コロナ禍による一時的な利用者減少の影響は見られましたが、感染状況が落ち着くにつれて徐々に回復しています。
今後は、テレワークの普及や働き方の変化がどのように影響を与えるかが注目されるでしょう。また、業界全体としては環境負荷を軽減する取り組みが求められており、鉄道の省エネ化やエコな交通手段としての位置づけがますます重要になっています(※5)。
(※4)参考:国土交通省「三大都市圏の平均混雑率が増加」
(※5)参考:国土交通省「鉄道分野における地球温暖化対策」
鉄道旅客数の推移
鉄道旅客数は、新型コロナウイルス感染症の影響で大きく減少しましたが、2021年以降、徐々に回復しています(※6)。2022年度には大手私鉄16社の輸送人員が87億4,800万人と前年度比で11%増加しましたが、依然としてコロナ禍前の83%の水準にとどまっています(※7)。
特に新幹線などの長距離輸送での回復が進んでいる一方(※3)、テレワークの普及により通勤定期券の利用は元の水準に戻らないとの見方も強いです(※8)。
鉄道各社は採算改善のため、運賃改定やオフピーク定期券の導入など、運行の効率化を図っています。東急電鉄や近畿日本鉄道では2023年春に運賃値上げを実施し(※9)(※10)、JR東日本は朝のラッシュ時以外の割引を提供することで(※11)、混雑の平準化とコスト削減を目指しています。
鉄道の旅客輸送量は、1980年代後半から緩やかに増加傾向にありましたが(※12)、2020年度はコロナの影響で大幅に減少しました。人ベースでは約30%減少し、旅客数は約177億人となりましたが(※13)、近年は回復の兆しを見せています。
(※6)参考:業界動向サーチ「鉄道業界の動向や現状、ランキングなど」
(※7)参考:日本経済新聞「『業界地図』で見る 鉄道の業界研究」
(※8)参考:産経新聞「JR6社の定期券利用回復は遅延、新型コロナ禍前の8~9割止まりに 在宅勤務の定着か」
(※9)参考:東急電鉄「2023年3月18日より鉄軌道旅客運賃を改定します」
(※10)参考:近畿日本鉄道「鉄軌道旅客運賃の改定申請が認可されました」
(※11)参考:JR東日本「オフピーク定期券発売中!」
(※12)参考:国土交通省「第2節 鉄道交通 P.66」
(※13)参考:国土交通省「令和4年度 交通の動向 P.40」
事業の多角化
鉄道業界では、事業の多角化が進んでいます。鉄道運営だけに依存するのではなく、流通事業や不動産事業など他分野への展開が進んでいるのが特徴です。
詳しくは各企業の特徴・強みで後述しますが、例えば、駅ナカ商業施設の開発や運営、駅周辺の再開発プロジェクトなどを通じて、鉄道以外からの収益確保を目指しています。これにより、人口減少や通勤客の減少などで鉄道利用が減少している中でも、安定した収益を維持することが可能になります。
また、観光資源を活用した観光列車の運行や(※14)、地域活性化に寄与するサービスの提供にも注力しています(※15)。地方鉄道では、観光資源や地元の特産品を活用した取り組みを行い、観光客を誘致することで地域全体の経済活性化を目指しています(※16)。
さらに、技術革新によって省力化や省エネ化も進んでおり、未来に向けた持続可能な経営モデルの確立を目指しています(※17)。このような多角化の取り組みは、鉄道会社が今後の成長を維持するための重要な戦略となっており、事業全体の安定性を高める一助となっています。
(※14)参考:日本民営鉄道協会「観光列車」
(※15)参考:国土交通省「地方部の鉄道の維持・活性化 P.42」
(※16)参考:国土交通省「地域鉄道対策」
(※17)参考:日本機械学会誌「鉄道分野における省エネ技術の研究開発 ~JR東日本 環境技術研究所の取り組み~」
鉄道業界の仕事内容・主な職種
鉄道業界の仕事内容は多岐にわたり、駅員や車掌といった現場での業務から、経営や営業、技術面まで幅広い職種で構成されています。こちらの記事では、鉄道業界の主な仕事内容と職種について解説します。
鉄道現業職
鉄道現業職とは、駅員や車掌、運転士など、駅や列車内で直接業務を行う職種を指します(※18)。これらの職種は、乗客と接する機会が多く、鉄道会社の顔ともいえる存在です。 主な業務には、改札業務や駅構内の巡回、窓口での切符販売、お客様への案内対応などが含まれます。日常的なトラブル対応や緊急時の安全確保も重要な役割です。
また、現業職には技術的な業務もあります。車両の整備や点検、線路の保守管理など、安全な運行を支えるための重要な仕事を担っています。これらの業務は、高度な専門知識と技術が求められ、日々のメンテナンスが安全な鉄道運行に直結しています。
さらに、運転士や車掌を目指す場合、現業職からのキャリアが基本です。駅員としての実務経験を積んだ後、内部試験に合格することで、車掌や運転士としてのステップアップが可能です。特に運転士の業務は、乗務員や車掌としての経験を積んでから任されるため、プロフェッショナルとしての長期的なキャリアを築けるのが特徴です。
現業職への就職は、高卒でも可能ですが、専門学校で鉄道業界に特化した知識や技術を学ぶことで、より有利になる場合もあります。資格取得や技術研修を経て、現場での即戦力として活躍することが期待されています。
(※18)参考:JR東海 採用HP「プロフェッショナル職」
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総合職
鉄道業界の総合職は、主に鉄道会社の経営や運営に携わる職種です(※19)。入社後すぐに本社勤務となるわけではなく、まずは駅員や車掌など現場での経験を積み、鉄道の仕組みや業務内容を深く理解するところからスタートします。
現場での実務を通じて得た知識をもとに、最終的には本社で鉄道の運行やサービス向上のための企画立案などに携わることが一般的です。
例えば、現場の経験を生かして運行ダイヤの作成や改善、設備やサービスの向上に向けた取り組みを行います。また、経営戦略の立案やマーケティング、組織運営など、鉄道会社全体を支える業務に従事することもあります。鉄道というインフラを支え、多くの利用者に快適な交通手段を提供するために重要な役割を担います。
総合職は、経営に直結する職務に携わることが多いため、採用枠が少ない上競争率が高く、一般的には有名大学卒や大学院卒が求められる傾向があります。そのため、総合職を目指す場合は、早い段階からしっかりとしたキャリアプランを考えて準備を進めることが大切です。
(※19)参考:JR東海 採用HP「総合職」
営業職
営業職として鉄道業界に入社した場合、主な業務には電車内広告の販売、鉄道関連商品の開発・営業、そして駅周辺地域のPR活動が含まれます(※20)。
電車内広告は、つり下げ広告やデジタルサイネージなど、多様な形式で展開されており、その効果的な活用を提案し、企業の広告ニーズに応えるのが営業職の役割です。
さらに、鉄道に関連するグッズやサービスの企画・販売も重要な業務です。例えば、鉄道ファン向けの限定商品や、地域特産品とコラボレーションした商品を開発し、沿線地域の活性化に貢献することが求められます。
また、駅のある地域や沿線エリアの魅力を発信し、観光客や住民を呼び込むためのPR活動も営業職の一環です。地域イベントの企画や、観光キャンペーンの実施を通じて、地域の発展に貢献できます。
(※20)参考:JR北海道「JR北海道の仕事と人」
技術職
技術職は、鉄道業界の安全運行を支える重要な役割を担っています。具体的には、車両や踏切、レールなどのメンテナンスや保守点検が主な業務です(※21)。技術職は、日々の点検や確認作業を繰り返し行うことで、乗客と乗員の安全を守る仕事であり、安全性が最優先される職種です。
さらに、新型列車の導入や新技術の開発にも関与できる点が、技術職の大きな魅力です。例えば、最新の技術を駆使した新型車両の設計や、運行システムの改善に携わることで、鉄道業界全体の発展にも寄与できます。
技術職に就くためには、電気や機械、土木などの専門知識が求められる場合が多く、これらの分野を専門に学んでおく必要があります。ただし、専門学校から採用され、入社後の研修を通じて必要な知識やスキルを習得するケースもあるため、早い段階で各鉄道会社の募集要項を調べ、自分に合った進路を見極めることが重要です。
技術職は、目立たない裏方の仕事ではありますが、鉄道の安全を支える縁の下の力持ちとして、多くのやりがいと責任感を感じられる職種です。
(※21)参考:近畿日本鉄道 新卒採用情報「技術の仕事」
鉄道業界大手8社の業績比較・ランキング(営業収益/営業利益/営業利益率)
大手8社の営業収益・営業利益・営業利益率は以下の通りです。
※出典:2023年度有価証券報告書「JR東日本 P.90/JR東海 P.74/JR西日本 P.84/東急 P.92/阪急電鉄 P.79/東武鉄道 P.70/名古屋鉄道 P.76/東京メトロ P.89」
※会計基準は8社とも日本方式で、連結決算の数値となっています。
営業収益が最も高かったのはJR東日本でした。一方で営業利益はJR東海が最も高く、次いでJR東日本でした。
鉄道業界業界大手8社の特徴・強み
続いて、鉄道業界各社の特徴や強みについて見ていきましょう。
JR東日本:在来線が要。世界最大級の超巨大インフラ
JR東日本の営業エリアは、関東・甲信越から東北の1都16県と広大で(※22)、北陸・上越・東北・山形・秋田の5新幹線など、69線区を手掛けています(※23)(※24)。世界の鉄道各社と比較しても、年間の輸送人員が約48億人の数字を誇り、世界トップクラスとなっています(※25)。
次にセグメント別に見てみましょう。
※出典:JR東日本「2023年度有価証券報告書 P.125」
上記のグラフを見ると、運輸事業が営業収益の約7割を占めていることが分かります。
その中で、2024年度3月期(2023年度)の鉄道運輸収入の内訳は、新幹線が約5,400億円、在来線(関東)が約1兆円、在来線(その他)が約620億円(※26)です。後述のJR東海と比較して「在来線が経営の柱」となっており、より地域住民の生活を支えている側面がうかがえます。
次に、運輸事業以外を見てみましょう。
2001年にサービスを開始したSuicaは、2022年度末時点での発行枚数が9,564万枚(うちモバイルSuica2,031万枚)となり、全国約5,000駅で利用できる他、全国163万店舗で利用できます。JR東日本は今後も各交通事業者との連携やエリア拡大をし、決済手段としての機能向上、認証機能の活用による利用シーンの拡大などに取り組み、Suicaの共通基盤化、決済・金融ビジネスの拡大を進めていくこととしています(※27)。
不動産・ホテル事業では、JR東日本は2025年3月に開業を控えている「TAKANAWA GATEWAY CITY」を中心にまちづくりを進めています。「TAKANAWA GATEWAY CITY」は「Global Gateway」をコンセプトに開発され、「100年先の心豊かなくらしのための実験場」となるまちづくりを目指しています(※28)。
スケールの大きい事業に幅広く関われるのがJR東日本の特徴です。
(※22)参考:JR東日本 採用情報「事業エリア」
(※23)参考:JR東日本「JR東日本の列車たち」
(※24)参考:JR東日本 採用情報「会社概要」
(※25)出典:JR東日本「FACT BOOK 2024 P.8」
(※26)参考:JR東日本「2023年度有価証券報告書 P.40」
(※27)参考:JR東日本「JR東日本グループレポート 2023 P.54」
(※28)参考:JR東日本「JR東日本グループレポート 2023 P.51~P.53」
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JR東海:最強の収益基盤は東海道新幹線。次はリニア
JR東海は東京・名古屋・大阪間を結ぶ東海道新幹線と、名古屋・静岡地区の都市圏輸送を中心とした12線区の在来線を運営している鉄道会社です(※29)。
※出典:JR東海「2023年度有価証券報告書 P.107」
JR東海の強みは、市場規模が非常に大きい東名阪地域が自社の営業エリアであるということです。東名阪地域は「日本の大動脈」とも呼ばれ、日本のGDP(国内総生産)の約6割を占めています(※30)。そのマーケットの鉄道網を独占していることは、大きなアドバンテージだといえます。
2023年度の旅客運輸収入の内訳は、新幹線が1兆2,000億円、在来線が900億円であり、東海道新幹線が在来線の10倍以上の売り上げを記録しています(※31)。
また、JR東海が手掛ける挑戦の1つに品川〜名古屋間を約40分で結ぶ超電導リニアによる中央新幹線計画(※32)が挙げられます。安定した収益基盤である新幹線をより魅力的にするビジネスと、超電導リニアといった新規事業の両方に携われる可能性があるのもJR東海の魅力だといえます。
(※29)参考:JR東海「営業エリア」
(※30)参考:JR東海「社長からのメッセージ」
(※31)出典:JR東海「2023年度有価証券報告書 P.34」
(※32)参考:JR東海「リニア中央新幹線と日本の未来」
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JR西日本:地域づくりを掲げる西日本の鉄道網の雄
JR西日本は、本州の西半分と九州北部の2府16県におよぶ広大な営業エリアに加え、東京から博多を結ぶ「のぞみ」、東京から金沢を結ぶ「かがやき」「はくたか」、新大阪から鹿児島中央を結ぶ「みずほ」「さくら」などの新幹線を運行しています(※33)。
※出典:JR西日本「2023年度有価証券報告書 P.125」
公式ホームページにも記載されているように、福知山線列車事故を教訓に安全運転への意識がとりわけ強く、安全性向上の取り組みを実践するために「JR西日本グループ鉄道安全考動計画2027」を策定しています(※34)。
また、JR西日本の特徴は地域共生に取り組んでいる点です。「中期経営計画2025」の中で「ウェルビーイングな暮らしの実現、地域の課題解決と持続可能で豊かな地域づくりに貢献」を掲げ、持続可能で豊かな地域づくりと、利用しやすい交通体系の推進を目指しています(※35)。
その他、「新たな事業の創出」として以下のような目標を掲げています(※36)。
・新たな決済サービス導入 ・資金移動業に参入(キャッシュレス化の推進) ・データインフォームドコンサルティング事業の拡大
(※33)参考:JR西日本「個人投資家の皆様へ」
(※34)参考:JR西日本「鉄道安全考動計画 2027」
(※35)参考:JR西日本「JR西日本グループ長期ビジョン2032・中期経営計画2025 P.31」
(※36)参考:JR西日本「JR西日本グループ長期ビジョン2032・中期経営計画2025 P.29」
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東急:鉄道に留まらない、総合まちづくり企業
東急は渋谷を拠点に開発を進めている、営業収益約1兆円の私鉄トップクラスの企業です(※37)。
※出典:東急「2023年度有価証券報告書 P.144」
2023年度の輸送人員数は私鉄2位と、交通事業での顧客も盤石です(※38)。しかし、東急の営業収益の大半を占めるのは交通以外の事業です。2023年度の交通事業の売上は全体の約20%でした。残りの約8割を占めるのは不動産事業と生活サービス事業、ホテル・リゾート事業です。具体的な事業内容としては、「働く」「遊ぶ」「暮らす」が融合した持続性のある街を目指し、渋谷の大型開発事業の推進などに注力したり(※39)、東急ホテルズなどの子会社を通じて、国内外でホテル・リゾート事業を手がけたりしています(※40)。
また、東急グループはこれまで「エンタテイメントシティSHIBUYA」と「広域渋谷圏(GreaterSHIBUYA)構想」の2つのビジョンを掲げ、渋谷の再開発の推進や居心地のよいまちづくりのための活動をしてきました(※41)。そして、今後は「Greater SHIBUYA 2.0」をもとにさらなる開発をすることを発表しています(※42)。
鉄道事業を基盤とした街づくりを手がける東急。そのため、選考では、一度は沿線を訪れてどのような点で東急の事業にシンパシーを覚えたのかを伝えることが重要です。デベロッパーや同業他社と比較して「なぜ東急なのか」を明確にしましょう(選考対策ページより)。
(※37)東急「2023年度有価証券報告書 P.2」
(※38)参考:日本民営鉄道協会「大手民鉄16社 2023年3月期 決算概況および鉄軌道事業旅客輸送実績 P.6」
(※39)東急「都市開発」
(※40)東急ホテルズ&リゾーツ新卒採用「事業について」
(※41)東急「東急グループの渋谷まちづくり戦略 “Greater SHIBUYA 2.0”」
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東武鉄道:保有の有名観光地を生かし、沿線価値の向上を目指す
東武鉄道は、67社(2024年8月時点)のグループ会社を持つ、東武グループの中核を担う鉄道会社です(※42)。
※出典:東武鉄道「2023年度有価証券報告書 P.96」
東武鉄道の鉄道路線網は、東京、千葉、埼玉、栃木、群馬の1都4県にわたり、関東の私鉄では最長の463.3キロメートルという沿線距離(営業キロ)を誇っています(※43)(※44)。東京メトロが195.0キロメートル(※45)、西武鉄道が176.6キロメートル(※46)であるため、他の私鉄と比較しても倍以上の距離を有しています。
また、浅草・スカイツリータウン®エリア(※47)や日光・鬼怒川エリア(※48)などの観光エリアも有しており、まちづくりにも注力しています。さらに「挑戦と協創で進化させる社会と沿線」という長期経営ビジョンを掲げ、「東武グループの持続的な成長」と「人にやさしく 人と地域が共に輝きつづける社会」の実現を目指しています(※49)。
これらのことから、地域に根ざした仕事を、観光・営業開発など多方面から取り組みたいと考える学生におすすめできる企業といえるでしょう。
そのため、選考では「東武鉄道で具体的にどんな企画をしたいか」を細かく話す必要があります。また内定者によると、やりたい企画を述べた際、すぐに「なぜやりたいのか、どうやったらその案を実現できるか」ということについて素早く返答することが求められたそうです。このように、面接などでは会話においてのレスポンスの早さが求められます。質問にすぐに答えられない場合は質問で返すことも有効でしょう(2019年卒 選考対策ページより)。
(※42)参考:東武鉄道「グループ会社一覧」
(※43)参考:東武鉄道「路線概要」
(※44)参考:東武鉄道「東武だからできること[多様性]」
(※45)参考:東京メトロ「営業状況」
(※46)参考:西武鉄道「企業概要」
(※47)出典:東武鉄道「歩いて再発見! 浅草・東京スカイツリータウン®︎エリア」
(※48)出典:東武鉄道「日光・鬼怒川エリア」
(※49)出典:東武鉄道「東武グループ長期経営構想」
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名古屋鉄道:地域に根ざしたさまざまな事業を展開
「愛知馬車鉄道」を前身に持つ名古屋鉄道は、多くの中小鉄道と合併しながら成長し、設立120年を迎えました(※50)。
※出典:東急「2023年度有価証券報告書 P.121」
名古屋鉄道は豊橋駅〜名鉄岐⾩駅の名古屋本線を中⼼に、名古屋と愛知県下の主要都市および岐⾩市を結ぶ輸送をメインに、愛知・岐⾩両県下に444.2キロメートルにおよぶ鉄軌道路線網を展開しています(※51)。また、年間乗車人員が約3億6,000万人、旅客収入が約820億円と中部圏の交通ネットワークの一翼を担っていることがうかがえます(※52)。
そんな名古屋鉄道は新・名鉄グループ経営ビジョンを「私たちは、信頼の源泉となる『安全』を基盤として、『驚き』から『感動』、そして『憧れ』につながる名鉄グループならではの価値を提供し続けます」と策定し、以下5つを重点テーマとして挙げています(※53)。
1. 魅力ある地域づくり・まちづくり
沿線・地域に国内外から人を呼び込むため、「名鉄名古屋駅地区再開発」をはじめ、観光活性化や定住促進につながる魅力ある地域づくり・まちづくりを地域とともに推進します。
2. 公共交通を中心とするモビリティネットワークの実現
名鉄名古屋駅をはじめとする交通拠点整備や、エリア版MaaSの進化・展開などを通じて、公共交通を中心とするモビリティネットワークを実現します。
3. 稼ぐ力の強化・構造改革の推進
需要に応じた構造改革を継続的に推進するとともに、当社グループのブランドアップに注力し、グループ全体の収益力の向上を図ります。
4. 攻守両立による経営の強靭(きょうじん)化
将来の成長に資する設備投資や人的資本への投資、事業ポートフォリオの見直しなどの取り組みを推進することにより、経営の強靭化を図ります。
5. 人的資本の充実
人財投資による当社グループで働く人々のウェルビーイング向上を通じて、人財の確保・育成など人的資本の充実を図ります。
(※50)参考:名古屋鉄道「沿革」
(※51)参考:名古屋鉄道「鉄軌道事業」
(※52)出典:名古屋鉄道「2023年度有価証券報告書 P.25」
(※53)出典:名古屋鉄道「新・名鉄グループ経営ビジョン、2040年のありたい姿、中長期経営戦略および中期経営計画(2024年度~2026年度)の策定について」
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阪急電鉄:さまざまな分野を展開し、沿線地域の発展を目指す
阪急阪神ホールディングスの中核事業会社の1つである阪急電鉄は、都市交通事業、エンタテインメント事業、不動産事業の事業を展開しています(※54)。
※出典:阪急電鉄「2023年度有価証券報告書 P.118」
※阪急阪神HDのデータを使用しています
阪急電鉄は年間輸送人員約5億7,160万人、沿線距離143.6キロメートルを誇り(※55)、関西の私鉄である近鉄、南海、京阪、 阪急、阪神のうち最も多くの乗客を乗せており(※56)、関西の交通を担っていることがうかがえます。
そんな阪急電鉄は、顧客満足度調査「JCSI(日本版顧客満足度指数:Japanese Customer Satisfaction Index)」において、近郊鉄道の部門で15年連続で1位を獲得しています(※57)。
また、阪急阪神HDは都市交通事業の中期経営計画の基本方針として、「質の高い都市交通サービスの提供」「交通インフラの利便性向上と強靭化、経営基盤の安定化」「安全・安定輸送と安心の確立」「脱炭素化への貢献」の4つを挙げています。そして、沿線各所でのまちづくりや、新技術の積極的な活用による利便性・サービスレベル向上などを通じて、沿線の魅力を飛躍的に高めていくこととしており、交通ネットワークの拡大と沿線の価値向上を目指しています(※58)。
(※54)参考:阪急電鉄「会社概要」
(※55)参考:阪急電鉄「もっと知りたいHANKYU HANSHIN」
(※56)参考:日本民営鉄道協会「大手民鉄16社 2023年3月期 決算概況および鉄軌道事業旅客輸送実績 P.6」
(※57)参考:阪急阪神ホールディングス「グループの特長と強み」
(※58)出典:阪急阪神ホールディングス「統合報告書2023 P.57」
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東京メトロ:都心の輸送インフラを担う一強。新規事業の芽が育つか
東洋初の地下鉄を開業させた会社を前身に持つ東京メトロは(※59)、代表的な私鉄の中でも、ダントツの年間輸送人員(約21億人)と鉄軌道部門の収益(約3,500億円)を上げている企業です(※60)。
※出典:東京メトロ「2023年度有価証券報告書 P.89」
営業収益の約9割が運輸事業で賄われており、この割合は他の鉄道会社に比べて高いです。
営業利益はホームドアや可動ステップ、自動体外式除細動器(AED)の設置(※61)といった安全対策に還元されています。流通事業や不動産事業にも取り組んでおり、不動産事業では、東京メトロ沿線を中心にオフィスビル、ホテル、住宅、ゴルフ練習場、レンタル収納スペースを展開しています(※62)。
流通・広告事業では、車内の「中づりポスター」や駅構内の「駅ばりポスター」の他、車内やホーム上でのデジタルサイネージなど多種多様な媒体を提供しています(※63)。その他にも、全路線に敷設された光ファイバーケーブルの賃貸借事業を行っています(※64)。
運輸以外の事業はまだまだ成長段階ですが、豊富なリソースを使ってメトロの利便性の充実に力を入れていることが分かります。
(※59)参考:東京メトロ「東京メトログループの価値創造」
(※60)参考:日本民営鉄道協会「大手民鉄16社 2023年3月期 決算概況および鉄軌道事業旅客輸送実績 P.3/P.6」
(※61)参考:東京メトロ「駅・車内の安全対策」
(※62)参考:東京メトロ「不動産事業」
(※63)参考:東京メトロ「広告・情報通信事業」
(※64)参考:東京メトロ「光ファイバー賃貸借事業」
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▼東京地下鉄に関するおすすめ記事はこちら ・【東京地下鉄(東京メトロ):3分対策】なぜ私鉄か?なぜメトロか?東京の移動インフラを支える覚悟と誠実さを示そう。本選考の対策ポイント
鉄道業界大手8社の社風の違い・制度
続いて、鉄道業界各社の社風の違いや制度について見ていきましょう。
JR東日本:あらゆる社員が働きやすい環境・制度を実現
JR東日本には協調性に満ちた労働環境があるといいます。実際に、ある社員は「JR東日本には若手の『まず、やってみる』という努力をサポートしてくれる体制が整っており、新しいことに挑戦するときは柔軟にサポートしてくれる上司や先輩が必ずいる」と語っています(※65)。
また、同社には充実した福利厚生があります。グループ会社のサービスを割引利用できたり、マイホーム支援・賃貸住宅支援・寮・社宅が完備されていたりと、制度面からも社員の生活をサポートしています(※66)。以上より、JR東日本は事業面のみならず、社員の働き方をはじめとする会社内部の改革も推進していることがうかがえます。
また、総合職として入社した場合、最初の2~3年間は現場研修として、事業エリア内の支社に配属され、駅員として窓口業務を行ったり、夜間に実施される線路工事を行ったりといった、いわゆる「現場の業務」に携わりその後、技術の研究・開発や新事業の推進などに携わることになるようです。そのため、現場での経験を活用し、自身の関心のある業務に取り組みたい人には魅力的な企業といえるでしょう(選考対策ページより)。
(※65)参考:JR東日本 採用情報「社員紹介 今井俊克さん」
(※66)参考:JR東日本 採用情報「福利厚生・健康経営」
JR東海:「鉄道業界=堅い」はもう古い。上下の壁を感じない親しみやすさ
JR東海の総合職社員を一言で表すと「スマートで親しみやすい」といえるでしょう。
業務内容が主に現場社員などのマネジメントであるため(※67)、人を束ねるにふさわしい人格を持つ人が採用されていると考えられます。
社風に関して、ある学生は「社員は穏やかでスマートな人が多い。飲み会などでも気さくに話してくださり、『鉄道業界=堅い』というイメージをいい意味で裏切られた」と話していました。また「官僚と併願する学生も多いが、雰囲気が堅くないことが官僚との大きな違いであり魅力だ」と話す内定者もいます(2022年卒 選考対策ページより)。
また、プロフェッショナル職については「日本の大動脈の安心・安全を担うという責任感を持って業務に臨む社員が多かった。車両故障は遅延につながるため、常日頃から入念に整備を行うことで故障を起こさないという責任感に満ちた社員が印象的だった」と語る内定者もおり、安全・安心の輸送に責任感を持って取り組んでいると言えます(選考対策ページより)。
「一緒に働く人の良さ」という就活軸を持つ学生にとって、JR東海の社員は魅力的なのではないでしょうか。
(※67)JR東海 新卒採用サイト「職種・系統紹介」
JR西日本:真面目でこだわりの強い西日本
JR西日本は漁業などを通して地域の活性化に取り組んでいます。
2015年に同社と鳥取県がマサバの共同研究をスタート。2017年から養殖を開始し、今では「お嬢サバ」という自社ブランドを確立しました(※68)。その他、トラフグの「大吟雅(だいぎんが)とらふく」や、マスの「べっ嬪(ぴん)さくらます うらら」など、数多くのブランドを展開しています(※69)。
また選考では、企業理解を測る目的として、福知山線列車事故について必ずと言っていいほど問われており、安全性への強いこだわりが表れているといえるでしょう(選考対策ページより)。
(※68)参考:JR西日本「PROFISH お嬢サバ」
(※69)参考:JR西日本「PROFISH(陸上養殖水産物)」
東急:主体的に挑戦できる環境で幅広いキャリアが築ける
東急では、事業の幅、制度により、主体的に挑戦しながら幅広いキャリアが形成できる環境が整っています。まず、東急の事業は、大きく分けて以下の4つがあります(※70)。
(1)交通事業 東急電鉄や伊豆急行などを含み、交通インフラを担う (2)不動産事業 東急建設や東急リバブルなどを含み、「選ばれる沿線」であり続けるために沿線価値の向上を目指す (3)生活サービス事業 東急百貨店や東急レクリエーションなどを含み、沿線に住む人々の生活価値向上を目指す (4)ホテル・リゾート事業 東急ホテルズや東急リゾートなどを含み、国内外でホテル・リゾート事業を手掛ける
内定者によると、3カ月の現場研修ののち、最初は鉄道・都市開発・生活サービスのいずれかに配属され、部門内異動やグループ会社への出向を経験しながら、自身に合ったキャリアを形成するそうです(選考対策ページより)。
また、同社では、年次を問わず挑戦できる環境が整っていることも魅力の1つです。 同社には「社内起業家育成制度」が存在します。この制度での社員の立案により、全国で490拠点以上展開されているサテライトシェアオフィスの「NewWork」が実現しました(※71)。このような環境に対し、内定者も「若手からでも実力があれば給与がアップするなどの改善があるそうです。今後はより実力主義になっていき、若手からでも挑戦できるチャンスが増えそうだ」と語っていることから(選考対策ページより)、主体的に挑戦し、幅広いキャリアを積みたい学生に、おすすめの企業といえるでしょう。
(※70)参考:東急グループ「東急グループとは」
(※71)参考:東急グループ 東急電鉄「社内起業家育成制度」
東武鉄道:古き良き文化を残しつつ時代の変化にも柔軟に対応。人付き合いを大切にする社風
東武鉄道では、日本の古き良き文化を復興させるための事業から、時代の変化に合わせた事業など、さまざまな事業を展開しています。例えば、約半世紀ぶりとなる蒸気機関車(SL)の復活運転や(※72)、多様で柔軟な働き方を実現するためのサテライトオフィスなど(※73)、展開している事業は幅広くあります。ここから、同社は技術と伝統を大切にしつつも新しいものにも挑戦できる環境であることが考えられます。
また、同社では穏やかな性格を持つ社員が多く、助け合いの社風が根付いているようです。 同社のホームページには、「職場が変わっても声をかけてくれる人が多い」や、「デジタルな時代だからこそ人付き合いを大切にする」といった社員の声が掲載されている(※74)ことから、アットホームな環境で働きたいと考える方にとって、魅力的な企業であるといえるでしょう。
(※72)参考:東武鉄道「SL復活までの取り組み」
(※73)参考:東武鉄道「サテライトオフィス『Solaie +Work(ソライエプラスワーク)』がオープンしました!」
(※74)参考:東武鉄道「東武鉄道のカルチャー」
名古屋鉄道:地域密着型の温かい社風
名古屋の街のインフラとして、鉄道事業だけでなく、不動産事業や運送事業などで人々の生活を支えている名鉄(2021年卒 選考対策ページより)。そんな名鉄の社長は「地域全体の活性化を担っていることが、名古屋鉄道の強みです。そんな私たちが目指しているのが、『地域を創る、社会を支える』企業グループ。」と語っており、この言葉からいかに地域を大事にしているかがうかがえます(※75)。
実際に、志望動機の深掘りの際には「原動力は何か」など、モチベーションの源泉を確かめるような質問がされています(2021年卒 選考対策ページより)。そのため、地域の人々の当たり前を支え、日常も非日常も共に過ごしたいといったことを考えている学生には魅力的な企業といえるでしょう。
(※75)参考:名古屋鉄道「社長メッセージ」
阪急電鉄:チャレンジ精神を兼ね備えたなじみやすい環境
阪急阪神ホールディングスの中核事業会社である阪急電鉄。そんな同社は鉄道事業だけでなく、不動産事業なども行っており、まちづくりを進めています。
そんな同社は女性活躍推進の取り組みに力を入れています。例えば、子の看病や健康診断などの付き添いのための休暇として取得できるオプショナル休暇や、ベビーシッター利用補助を出すなど、子育てと仕事を両立させるための補助制度を多数設定しています(※76)。
また、「人材育成の面で、新しい職種にステップアップすると指導員(師匠)が1対1のつきっきりで丁寧に教えてくださる師弟制度があるところです」と語っている社員がいることから、育成制度もしっかりしており(※77)、挑戦したいことに取り組みやすい環境であることが考えられるでしょう。
(※76)参考:阪急電鉄「女性活躍推進の取り組み」
(※77)参考:阪急電鉄「先輩社員へ聞いてみた!」
東京メトロ:少数精鋭の総合職。異動がないという利点も
東京メトロの総合職社員は少数精鋭であることが特徴で、採用人数は例年20〜30人ほどにとどまっています(※78)。
総合職社員に期待されているのは東京メトログループの将来に向けて、想いや覚悟を持って最後までやりきることができる人財です(※79)。東京メトロ初の試みである老人ホームの開発に入社3年目の社員が抜てきされていることからも、若手であっても新事業創出などに果敢に挑戦できる環境であることがうかがえます(※80)。
また、都内および都内近郊に独身アパートを保有していたり、持ち家の取得を検討している社員のために家族住宅を複数用意していたりと、家賃の負担が大きい首都圏だからこその住宅支援も充実しています(※81)。
東京への定住を考えている学生にとっても、同社は魅力的な選択肢といえそうです(2024年卒 選考対策ページより)。
(※78)参考:東京メトロ 新卒採用情報「総合職 募集要項」
(※79)参考:東京メトロ 新卒採用情報「総合職 募集要項」
(※80)参考:東京メトロ 新卒採用情報「“東京メトログループ初”に入社3年目の社員が挑戦。」
(※81)参考:東京メトロ 新卒採用情報「研修・制度・福利厚生」
鉄道業界大手8社の平均年収・平均年齢・平均勤続年数
各社の平均年収・平均年齢・平均勤続年数は以下の表の通りです。
※出典:2023年度有価証券報告書「JR東日本 P.14/JR東海 P.12/JR西日本 P.18/東急 P.13/阪急電鉄 P.11/東武鉄道 P.9/名古屋鉄道 P.11/東京メトロ P.11」
※阪急は阪急阪神HDの数値を使用しています
※平均年収は千の位を四捨五入しています
日本全体の40代の平均年収が約506万円(※82)です。多少の差はあれど、いずれの企業も十分に高い水準だといえるでしょう。
(※82)出典:国税庁長官官房企画課「令和4年分 民間給与実態統計調査 P.21」より算出
鉄道業界で働く魅力・やりがい
鉄道業界は、公共インフラを支えるだけでなく、幅広い事業展開に携わる機会があります。地域との連携や人々の生活を支える実感を持ちながら働ける点が大きな魅力です。ここでは、鉄道業界で働く魅力・やりがいについて詳しく解説します。
地域や人と多く関われる
鉄道業界で働く魅力の一つは、地域や人々と多く関われる点です。鉄道は地域の生活を支える重要な公共インフラであり、その運行を通じて多くの人々の生活に貢献できることに大きなやりがいを感じるでしょう。
特に地域密着型のイベントや観光プロジェクトに関わる機会も多く、街巡りスタンプラリーや観光スポットの紹介などを通じて地域の活性化に貢献できるのも鉄道業界ならではの魅力です。
さらに、鉄道業界は運行やメンテナンスなど、さまざまな職種が連携して事業を進めていくため、チームワークが非常に重要です。多くの人々と協力しながら、鉄道をスムーズに運行させるための仕組みを整えることで、社会全体の生活基盤を支えているという実感を得られるでしょう。
駅構内での業務では、直接お客様と接する機会が多く、外国人観光客の案内や体の不自由な方のサポートなど、人と密接に関わる業務もあります。感謝の言葉を受けることも多く、人の役に立つ実感を得られる点も鉄道業界で働く大きな魅力の一つです。
人々の生活を支えている実感を得られる
鉄道業界では「人々の生活を支えている」という実感を日々得られる点も、やりがいの一つです。
鉄道は多くの人々の通勤・通学、旅行、日常の移動に欠かせないインフラです。列車が定刻通りに運行することで、多くの人がスムーズに生活を送ることができ、社会全体の流れを維持しています。このような社会の重要な役割を果たしていると感じることができるのが、鉄道業界で働く魅力といえるでしょう。
特に駅員や車掌などの現場で働くポジションでは、乗客と直接関わる機会が多くなります。乗客の案内やサポートを通じて感謝の言葉をもらうこともあり、「今まさに社会を支えている」と強く実感できるでしょう。また、電車が無事に運行し、遅延や事故なく目的地に到着した際に感じる達成感や責任感は、他の業界では味わえない大きな魅力です。
さらに、鉄道の安全運行やサービス提供には多くの部署が連携して取り組んでおり、一つのチームとして社会を支える一員であるという意識が強まります。自分の仕事が多くの人々の生活に直結しているという実感を得られることが、鉄道業界で働く上での大きなモチベーションとなるでしょう。
さまざまなフィールドに携われる
鉄道業界の魅力の一つは、鉄道運営だけでなくさまざまなフィールドに携われる点です。
特に大手鉄道会社では、駅ビルや商業施設の運営、さらには沿線地域の街づくりや不動産開発など、幅広い事業展開を行っています。また、介護施設や保育施設の運営にも取り組んでおり、鉄道事業の枠を超えた多角的なビジネスに挑戦する機会があります。
これらの事業は、収益向上を目指すだけでなく、地域活性化や社会の発展にも大きく貢献します。そのため、鉄道業界で働くことで、単に交通インフラを支えるだけでなく、地域全体の生活向上に寄与できるという意義を感じながら働けるでしょう。
こうした多様な事業に関わることで、自分のキャリアの幅を広げるチャンスがあるのも大きな魅力といえます。
鉄道業界大手8社の選び方
ここでは、鉄道業界大手8社の選び方をご紹介します。
自己分析で自分の強みや価値観を洗い出そう!
自己分析とは、過去の経験・エピソードから「自分がどういう人間で、何ができるかを言葉にするプロセス」のことです。
就活において基礎となるプロセスで、会社を選ぶ際だけでなく、自己PRや志望動機を作る際にも役に立ちますが、「自己分析のやり方が分からない」のが学生に共通する悩み。
以下の記事では、自己分析のやり方をあらゆる角度から分解し、解説していますので参考にしてみてください。
▼自己分析について詳しく知りたい方はこちら ・自己分析のやり方【4通り】簡単にできる方法・ツールとメリットを解説
情報収集ではONE CAREERの【選考対策ページ】を有効活用しよう!
「第一志望に受かりたい」「選考突破に必要な情報だけを知りたい」「いろいろな人の考えに触れたい」。
そんな気持ちに答えるべく、ワンキャリアでは4,000社を超える人気企業の選考ステップや合格の秘訣(ひけつ)を掲載している他、1,800件を超える就活記事も掲載しています。
例えば、合格の秘訣のページでは、企業の魅力や各職種の魅力、会社が求める人物像、選考のポイント、内定者の感想を掲載しているため、会社を選ぶ際の参考にできます。
以下の記事では、これらの情報を掲載している「選考対策ページ」「募集ページ」「就活記事」の活用法をご紹介していますので参考にしてみてください。
▼ワンキャリアの活用方法について詳しく知りたい方はこちら ・「就活の赤本」内定のウラ情報が満載、ワンキャリアを使い倒せ!
ワンキャリア公式YouTubeチャンネル『【公式】ワンキャリアライブ』を活用しよう!
ワンキャリア公式YouTubeチャンネルでは、過去に配信した100社以上の説明会動画が見放題です。これらを利用して企業研究や志望動機のブラッシュアップに役立てましょう。
また、ワンキャリアのキャリアアドバイザーによる新番組『ワンキャリコミット』も見逃せません。クチコミやワンキャリアライブの企業情報をもとにした、人気企業・難関企業の選考対策動画や、「自分に合った会社はどれか?」「秋以降どう動けば良い?」など、就活生のためのお悩み解消コンテンツをご用意しています。ぜひ情報収集に役立ててみてください。
「ONE CAREER」のYouTubeチャンネルはこちら(YouTubeに遷移します)
手間がかかる「業界研究」はONE CAREERにおまかせ!
業界研究を行うことで、志望企業と競合他社の違いが明確になり、自分に合った会社を見つけられ、志望動機の説得力が増します。
志望動機が重視される「日系メーカー」「インフラ」、業界研究をしないと「入社後やりたいこと」「強い志望動機」が語りづらい「金融」「商社」「広告」、内定辞退を恐れ、「業界1位・2位の企業ではなく、なぜうちなのか」がしつこく聞かれる「業界3位以下の企業」では業界研究はマストといわれています。
とはいえ、時間がかかる業界研究は、正直ちょっと面倒ですよね。
そこで、ワンキャリア編集部が就活生の代わりに業界研究を行いました!
就職活動が本格化して忙しい時期こそ、ワンキャリアの業界研究記事をぜひフル活用して、効率良く情報を集めましょう!
▼業界研究記事はこちら ・【業界研究のやり方:36業界収録】めんどくさい業界研究は全て任せろ!人気業界/企業を徹底比較
企業研究を効率よく進めたい方には「合格の秘訣」がおすすめ!
企業研究は、企業のホームページを見て、OB・OG訪問をして……と、膨大な時間がかかるように思われがちですが、実は短時間で終わらせられるのです!
多くの企業が採用する「Big Five(ビッグ・ファイブ)理論」のテスト。実は簡易版のテストを使うだけでも、ある程度自分に向いている業界・会社・仕事分野がわかります。自分の適性をつかんでおけば「向いていない業種の採用選考を受け続ける」リスクを回避でき、企業研究の時間短縮にもつながるでしょう。
次にワンキャリア編集部が皆さんの代わりに企業研究を行う「3分対策シリーズ」をお届けします。各企業の社風や選考のポイントをまとめてあるので、ES締め切り直前や面接前日の時間がないときの企業研究におすすめです!
それぞれについての記事を以下でご紹介しますので、参考にしてみてください。
また、ワンキャリアの選考対策ページにある「合格の秘訣」も企業研究におすすめです。業界の特徴から各企業の特徴や強み、社風から選考対策についても記載してありますのでぜひ参考にしてみてください。
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▼企業研究について詳しく知りたい方はこちら ・企業研究は10分で終わらせる!「欲しい人材を見抜く」裏ワザ ・企業の対策は3分で全部終わらせる!ワンキャリ編集部がお届けする「3分対策シリーズ」
就活の軸を見つけ、自分の価値観を整理しよう
就活をしているとよく聞く「就活の軸」というワード。自分の就活の軸を持っていると行きたい会社は確固たるものになります。
就活の軸を見つけるにはまず、自己分析をして自分の「本音」と「建前」を整理しましょう。おのずと自分ならではの就活の軸が姿を現すはずです。
▼就活の軸について詳しく知りたい方はこちら ・就活の軸【例一覧100選】面接/ESでの答え方と業界・職種別の例文
鉄道業界大手8社が求める人物像・選考対策
ここからは鉄道業界大手8社が求める人物像と選考対策をそれぞれ解説します。
鉄道業界が求める人物像
各社が求める人物像は、下記の「合格の秘訣」を参考にしてください。
JR東日本
JR東海
JR西日本
東急
阪急阪神ホールディングス
東武鉄道
名古屋鉄道
東京地下鉄
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鉄道業界の選考対策
詳しい選考ステップは、下記の「選考対策ページ」を参考にしてください。
JR東日本
JR東海
JR西日本
東急
阪急阪神ホールディングス
東武鉄道
名古屋鉄道
東京地下鉄
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エントリーシート(ES)対策
企業が志望動機で注目しているポイントは、「会社で活躍できる人材であるかどうか」という点です。そして具体的には以下の3つのポイントを重要視しています。
・入社意欲がどれほど強いか ・自社のカルチャーや目指す方向性と合っているか ・入社後に活躍してくれそうか
これら3つのポイントを含んだ志望動機は説得力があり、過去の選考参加者や内定者のESからも高評価を受けやすいことが分かっています。
▼エントリーシート(ES)の書き方について詳しく知りたい方はこちら ・志望動機【例文17選】書き方の基本と職種・業界別内定者のES実例 ・ESの書き方&例文集|エントリーシートの基礎から質問別/業界別の回答例まで完全対策
Webテスト対策
Webテストは多くの企業で実施されており、企業ごとに異なるテストが使用されています。そのため、事前にテスト内容を把握し、対策をしておくことが重要です。
鉄道業界では、特に「SPI」「玉手箱」「クレペリン検査」が多く実施されています。
SPIは性格と能力の2領域を測定し、能力検査は言語(国語)と非言語(数学や算数)で分かれています。時間制限がついているという特徴があり、受験者の解答状況や正答率によって問題が変わっていきます。正答率が高ければ難易度の高い問題が出題され、高得点につながるので、時間内で的確に問題を解けるようにしておきましょう。
玉手箱は、計数理解(数学)、言語理解(国語)、英語理解、性格テストの4種類に分かれており、問題数に対して解答時間が非常に短いことが特徴です。そのため、満点を目指すのではなく、確実に解ける問題に集中することが求められます。また、玉手箱は毎年似たような問題が出題される傾向があるため、スピード感に慣れるために多くの問題を解いておくことが大切です。
クレペリン検査は、心理検査の中でも「作業検査法」と呼ばれるジャンルにあたる検査で、簡単な1桁の足し算を行い、能力面と性格・行動面の特徴から働きぶりを測ります。内容は、横に並んだ1桁の数字を左から右に向かって足し続けるというシンプルな内容で、検査は1分間×15行の計算をそれぞれ前半と後半に分けて実施され、1行ごとに1分間の制限時間と前半と後半の間に5分間の休憩があります。
また、企業によっては企業オリジナルの筆記試験が課される場合があるため、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
以下にWebテストについての記事をご紹介しますので参考にしてみてください。
▼Webテストについて詳しく知りたい方はこちら ・【Webテストとは】主要9種類を網羅!適性検査の特徴、対策本、出題企業一覧 ・【SPI対策】全問題形式を完全網羅!練習問題&解答一覧(言語・非言語・英語・構造的把握力) ・【玉手箱対策】問題&解答集|出題企業と問題形式(計数・言語・英語)まで紹介 ・内田クレペリン検査とは?概要やわかること、コツや注意点を徹底解説
面接対策
業界や会社によって面接で問われる内容は異なります。そのため、志望する業界に合わせた対策が必要です。以下では、業界や企業ごとに準備を進める際のポイントをご紹介します。
まず、面接選考を通過するためには「企業目線」で考えることが重要です。内定の判断を行うのは、その企業の人事担当者や役員ですので、企業が求める人材像を理解することが不可欠です。経営計画などの企業情報を調べることはもちろんですが、企業側の視点に立ち、「どのような人材が求められているのか」を意識しながら面接準備を進めましょう。
また、面接対策では自己分析を行い、自分をアピールするための材料をそろえることも重要です。しかし、選考対策の順番としては、まず企業や業界の分析を行い、その後に自己分析を進める方が効果的です。企業のニーズを理解した上で自分の強みを整理することで、より説得力のあるアピールが可能になります。
ワンキャリアでは、企業ごとの選考ステップや合格の秘訣(ひけつ)を紹介しています。これにより、各企業が重視する評価ポイントや求める人物像を効率的に把握でき、情報収集の手間も省けます。企業研究を進める際には、ぜひご活用ください。
▼面接対策について詳しく知りたい方はこちら ・【面接で聞かれること】新卒就活で頻出の質問一覧と内定者の回答例
技術面接対策
技術面接とは、「学生時代に取り組んだ研究内容」「研究を通じて得たスキル」などを企業からチェックされる面接です。主に理系の就活生を対象に実施されます。
技術面接の特徴は以下4点です。
・プレゼンテーション形式で実施 ・学部生でも実施 ・メーカーやIT企業が実施 ・面接官はほぼ技術職員
通常の面接とは異なり、プレゼンテーション形式で実施したり、専門知識を用いたり、面接官も専門知識に詳しい技術職員であったりします。そのため、技術面接を実施している場合はしっかりと対策をして臨みましょう。
技術面接については以下記事で詳しく記載しておりますので、参考にしてみてください。
▼技術面接について詳しく知りたい方はこちら ・技術面接【完全版】頻出の質問や落ちる理由、スライド作成術も網羅
OB・OG訪問
OB・OG訪問は、大学の先輩や知り合いを通じて紹介してもらったり、就活イベントを利用したりして社員と接点を持つことで機会を得られます。これにより、説明会では得られないリアルな情報を知ることができ、業界や企業についての理解が深まることは間違いありません。
さらに、業界や企業によっては、OB・OG訪問の有無や訪問時の評価が選考に影響することもあります。訪問の回数が多いと「熱意がある」と評価されたり、質の高い質問をすることで「優秀だ」と思われたりすることがあります。
OB・OG訪問をすべきか迷っている場合は、まずは最初の1人、同じゼミやサークルの先輩など身近な人から始めてみると良いでしょう。
OB・OG訪問については以下の記事で詳しく記載してありますので参考にしてみてください。
▼OB・OG訪問について詳しく知りたい方はこちら ・OB・OG訪問とは?やり方から内定者が使うアプリまで完全解説
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・【アセットマネジメント:業界研究】大手4社「野村アセットマネジメント・アセットマネジメントOne・大和アセットマネジメント・三井住友DSアセットマネジメント」を比較!業績ランキング・平均年収・社風/強みの違い
▪️コンサル ・【戦略コンサル:業界研究】MBB「マッキンゼー・BCG・ベイン」を比較!仕事内容・社風/強みの違い
・【業界研究:総合コンサル】大手6社(アクセンチュア、デロイト、PwC、アビーム、EY、KPMG)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
▪️マスコミ・エンタメ ・【出版:業界研究】4大出版社(KADOKAWA・集英社・講談社・小学館)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【テレビ局:業界研究】キー局6社(フジテレビ・日本テレビ・TBSテレビ・テレビ朝日・テレビ東京・NHK)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【大手広告代理店:業界研究】大手5社(電通・博報堂DYグループ・サイバーエージェント・ADK・JR東日本企画)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【業界研究:旅行業界】「JTB、HIS、KNT-CT、日本旅行」大手旅行会社4社それぞれの強みや社風、給料を徹底比較!
▪️インフラ・資源
・【ガス:業界研究】大手4社「東京ガス・大阪ガス・東邦ガス・西部ガス」を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【業界研究:エネルギー】電力・ガス業界の大手4社「東京電力・関西電力・東京ガス・大阪ガス」の事業や年収を徹底比較!
・【業界研究:石油業界】「ENEOS・出光興産・コスモエネルギー・国際石油開発帝石・石油資源開発・三井石油開発」石油大手6社の業績、社風を徹底比較!
・【業界研究:航空会社】大手2社(全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL))を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【非鉄金属:業界研究】大手4社(住友電気工業・JX金属・三菱マテリアル・住友金属鉱山)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
▪️不動産・建設 ・【デベロッパー:業界研究】大手6社(三井不動産・三菱地所・東急不動産・住友不動産・野村不動産・森ビル)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【デベロッパー2:業界研究】大手4社(ヒューリック・東京建物・日鉄興和不動産・NTT都市開発)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【スーパーゼネコン:業界研究】主要5社(鹿島建設・大林組・清水建設・大成建設・竹中工務店)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
▪️IT・通信 ・【SIer:業界研究】SIer大手5社ランキング(アクセンチュア・NTTデータ・野村総合研究所・日本IBM・富士通)!業績比較・平均年収・社風/強みの違い
・【通信:業界研究】大手キャリア4社(NTTドコモ・ソフトバンク・KDDI・楽天)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
▪️人材・教育 ・【人材:業界研究】大手5社「リクルート・パーソルキャリア・パソナ・レバレジーズ・ビズリーチ」を比較!業績ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【教育:業界研究】大手4社「ベネッセ・リクルート・トライ・LITALICO」を比較!業績ランキング・平均年収・社風/強みの違い
▼就活記事の総集編まとめ
・【新特集スタート】就活生の悩むべき問題は5つだけ。モヤモヤした視界を切り開く「就活の羅針盤」
・26卒就活はいつから?スケジュールとインターン準備の有利な進め方
・OB・OG訪問とは?やり方から内定者が使うアプリまで完全解説
・志望動機【例文17選】書き方の基本と職種・業界別内定者のES実例
・ESで強みを効果的にアピールする方法は?【内定者例文付き】
・ESで強みを効果的にアピールする方法は?【内定者例文付き】
・自己分析のやり方【4通り】簡単にできる方法・ツールとメリットを解説
・【業界研究のやり方:36業界収録】めんどくさい業界研究は全て任せろ!金融/商社/不動産/メーカー/広告/コンサルなど人気業界/企業を徹底比較
・【Webテストとは】主要9種類を網羅!適性検査の特徴、対策本、出題企業一覧
・グループディスカッション完全対策!全テーマの進め方/流れやコツを網羅的に解説
・ケース面接対策&例題|コンサル・日系大手も出題!ゼロからの始め方
・ESの書き方&例文集|エントリーシートの基礎から質問別/業界別の回答例まで完全対策
▼就活記事の総集編まとめ
・【新特集スタート】就活生の悩むべき問題は5つだけ。モヤモヤした視界を切り開く「就活の羅針盤」
・インターン/就活はいつから?スケジュールと準備の進め方
・OB・OG訪問とは?就活でOB・OG訪問が必要な人、しなくていい人
・志望動機の書き方と例文集|人気8業界のES通過例文と王道の回答例
・ESで強みを効果的にアピールする方法は?【内定者例文付き】
・【面接対策】質問集&回答例|新卒就活でよく聞かれることと準備方法
・【自己分析のやり方】たった4通り!簡単にできる方法・ツール・シートを解説
・【業界研究のやり方:36業界収録】めんどくさい業界研究は全て任せろ!人気業界/企業を徹底比較
・【Webテストとは】主要9種類を網羅!適性検査の特徴、対策本、出題企業一覧
・グループディスカッション完全対策!全テーマの進め方/コツや役割を網羅的に解説
・ケース面接対策&例題|コンサル・日系大手も出題!ゼロからの始め方
・ESの書き方&例文集|エントリーシートの基礎から質問別/業界別の回答例まで完全対策
(Photo:Denis Belitsky/Shutterstock.com)