こんにちは、ワンキャリ編集部です。
ワンキャリ編集部が総力を挙げて紹介する【最新版:業界研究】。
今回は、酒類に強みを持ち、就活生からも強い人気を持つアサヒグループホールディングス・キリンホールディングス・サントリーホールディングス・サッポロホールディングスの4社について、各社の特徴を比較しながらお伝えします。以下、それぞれ「アサヒ・キリン・サントリー・サッポロ」と表記します。
<目次> ●飲料メーカーとは? 事業内容/提供サービスを解説 ●飲料メーカーの業界動向 ・全体の動向 ・清涼飲料水メーカーの動向 ・アルコール飲料メーカーの動向 ・乳製品メーカーの動向 ●飲料メーカーの仕事内容・主な職種 ・研究開発職 ・企画・マーケティング ・調達・購買 ・生産管理 ・品質保証 ・営業職 ●飲料メーカー業界大手4社の業績比較・ランキング(売上収益/営業利益/営業利益率) ●飲料メーカー業界大手4社の特徴・強み ・アサヒ:トレンドに合わせた商品展開と積極的な海外展開 ・キリン:事業の多角化を目指す。医薬事業への挑戦も ・サントリー:幅広い商品ブランド、積極的なM&Aで海外展開を図る ・サッポロ:不動産事業への挑戦 ●飲料メーカー業界大手4社の社風の違い・制度 ・アサヒ:チームで業務に取り組む、熱意と信頼関係に満ちた職場環境 ・キリン:真面目で誠実な人が多く、チームワークを重視する社風 ・サントリー:「やってみなはれ」を体現した、個人主義・能力主義の社風 ・サッポロ:オンリーワンを目指し、チャレンジ精神と巻き込み力がある人材に適した社風 ・飲料メーカー選考の共通のポイント:深い企業理解の伴った明確な志望動機 ●飲料メーカー業界大手4社の平均年収・平均年齢・平均勤続年数 ●飲料メーカーで働く魅力・やりがい ・人々の暮らしを支えている実感が得られる ・チームでの達成感を得られる ●飲料メーカー業界大手4社の選び方 ・自己分析で自分の強みや価値観を洗い出そう! ・情報収集ではONE CAREERの【選考対策ページ】を有効活用しよう! ・ワンキャリア公式YouTubeチャンネル『【公式】ワンキャリアライブ』を活用しよう! ・手間がかかる「業界研究」はONE CAREERにおまかせ! ・企業研究を効率よく進めたい方には「合格の秘訣」がおすすめ! ・就活の軸を見つけ、自分の価値観を整理しよう ●飲料メーカー業界大手4社が求める人物像・選考対策 ・飲料メーカーが求める人物像 ・飲料メーカーの選考対策 ●飲料メーカー以外の業界研究記事
飲料メーカーとは? 事業内容/提供サービスを解説
飲料メーカーとは、清涼飲料水やアルコール飲料などを製造・販売する企業です。大きく以下3つのメーカーに分けられます。
・清涼飲料水メーカー ・アルコール飲料メーカー ・乳製品メーカー
飲料メーカーのビジネスモデルは、商社や第一次産業から香料や果実などの原料を調達し、製造工場で飲料を生産するところから始まります。この原料をもとに飲料を生産し、スーパーやコンビニエンスストア、飲食チェーン店、自動販売機などを通じて、消費者の手に届けていきます。
このように飲料メーカーは、複数の業界と連携しながら、原料調達から製造、販売に至るまで幅広い事業を展開している点が特徴です。
飲料メーカーの業界動向
ここでは、飲料メーカー全体と主要な分野ごとの最新動向について詳しく解説します。
全体の動向
2023年度の飲料市場規模は、前年度比104.5%の「5兆1,600億円」となり、3年連続で増加しています。「新型コロナウィルスの影響による接触が解除され人の流れが回復した」「インバウンドの観光需要が増加した」「記録的猛暑が続いた」といった要因が、市場にプラスの影響を与えました(※1)。
とはいえ、売上増加は価格上昇による影響が大きい点も事実です。消費者の節約志向は現在でも強く、実際に販売数量自体は横ばいとなっています(※1)。
今後もこの傾向が続くと予測されており、特に消費者にとってコスパが良いプライベートブランド商品への注目が集まっています。
メーカー各社の値上げによって、2024年度の市場規模は前年度比102.1%の5兆2,700億円に達すると予測されています。ただし、景気の悪化により小さな成長に留まる見込みです(※2)。
(※1)参考:日本経済新聞「矢野経済研究所、飲料市場に関する調査結果を発表」
(※2)参考:zakzak「【矢野経済研究所プレスリリース】飲料市場に関する調査を実施(2024年)~2023年度の飲料市場は3年度連続の拡大で5兆円台を回復~」
海外展開に向けてM&Aが盛んに
国内では大小含め多数の飲料メーカーがひしめく状態となっており、競争は激化しています。そこで、大手飲料メーカーは近年、海外市場での売上を伸ばすことに注力しています。例えば2020年にはアサヒが、バドワイザーをブランドに持つアンハイザー・ブッシュ・インベブの傘下である豪州のビール会社、カールトン・アンド・ユナイテッド・ブルワリーズ(CUB)の全株式を取得する手続きを完了(※3)。2022年には、サッポロがアメリカのストーン・ブリューイング社の全持分を取得する(※4)など、人口減少による日本のビール市場の縮小が見込まれる中、海外展開の加速が見られます。
(※3)参考:DIAMOND Chain Store「アサヒ、ABインベブ豪事業の株式取得完了 一部ブランド売却へ」
(※4)参考:サッポロ「沿革」
新型コロナウイルス感染症の影響と今後の見通し
新型コロナウイルス感染症は、飲料メーカーに大きな影響を与えています。2020年には外出制限による影響で、自動販売機・コンビニエンスストアでの売上が減少しました(※5)。しかしその後、行動制限の緩和に伴って市場は回復傾向を見せており(※2)、他にも訪日外国人客の増加や記録的猛暑などの影響により、飲料市場はさらに成長していくと予想できるでしょう。
さらに今後の飲料市場では、物価高による消費者の節約志向が強まると考えられています。
(※5)参考:日本経済新聞「伊藤園の5~7月期、コロナの影響で純利益46%減」
清涼飲料水メーカーの動向
2023年度における清涼飲料の国内市場は5兆4,518億円に達し、2021以降は回復傾向にあり、コロナ以前の5兆円規模水準への回復を見せています(※6)。
2024年の清涼飲料水市場は、原材料費やエネルギーコストの高騰に伴う価格改定の影響により、消費者の節約志向が続いているものの、前年比1.8増の5兆5,507億円の市場規模が見込まれています(※6)。
飲料メーカー各社は消費者の健康志向の高まりに応じて、無糖飲料やミネラルウォーター、特定保健用食品飲料(※7)などの商品開発に注力しています。今後の日本は高齢化が進むと予測されていることから、付加価値の高い商品展開を進め、消費者ニーズに応えていくでしょう。
(※6)参考:富士経済グループ 「清涼飲料の国内市場を調査」
(※7)……消費者庁の許可を受け、摂取により特定の保健の目的が期待できる旨の表示されたもの。
アルコール飲料メーカーの動向
国内のアルコール市場は、少子高齢化や人口減少、ライフスタイルなどの変化により縮小傾向です。
若者の需要減少も問題視されています。成人一人当たりのアルコール消費量は、平成4年度の「101.8L」をピークに、令和4年度には「75.4L」まで減少しています。成人人口自体は増加していることから、「飲める人口は増加しているがアルコール消費量は減少している」ということが明らかです(※8)。
こうした状況を受け、メーカー各社は国内市場の縮小を補うために海外展開に注力しています。実際に2023年の日本産酒類の輸出金額は「1,344億円」に達しており、コロナ前の2019年より倍増しました(※9)。
また、若者や女性を中心とした消費者の多様な嗜好(しこう)に対応するため、各社はクラフトビールや低アルコール飲料への注力を進めています。例えば、海外で人気の低アルコール炭酸飲料「ハードセルツァー」に参入しており、需要拡大が期待できるでしょう(※10)。
(※8)参考:国税庁課税部「酒のしおり P.1 」
(※9)参考:帝国データバンク「酒類業界の最新景況レポート」
(※10)参考:日本経済新聞「「ハードセルツァー」にアサヒ・キリン参入、若者に照準」
乳製品メーカーの動向
2023年の乳酸飲料と発酵乳の生産量は、前年と比較してやや右肩あがりの結果でした。乳酸菌飲料の生産量は44万kLと前年比0.9%アップ、発酵乳の生産量は23.9万kLで2.6%アップとなっています。
近年は外食需要の回復に伴い、業務用バターの需要は増加しています。一方で、家庭用乳製品の需要減少と、原材料・燃料価格の高騰による一部商品の値上げにより販売数の減少が見られました。
2020年のコロナ感染拡大以降、消費者の健康ニーズ高まりが見られ、健康を意識した高付加価値商品が人気を集めています。これらの商品は単価が高く、利益率も高いことから、業績の安定化につながります(※11)。
今後の日本はさらなる高齢化が進み、消費者の健康ニーズはさらに高まるでしょう。今後も健康意識の高まりを背景に、高付加価値商品は今後の成長の柱と期待できる分野だと言えます。
(※11)参考:業界動向サーチ「乳製品業界の動向や現状、ランキング等」
飲料メーカーの仕事内容・主な職種
飲料メーカーでは、多岐にわたる職種が存在し、それぞれが飲料メーカーにおいて重要な役割を果たしています。ここでは、飲料メーカーにおける主な職種と仕事内容について詳しく解説します。
研究開発職
飲料メーカーの研究開発職は、新商品の開発や商品化に向けた研究を行う職種です。
研究分野では、将来的に新商品につながる成分や技術を研究しています。研究成果をもとに実用化の可能性を探り、商品の具体的なコンセプトを生み出す役割です。
一方、開発分野では、研究成果を活用して新しい製品の設計や仕様、パッケージングなど、商品化に向けた開発を行います。
研究開発職は、自社が発見した成果を商品として形にするプロセスであり、飲料メーカーにとって欠かせない存在です。
企画・マーケティング
飲料メーカーの企画・マーケティングは、自社商品を多くの人に届けるための戦略を考え、実行する重要な役割を担っています。具体的な仕事内容は以下のとおりです。
・市場調査 ・商品・企画の立案 ・販売戦略の策定 ・効果測定・データ分析
市場分析をもとに消費者ニーズや世間の動向を理解し、狙ったターゲットに商品を訴求するための販売戦略を考える職種です。販売戦略を組み立てるには、広報部や営業部といった他部署との連携が必要であるため、コミュニケーション能力や協調性が求められます。
商品企画や販売後の効果測定まで幅広い業務を行い、商品の売上に直接貢献できるため、やりがいを感じられる仕事です。
調達・購買
飲料メーカーの調達・購買は、製品を製造するために必要な原材料や資材を仕入れる職種です。具体的な仕事内容は以下の通りです。
・飲料に必要な食材や資材の調達 ・スムーズに原材料を調達する体制の構築 ・コストや納期の調整
市場の動向を予測しながら価格交渉を行うことで、安定した価格で高品質な商品を消費者へ商品を届けられます。飲料メーカーにとって、原材料の確保は製品の品質にも関わるため、非常に重要な業務です。
また、調達・購買はさまざまな産業と取引を行うため、幅広い知識と交渉力が求められます。仕入れを通じて会社の成長に貢献し、企業の発展を支えられるでしょう。
生産管理
飲料メーカーの生産管理は、製品の製造から出荷までを管理する職種です。具体的な仕事内容は以下の通りです。
・市場の需要を予測 ・飲料品の生産計画の立案 ・出荷までのスケジュール管理 ・品質管理
飲料メーカーの商品は、賞味期限・消費期限があるため、特に納期を厳しくチェックしなければなりません。品質を担保しつつ、納期に間に合わせるための生産計画の立案や、スケジュール管理能力が求められます。生産効率を高めて、消費者に高品質な商品を届けるための必要不可欠な職種です。
品質保証
品質保証は、飲料製品の安全性と品質を保証するために働く職種です。具体的な仕事内容は以下の通りです。
・製品の検査・分析 ・工場内の衛生管理 ・規格書作成 ・クレーム対応と改善策立案
品質保証は、安心・安全な状態で消費者へ商品を届けることを目的としています。人々の健康に関わる高品質な飲料品を作る飲料メーカーにとって、必要不可欠な存在です。
営業職
飲料メーカーの営業職では、自社製品を小売店や飲食店などに提案していきます。主に以下の3つに分けられます。
・営業企画 ・量販営業 ・業務用営業
「営業企画」は、過去の販売データから顧客ニーズを読み解き、営業戦略を考えます。営業戦略によって営業全体の方向性を決めるため、販路拡大を狙ううえで重要な役割です。また、「量販営業」は、スーパーやコンビニなどで商品を置いてもらえるよう営業を行い、「業務用営業」は、居酒屋や飲食店などで業務用として飲料を使ってもらえるよう営業を行う仕事です。
飲料メーカー業界大手4社の業績比較・ランキング(売上収益/営業利益/営業利益率)
動きの激しい飲料メーカーをけん引する4社の業績を比較してみましょう。
以下のグラフは、2023年度の各社の売上収益・営業利益・営業利益率を比較したグラフです。
※出典:2023年度有価証券報告書「アサヒ P.55/キリン P.113/サントリー食品インターナショナル P.72/サッポロ P.87」
※会計基準はアサヒ・サントリー・サッポロはIFRS、キリンが日本方式で、連結決算の数値となっています。
売上収益、営業利益ともにアサヒが首位を走っています。一方で、営業利益率はアサヒとサントリーが並んでいます。
飲料メーカー業界大手4社の特徴・強み
ここからは、各企業のセグメント別売上と特徴、強みを見ていきましょう。
アサヒ:トレンドに合わせた商品展開と積極的な海外展開
事業の特徴
アサヒは、1889年に大阪麦酒会社として設立以来、瓶詰生ビール『アサヒ生ビール』や、缶入りの『アサヒビール』など、日本初のビールを多数生み出したビールメーカーです(※12)。
グループ理念「Asahi Group Philosophy」では、「期待を超えるおいしさ、楽しい生活文化の創造」というミッションを掲げています(※13)。
代表的なブランドとして、アサヒスーパードライやクリアアサヒ、ブラックニッカ、かのか(※14)、三ツ矢サイダーやカルピス(※15)などがあります。
2023年度の売上収益のセグメント構成比は以下の通りです。
※出典:アサヒ「2023年度有価証券報告書 P.136」
少子高齢化や嗜好の多様化などを背景に、酒類の国内市場は縮小傾向にあります(※16)。そのような状況の中で、アサヒは2021年4月の発売以降、販売数量が想定を大きく上回り商品供給が追い付かず一時休売となった「生ジョッキ缶」の生産体制を強化するなど(※17)、トレンドに対応した製品開発に注力するとともに、販売を拡大しています。
また、ビール事業以外にもカルピスや十六茶などの飲料事業も手がけている同社は、ビールを中心とした既存事業の成長と新規領域の拡大を目指しています(※18)。具体的には既存商品である「三ツ矢サイダー」や「ウィルキンソン」などのブランドに注力するとともに、発売2年目となる「颯」のシェア拡大を図っています。また、「カルピス由来の乳酸菌科学シリーズ」を「PLUSカルピス」として販売し、訴求を強化していくことを発表しています(※19)。
(※12)参考:アサヒ「歴史・沿革」
(※13)参考:アサヒ「グループ理念」
(※14)参考:アサヒ「商品情報」
(※15)参考:アサヒ「商品情報」
(※16)参考:国税庁「酒レポート 令和6年6月」
(※17)参考:アサヒ「『アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶』3月29日発売分からリニューアル
~生産体制を強化し、年間製造可能数量は昨年の5倍に~」
(※18)参考:アサヒ「INTEGRATED REPORT 2024 P.26」
(※19)参考:アサヒ「2024年事業方針 100年ブランドや高付加価値商品の強化と未来創造につながるCSVビジネスの構築」
海外事業
国内市場が縮小傾向にある中で、酒類に強みを持つメーカーとして海外市場に大きく舵(かじ)を切りました。2020年に豪州のビール最王手、カールトン・アンド・ユナイテッド・ブルワリーズ(CUB)の買収を完了させる(※3)など数々の海外M&Aを行い、海外での事業展開を加速させています。
上記のグラフを見ても海外の収益比率は約50%となっており、積極的な海外展開への熱意がうかがえます。
キリン:事業の多角化を目指す。医薬事業への挑戦も
事業内容
キリンは、1907年に設立し、現在は201社のグループ企業を擁しています(※20)。経営の原点として「お客さま本位」「品質本位」を掲げ、顧客の満足と、安全で安心な商品・サービスの提供に努めています(※21)。
代表的なブランドとしては一番搾り、淡麗、キリン 氷結®、本麒麟、SPRING VALLEY 豊潤<496>、キリン 午後の紅茶、キリンレモンなどがあります(※22)。
2023年度の売上収益のセグメント構成比は以下の通りです。
※出典:キリン「2023年度有価証券報告書 P.135」
キリンの特徴は、ビール・酒類だけに頼らない事業の多角化を進めている点であり、国内・スピリッツ事業の全体に占める割合は、3割程度です。
また、売上の約20%を占める医薬事業は連結子会社の協和キリンが担っています。『Crysvita』や、特定の血液がんの治療薬である『Poteligeo』などのグローバル戦略品を着実に成長させています。また、次世代戦略品である『KHK4083(一般名:rocatinlimab)』や、『KHK7791(一般名:tivozanib)』などの開発も着実に進捗(しんちょく)しています(※23)。
また、2027年までに「食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV先進企業となる」ことを目指す長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」を推進中です(※24)。「2022年-2024年中期経営計画」では、「ポストコロナを見据えた事業構造改革の実行」「新たな価値創造」を目標にし、成長を加速させていく方針です(※25)。
(※20)参考:キリン「企業情報」
(※21)参考:キリン「品質への取り組み」
(※22)参考:キリン「お酒/ソフトドリンク・乳製品」
(※23)参考:キリン 「2023年度有価証券報告書 P.18」
(※24)参考:キリン 「長期経営構想『キリングループ・ビジョン2027』『キリングループ2019年-2021年中期経営計画』を策定」
(※25)参考:キリン「長期経営構想・中期経営計画」
海外事業
医薬事業の海外進出については上記の通りですが、キリンの海外事業を支えるのは各国の子会社が展開するビール事業です。売上収益の約13%を占めるオセアニア酒類事業では、新型コロナの影響が収束する一方、インフレ率が高い水準で推移し影響を受けましたが、主力ブランドの強化に取り組んだ結果、円ベースの売上収益は9.8%増加し2,810億円となりました(※26)。
また、グローバル戦略品の「Crysvita」は、北米における自社販売を開始し、前年比20%増と順調に推移しました。また、事業に必要な環境を確立しているOrchard Therapeutics plcの契約を締結し、今後の事業拡大を狙っています(※27)。
(※26)参考:キリン 「2023年度有価証券報告書 P.46」
(※27)参考:キリン 「2023年度有価証券報告書 P.47」
サントリー:幅広い商品ブランド、積極的なM&Aで海外展開を図る
事業内容
1899年、鳥井信治郎によって創業されたサントリー(※28)。競争が激化する飲料業界において売上首位の座に位置する同社は、酒類・清涼飲料ともに非常に多くのヒット商品を持っています。
代表的なブランドとしてザ・プレミアム・モルツ、鏡月、ジムビーム、ほろよい、のんある気分、緑茶 伊右衛門、ペプシ、C.C.レモン、ボスなどがあります(※29)。
2023年度の売上収益のセグメント構成比は以下の通りです。
※出典:サントリー「2023年度有価証券報告書 P.84」
※サントリー食品インターナショナルの数値を使用しています
売上の約4割を占めている日本事業では水・コーヒー・無糖茶カテゴリーを中心にコアブランド強化に取り組み、新商品発売やマーケティング活動が貢献したことに加え、猛暑が寄与し、販売数量は過去最高を達成するとともに、市場シェアをさらに拡大しました(※30)。
また、同社は中期経営戦略として真のグローバル飲料企業として、「質の高い成長」の実現を目指し、「既存事業で市場を上回る成長」に加え、「新規成長投資による増分獲得」により、2030年売上2.5兆円を目指すことを発表しています。そのために、日本事業では収益力強化に向けた構造改革の加速を行うことを構造改革として挙げています(※31)。
(※28)参考:サントリー 新卒採用「サントリー『やってみなはれ』の歴史」
(※29)参考:サントリー「商品情報」
(※30)参考:サントリー食品インターナショナル「2023年度有価証券報告書 P. 35」
(※31)参考:サントリー食品インターナショナル「経営方針」
海外事業
2014年にビーム社の全株を取得するなど、サントリーは海外進出の足がかりとして海外企業のM&Aを複数行っており(※32)、他社と比較しても海外進出は一歩先んじているといえます。数字を見ても、海外売上は全体売上の約56%を占めています。
大規模M&A、子会社設立など、さまざまな手法を組み合わせ、グローバル体制の基礎を構築(※32)。「世界で戦う」ことを目指す同社は、今後もグローバルプレイヤーとして飽くなき挑戦を繰り広げていくことが期待されます。
(※32)出典:サントリー 新卒採用「STRATEGIES 01 グローバル経営基盤」
サッポロ:不動産事業への挑戦
事業の特徴
サッポロは1876年、北海道・札幌にて「開拓使麦酒醸造所」として創業されました(※33)。「新しい楽しさ・豊かさをお客様に発見していただけるモノ造りを」を経営理念としています(※34)。
代表的なブランドとしてYEBISU、サッポロ生ビール黒ラベル、麦とホップ(※35)、ポッカレモン、じっくりコトコトなどがあります(※36)。
2023年度の売上収益のセグメント構成比は以下の通りです。
※出典:サッポロ「2023年度有価証券報告書 P.100」
上記のグラフを見ると、酒類事業の割合が高い飲料メーカーであることが分かります。
サッポロは食品飲料部門の強化を目的に、2011年にポッカコーポレーションの株式を取得しました(※33)。同社の人気商品であった、スープの『じっくりコトコト』シリーズや、『キレートレモン』といった商品は、同事業部門の主力商品として、現在もサッポロの収益基盤を支えています。
また、事業セグメントとして不動産事業の部門を設けており、独自経営を行っているのがサッポロの特徴です。
同社の業績を売上ベースで見ると不動産事業の割合は4%程度ですが、営業利益は約90億円と酒類事業についで営業利益を上げていることが分かります(※37)。同事業は現在、恵比寿・札幌のコア物件の価値向上とまちづくりを推進し、総合的な資産価値の向上に努めています(※38)。
(※33)参考:サッポロ「沿革」
(※34)参考:サッポロ「企業理念体系・ビジョン」
(※35)参考:サッポロ「商品情報」
(※36)参考:pokka sapporo「商品カテゴリー覧」
(※37)参考:サッポロ「2023年度有価証券報告書 P.100」
(※38)参考:サッポロ「2023年度有価証券報告書 P.36」
海外事業
サッポロビールは、1985年にアメリカでの日本製ビールシェアNo.1となり、35年以上首位の座を守っています。
日本国内だけでなく、欧州、アジア、オセアニアなど世界各国でビールを販売しています。
2006年にはカナダ第3位のビールメーカー、スリーマンブルワリー社を買収。また、2011年には日本のビールメーカーとして初めてベトナムに新工場を落成させるなど、サッポロビールは世界の「SAPPORO」へ躍進を続けています(※39)。
(※39)参考:サッポロ「日本から、 世界の『SAPPORO』へ躍進」
飲料メーカー業界大手4社の社風の違い・制度
これまで、各社の事業上の特徴について説明してきました。次に、各社の文化や風土の違いと、それに関わる選考でアピールすべきポイントについて説明します。
アサヒ:チームで業務に取り組む、熱意と信頼関係に満ちた職場環境
アサヒの魅力は、チームで業務に取り組む、熱意と信頼関係に満ちた職場環境があることです。
実際にある社員は、「営業で結果が出ず落ち込むことはあるが、チームで目標を達成するため、互いにフォローし合える仲間思いの社員が集っている。また、目標達成への熱意に満ちた社員が多い」と語っています(※40)。
また、大半の事務系社員は業務用営業や量販営業に携わることになりますが、その際、営業成績を上げるために困難な場面にぶつかることが少なからずあるとのこと。選考においても、「困難な場面に直面しても、乗り越えられる粘り強さ」を示すことが重要だと考えられます。
加えて、顧客と直接コミュニケーションを取る際に、「好印象を与えられるような人当たりの良さ」を持ち合わせていることも、重要な資質の1つだと考えられます。実際に、ある内定者は人当たりの良さを示すため、面接官の質問に笑顔で回答したり、他の学生が回答している際には笑顔でうなずくなどのリアクションを取ったりしたそうです(2024年卒選考対策ページより)。
(※40)参考:アサヒビール 新卒採用サイト「人を知る 大河原 由美子」
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キリン:真面目で誠実な人が多く、チームワークを重視する社風
キリンは、「真面目で誠実な人が多く、チームワークを重視する社風である」といわれています。
また、ビール分野での新たな取り組みをはじめ、ヘルスサイエンスや医領域にも事業を広げてきた同社。こうした背景から、既存の枠にとらわれず新しい挑戦を推進するような、リーダーシップを持った学生が求められていると考えられます。
実際に、キリンが求める人物像として、「『熱意・誠意・多様性』を共通の価値観として、リーダーシップを発揮し、成長・発展し続けられる人財」を挙げています(※41)。25卒のある内定者は「選考において最も深掘りがされた箇所は、『他者を巻き込むために意識したこと』の部分であった」と語っています(選考対策ページより)。
(※41)参考:キリン 採用情報「キリンが求める人財について」
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▼キリンに関する就活記事はこちら ・【キリンホールディングス:3分対策】志望度の高さがカギ!本選考の選考対策ポイント
サントリー:「やってみなはれ」を体現した、個人主義・能力主義の社風
サントリーは「やってみなはれ」の言葉で表されるように、社員一人一人の挑戦する姿勢を重視しており、個人主義・能力主義の社風を持つといえます。実際にある内定者は、「実力主義の会社のように感じた。社員が『自分たちが出した成果を評価してプロジェクトを任せられるケースも多々ある』と話していたからだ」と語っています。
また、2024年卒のESでは「今までの人生における『挑戦』または『創造』について」というテーマのプレゼンテーションフォームが課され(選考対策ページより)、これについて深掘りがされていることから、学生が過去にどのような挑戦を行ってきたかを重視していることが分かるでしょう。
したがって、同社の選考では積極的に挑戦していくマインドを持ち合わせていることが大切と考えられます。
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▼サントリーに関する就活記事はこちら ・【サントリーグループ/3分対策】「やってみなはれ」を実践できる挑戦心をアピールせよ!本選考の選考対策ポイント
サッポロ:オンリーワンを目指し、チャレンジ精神と巻き込み力がある人材に適した社風
「オンリーワン」を目指して数々の取り組みを行ってきたサッポロは、「開拓者精神」を重視しているそうです。選考においても、新しいことにも果敢に挑戦できる、チャレンジ精神の強い学生を求めていると考えられます。
実際、本選考のESでは「今までの人生におけるあなたの挑戦とそこから学んだことを最大3つ」を問われています。よって、チャレンジ精神の強さが伝わるエピソードを話すことで、同社への適性を示すと良いでしょう。また、「挑戦したときにぶつかった困難も乗り越えられた」と伝えることで、「困難に直面しても諦めない粘り強さ」も同時に示せます。
また、サッポロは営業がメインの仕事であることもあり、周囲と信頼関係を築き、組織に対して影響を発揮できるかどうかも重視されています。実際、ある内定者は「学生時代に力を入れたこと」を聞かれた際、周囲を巻き込んでイベントを主催したエピソードを伝えると、高く評価されたそうです(選考対策ページより)。
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飲料メーカー選考の共通のポイント:深い企業理解の伴った明確な志望動機
ここまで各社で学生に求められている要素の違いや特徴をお伝えしましたが、飲料メーカーに分類される4社共通のポイントとして、十分な企業理解を踏まえた志望動機を持っているか、という点が挙げられます。
競合他社の多い飲料業界では、他社に学生が流出しないようにするため、他社との差別化ができているかが重視されているのでしょう。各社のESでも、志望理由や、社風とのマッチングを問うような設問は例年課されます。
面接でも「なぜ数あるメーカーの中でもこの会社なのか」「入社してから実現したいことは何か」などの質問を想定して、あらかじめ明確な答えを用意するようにしましょう。
飲料メーカー業界大手4社の平均年収・平均年齢・平均勤続年数
各社の平均年収・平均年齢・勤続年数は以下の通りです。
※出典:2023年度有価証券報告書「アサヒ P.10/キリン P.10/サントリー食品インターナショナル P.10/サッポロ P.9」
※平均給与は千の位を四捨五入しています。
サントリーとアサヒの平均給与は1000万円を超えており、業界の中でも高い水準となっています。
また、日本全体の40代の平均年収が約506万円(※42)です。多少の差はあれど、4社とも他の業界と比較しても高い水準といえるでしょう。
(※42)出典:国税庁長官官房企画課「令和4年分 民間給与実態統計調査 P.21」より算出
飲料メーカーで働く魅力・やりがい
ここでは、飲料メーカーで働く魅力とやりがいについて詳しく解説します。
人々の暮らしを支えている実感が得られる
飲料メーカーで働くと、人々の暮らしを支えている実感を得られます。
飲み物は誰もが毎日口にするものであり、日常生活に欠かせません。自分が携わった製品が世の中に出回り、人々の生活の一部となっているところを見られる点は、大きなやりがいと言えるでしょう。
また、単に飲んでもらうだけでなく、製品を通して「健康をサポートする」「気持ちをリフレッシュさせる」など、さまざまな形で消費者の生活を豊かにしている実感も得られます。
このように、自分の仕事が多くの人々に貢献していると感じられるのは、飲料メーカーならではのやりがいです。
チームでの達成感を得られる
飲料メーカーの仕事は、製品の開発から販売まで、さまざまな部門と協力して進められます。さらに商社や原材料の業者など、社外の関係者とコミュニケーションを取ることもあるでしょう。
このように、同じ目標に向かって互いの強みを生かしながら働けることは、飲料メーカーへ就職する魅力です。また、チームで仕事を進めると、個人では実現できない大きな成果を挙げられます。チーム全員の努力が実り、製品が世の中の人の役に立った時に、喜びを分かち合える仲間がいるのは、大きな魅力です。
飲料メーカー業界大手4社の選び方
ここでは、飲料メーカー業界大手4社の選び方をご紹介します。
自己分析で自分の強みや価値観を洗い出そう!
自己分析とは、過去の経験・エピソードから「自分がどういう人間で、何ができるかを言葉にするプロセス」のことです。
就活において基礎となるプロセスで、会社を選ぶ際だけでなく、自己PRや志望動機を作る際にも役に立ちますが、「自己分析のやり方が分からない」のが学生に共通する悩み。
以下の記事では、自己分析のやり方をあらゆる角度から分解し、解説していますので参考にしてみてください。
▼自己分析について詳しく知りたい方はこちら ・自己分析のやり方【4通り】簡単にできる方法・ツールとメリットを解説
情報収集ではONE CAREERの【選考対策ページ】を有効活用しよう!
「第一志望に受かりたい」「選考突破に必要な情報だけを知りたい」「いろいろな人の考えに触れたい」。
そんな気持ちに答えるべく、ワンキャリアでは4,000社を超える人気企業の選考ステップや合格の秘訣(ひけつ)を掲載しているほか、1,800件を超える就活記事も掲載しています。
例えば、合格の秘訣のページでは、企業の魅力や各職種の魅力、会社が求める人物像、選考のポイント、内定者の感想を掲載しているため、会社を選ぶ際の参考にできます。
以下の記事では、これらの情報を掲載している「選考対策ページ」「募集ページ」「就活記事」の活用法をご紹介していますので参考にしてみてください。
▼ワンキャリアの活用方法について詳しく知りたい方はこちら ・「就活の赤本」内定のウラ情報が満載、ワンキャリアを使い倒せ!
ワンキャリア公式YouTubeチャンネル『【公式】ワンキャリアライブ』を活用しよう!
ワンキャリア公式YouTubeチャンネルでは、過去に配信した100社以上の説明会動画が見放題です。これらを利用して企業研究や志望動機のブラッシュアップに役立てましょう。
また、ワンキャリアのキャリアアドバイザーによる新番組『ワンキャリコミット』も見逃せません。クチコミやワンキャリアライブの企業情報をもとにした、人気企業・難関企業の選考対策動画や、「自分に合った会社はどれか?」「秋以降どう動けば良い?」など、就活生のためのお悩み解消コンテンツをご用意しています。ぜひ情報収集に役立ててみてください。
「ONE CAREER」のYouTubeチャンネルはこちら(YouTubeに遷移します)
手間がかかる「業界研究」はONE CAREERにおまかせ!
業界研究を行うことで、志望企業と競合他社の違いが明確になり、自分に合った会社を見つけられ、志望動機の説得力が増します。
志望動機が重視される「日系メーカー」「インフラ」、業界研究をしないと「入社後やりたいこと」「強い志望動機」が語りづらい「金融」「商社」「広告」、内定辞退を恐れ、「業界1位・2位の企業ではなく、なぜうちなのか」がしつこく聞かれる「業界3位以下の企業」では業界研究はマストといわれています。
とはいえ、時間がかかる業界研究は、正直ちょっと面倒ですよね。
そこで、ワンキャリア編集部が就活生の代わりに業界研究を行いました!
就職活動が本格化して忙しい時期こそ、ワンキャリアの業界研究記事をぜひフル活用して、効率良く情報を集めましょう!
▼業界研究記事はこちら ・【業界研究のやり方:36業界収録】めんどくさい業界研究は全て任せろ!人気業界/企業を徹底比較
企業研究を効率よく進めたい方には「合格の秘訣」がおすすめ!
企業研究は、企業のホームページを見て、OB・OG訪問をして……と、膨大な時間がかかるように思われがちですが、実は短時間で終わらせられるのです!
多くの企業が採用する「Big Five(ビッグ・ファイブ)理論」のテスト。実は簡易版のテストを使うだけでも、ある程度自分に向いている業界・会社・仕事分野がわかります。自分の適性をつかんでおけば「向いていない業種の採用選考を受け続ける」リスクを回避でき、企業研究の時間短縮にもつながるでしょう。
次にワンキャリア編集部が皆さんの代わりに企業研究を行う「3分対策シリーズ」をお届けします。各企業の社風や選考のポイントをまとめてあるので、ES締め切り直前や面接前日の時間がないときの企業研究におすすめです!
それぞれについての記事を以下でご紹介しますので、参考にしてみてください。
また、ワンキャリアの選考対策ページにある「合格の秘訣」も企業研究におすすめです。業界の特徴から各企業の特徴や強み、社風から選考対策についても記載してありますのでぜひ参考にしてみてください。
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▼企業研究について詳しく知りたい方はこちら ・企業研究は10分で終わらせる!「欲しい人材を見抜く」裏ワザ ・企業の対策は3分で全部終わらせる!ワンキャリ編集部がお届けする「3分対策シリーズ」
就活の軸を見つけ、自分の価値観を整理しよう
就活をしているとよく聞く「就活の軸」というワード。自分の就活の軸を持っていると行きたい会社は確固たるものになります。
就活の軸を見つけるにはまず、自己分析をして自分の「本音」と「建前」を整理しましょう。おのずと自分ならではの就活の軸が姿を現すはずです。
▼就活の軸について詳しく知りたい方はこちら ・就活の軸【例一覧100選】面接/ESでの答え方と業界・職種別の例文
飲料メーカー業界大手4社が求める人物像・選考対策
ここからは飲料メーカー業界大手4社が求める人物像と選考対策をそれぞれ解説します。
飲料メーカーが求める人物像
各社が求める人物像は、下記の「合格の秘訣」を参考にしてください。
アサヒビール
アサヒ飲料
キリン
サントリー
サッポロ
飲料メーカーの選考対策
詳しい選考ステップは、下記の「選考対策ページ」を参考にしてください。
アサヒビール
アサヒ飲料
キリン
サントリー
サッポロ
エントリーシート(ES)対策
企業が志望動機で注目しているポイントは、「会社で活躍できる人材であるかどうか」という点です。そして具体的には以下の3つのポイントを重要視しています。
・入社意欲がどれほど強いか ・自社のカルチャーや目指す方向性と合っているか ・入社後に活躍してくれそうか
これら3つのポイントを含んだ志望動機は説得力があり、過去の選考参加者や内定者のESからも高評価を受けやすいことが分かっています。
▼エントリーシート(ES)の書き方について詳しく知りたい方はこちら ・志望動機【例文17選】書き方の基本と職種・業界別内定者のES実例 ・ESの書き方&例文集|エントリーシートの基礎から質問別/業界別の回答例まで完全対策
Webテスト対策
Webテストは多くの企業で実施されており、企業ごとに異なるテストが使用されています。そのため、事前にテスト内容を把握し、対策をしておくことが重要です。
鉄道業界では、特に「SPI」「玉手箱」が多く実施されています。
SPIは性格と能力の2領域を測定し、能力検査は言語(国語)と非言語(数学や算数)でわかれています。時間制限がついているという特徴があり、受験者の解答状況や正答率によって問題が変わっていきます。正答率が高ければ難易度の高い問題が出題され、高得点につながるので、時間内で的確に問題を解けるようにしておきましょう。
玉手箱は、計数理解(数学)、言語理解(国語)、英語理解、性格テストの4種類に分かれており、問題数に対して解答時間が非常に短いことが特徴です。そのため、満点を目指すのではなく、確実に解ける問題に集中することが求められます。また、玉手箱は毎年似たような問題が出題される傾向があるため、スピード感に慣れるために多くの問題を解いておくことが大切です。
また、企業によっては企業オリジナルの筆記試験が課される場合があるため、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
以下にWebテストについての記事をご紹介しますので参考にしてみてください。
▼Webテストについて詳しく知りたい方はこちら ・【Webテストとは】主要9種類を網羅!適性検査の特徴、対策本、出題企業一覧 ・【SPI対策】全問題形式を完全網羅!練習問題&解答一覧(言語・非言語・英語・構造的把握力) ・【玉手箱対策】問題&解答集|出題企業と問題形式(計数・言語・英語)まで紹介
面接対策
業界や会社によって面接で問われる内容は異なります。そのため、志望する業界に合わせた対策が必要です。以下では、業界や企業ごとに準備を進める際のポイントをご紹介します。
まず、面接選考を通過するためには「企業目線」で考えることが重要です。内定の判断を行うのは、その企業の人事担当者や役員ですので、企業が求める人材像を理解することが不可欠です。経営計画などの企業情報を調べることはもちろんですが、企業側の視点に立ち、「どのような人材が求められているのか」を意識しながら面接準備を進めましょう。
また、面接対策では自己分析を行い、自分をアピールするための材料をそろえることも重要です。しかし、選考対策の順番としては、まず企業や業界の分析を行い、その後に自己分析を進める方が効果的です。企業のニーズを理解した上で自分の強みを整理することで、より説得力のあるアピールが可能になります。
ワンキャリアでは、企業ごとの選考ステップや合格の秘訣を紹介しています。これにより、各企業が重視する評価ポイントや求める人物像を効率的に把握でき、情報収集の手間も省けます。企業研究を進める際には、ぜひご活用ください。
▼面接対策について詳しく知りたい方はこちら ・【面接で聞かれること】新卒就活で頻出の質問一覧と内定者の回答例
OB・OG訪問
OB・OG訪問は、大学の先輩や知り合いを通じて紹介してもらったり、就活イベントを利用したりして社員と接点を持つことで機会を得られます。これにより、説明会では得られないリアルな情報を知ることができ、業界や企業についての理解が深まることは間違いありません。
さらに、業界や企業によっては、OB・OG訪問の有無や訪問時の評価が選考に影響することもあります。訪問の回数が多いと「熱意がある」と評価されたり、質の高い質問をすることで「優秀だ」と思われたりすることがあります。
OB・OG訪問をすべきか迷っている場合は、まずは最初の1人、同じゼミやサークルの先輩など身近な人から始めてみると良いでしょう。
OB・OG訪問については以下の記事で詳しく記載してありますので参考にしてみてください。
▼OB・OG訪問について詳しく知りたい方はこちら ・OB・OG訪問とは?やり方から内定者が使うアプリまで完全解説
飲料メーカー以外の業界研究記事
■業界研究まとめ記事はこちら ▪️メーカー ・【素材メーカー:業界研究】大手3社(日本製鉄・AGC・東レ)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【電機メーカー:業界研究】大手4社(ソニー・日立製作所・パナソニック・三菱電機)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い ・【化粧品メーカー:業界研究】日本の大手4社(花王・資生堂・コーセー・日本ロレアル)を比較!業績ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【食品メーカー:業界研究】大手5社(味の素・日本ハム・明治・日清食品・江崎グリコ)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【重工メーカー:業界研究】大手3社「三菱重工業・川崎重工業・IHI」を比較!業績ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【製薬:業界研究】大手4社(武田薬品工業・アステラス製薬・大塚製薬・第一三共)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【精密機器メーカー:業界研究】大手4社(デンソー・キヤノン・富士フイルム・キーエンス)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【業界研究:日系消費財メーカー】大手4社(花王、ユニ・チャーム、ライオン、小林製薬)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【自動車メーカー:業界研究】大手5社(トヨタ・ホンダ・日産・スズキ・マツダ)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【医療機器メーカー:業界研究】大手5社(キヤノン・富士フイルム・オリンパス・テルモ・オムロン)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
▪️商社 ・【総合商社:業界研究】五大商社(三井物産・三菱商事・伊藤忠商事・丸紅・住友商事)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【鉄鋼商社:業界研究】大手4社「伊藤忠丸紅鉄鋼・メタルワン・阪和興業・JFE商事」を比較!業績ランキング・平均年収・社風/強みの違い
▪️金融 ・【メガバンク:業界研究】三菱UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【業界研究:地銀】横浜銀行、千葉銀行、京都銀行、近畿大阪銀行、池田泉州銀行。Uターン就活生から圧倒的な人気を誇る地方銀行の違いや意外な魅力とは?
・【業界研究:生保と損保の違い】保険業界を受けるなら知っておきたい、生命保険、損害保険業界の違いを徹底比較!
・【生命保険:業界研究】大手生保(日本生命・第一生命・明治安田生命・住友生命)を比較!業績比較・ランキング・強み・社風の違い
・【損害保険:業界研究】大手4社(東京海上日動火災保険・損害保険ジャパン・三井住友海上火災保険・あいおいニッセイ同和損害保険)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【カード:業界研究】大手3社「三井住友カード・ジェーシービー(JCB)・三菱UFJニコス」を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【信託銀行:業界研究】大手3社「三井住友信託銀行・三菱UFJ信託銀行・SMBC信託銀行」を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【証券:業界研究】大手5社「野村證券、大和証券、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券」を比較!業績ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【外資系投資銀行:業界研究】大手4社「J.P.モルガン、バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー」を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【アセットマネジメント:業界研究】大手4社「野村アセットマネジメント・アセットマネジメントOne・大和アセットマネジメント・三井住友DSアセットマネジメント」を比較!業績ランキング・平均年収・社風/強みの違い
▪️コンサル ・【戦略コンサル:業界研究】MBB「マッキンゼー・BCG・ベイン」を比較!仕事内容・社風/強みの違い
・【業界研究:総合コンサル】大手6社(アクセンチュア、デロイト、PwC、アビーム、EY、KPMG)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
▪️マスコミ・エンタメ ・【出版:業界研究】4大出版社(KADOKAWA・集英社・講談社・小学館)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【テレビ局:業界研究】キー局6社(フジテレビ・日本テレビ・TBSテレビ・テレビ朝日・テレビ東京・NHK)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【大手広告代理店:業界研究】大手5社(電通・博報堂DYグループ・サイバーエージェント・ADK・JR東日本企画)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【業界研究:旅行業界】「JTB、KNT-CT、HIS、日本旅行」大手旅行会社4社それぞれの強みや社風、給料を徹底比較!
▪️インフラ・資源
・【鉄道:業界研究】大手5社「JR東日本・近畿日本鉄道・JR東海・JR西日本・東京地下鉄」を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【海運:業界研究】大手3社「日本郵船・商船三井・川崎汽船」を比較!業績ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【私鉄:業界研究】大手3社「東急・東武鉄道・小田急電鉄」を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【ガス:業界研究】大手4社「東京ガス・大阪ガス・東邦ガス・西部ガス」を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【業界研究:エネルギー】電力・ガス業界の大手4社「東京電力・関西電力・東京ガス・大阪ガス」の事業や年収を徹底比較!
・【業界研究:石油業界】「ENEOS・出光興産・コスモエネルギー・国際石油開発帝石・石油資源開発・三井石油開発」石油大手6社の業績、社風を徹底比較!
・【業界研究:航空会社】大手2社(全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL))を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【非鉄金属:業界研究】大手4社(住友電気工業・JX金属・三菱マテリアル・住友金属鉱山)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
▪️不動産・建設 ・【デベロッパー:業界研究】大手6社(三井不動産・三菱地所・東急不動産・住友不動産・野村不動産・森ビル)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【デベロッパー2:業界研究】大手4社(ヒューリック・東京建物・日鉄興和不動産・NTT都市開発)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【スーパーゼネコン:業界研究】主要5社(鹿島建設・大林組・清水建設・大成建設・竹中工務店)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
▪️IT・通信 ・【SIer:業界研究】SIer大手5社ランキング(アクセンチュア・NTTデータ・野村総合研究所・日本IBM・富士通)!業績比較・平均年収・社風/強みの違い
・【通信:業界研究】大手キャリア4社(NTTドコモ・ソフトバンク・KDDI・楽天)を比較!業績比較・ランキング・平均年収・社風/強みの違い
▪️人材・教育 ・【人材:業界研究】大手5社「リクルート・パーソルキャリア・パソナ・レバレジーズ・ビズリーチ」を比較!業績ランキング・平均年収・社風/強みの違い
・【教育:業界研究】大手4社「ベネッセ・リクルート・トライ・LITALICO」を比較!業績ランキング・平均年収・社風/強みの違い
▼就活記事の総集編まとめ
・【新特集スタート】就活生の悩むべき問題は5つだけ。モヤモヤした視界を切り開く「就活の羅針盤」
・26卒就活はいつから?スケジュールとインターン準備の有利な進め方
・OB・OG訪問とは?やり方から内定者が使うアプリまで完全解説
・志望動機【例文17選】書き方の基本と職種・業界別内定者のES実例
・【面接で聞かれること】新卒就活で頻出の質問一覧と内定者の回答例 ・自己分析のやり方【4通り】簡単にできる方法・ツールとメリットを解説
・【業界研究のやり方:36業界収録】めんどくさい業界研究は全て任せろ!人気業界/企業を徹底比較較
・【Webテストとは】主要9種類を網羅!適性検査の特徴、対策本、出題企業一覧
・グループディスカッション完全対策!全テーマの進め方/流れやコツを網羅的に解説
・ケース面接対策&例題|コンサル・日系大手も出題!ゼロからの始め方
・ESの書き方&例文集|エントリーシートの基礎から質問別/業界別の回答例まで完全対策
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