「情報学部生に人気の就職先を知りたい」「就活について悩んでいる」という情報学部生の就活生もいるでしょう。
そこで本記事では、情報学部生に向けて、人気の就職先や業界・職種をご紹介します。就活を進める上でのポイントも詳しく解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
<目次> ●情報学部の就職率 ●情報学部が就職に強いといわれる理由 ・大学で学んだ知識をそのまま企業で生かせるから ・あらゆる業界でIT技術が求められているから ・卒論や学会発表などで研究の考え方を学んでいるから(理系) ・論文の読み方を知っているから(理系) ●情報学部生の就職人気ランキング【上位20位】 ●情報学部生に人気の就職先・年収【業界編】人気の理由も解説 ・通信・IT業界|平均年収381万2000円 ・メーカー|平均年収平均年収306万円 ・マスコミ・広告代理店|平均年収388万9000円 ・金融業界(銀行・証券・保険)|平均年収393万4000円 ●情報学部生に人気の就職先【職種編】 ・システムエンジニア ・プログラマー ・インフラエンジニア ・ネットワークエンジニア ・セキュリティエンジニア ・サーバーエンジニア ・Webエンジニア ・Webデザイナー ・フロントエンドエンジニア ・データベースエンジニア ・組み込みエンジニア ・カスタマーエンジニア ・サポートエンジニア ・セールスエンジニア ・テストエンジニア ・ブリッジSE ・ITコンサルタント ・プロジェクトマネージャー ・プロジェクトリーダー ・データサイエンティスト ・開発研究職 ・マーケター ・広告プランナー ・広報 ●情報学部生の就職に役立つ資格 ・ITパスポート試験 ・基本情報技術者試験 ・応用情報技術者試験 ・情報処理技術者試験 ・情報セキュリティマネジメント試験 ・ITストラテジスト ・システムアーキテクト ・プロジェクトマネージャ試験 ・ネットワークスペシャリスト ・データベーススペシャリスト ・エンベデッドシステムスペシャリスト ・情報処理安全確保支援士 ・Ruby技術者認定試験 ・Javaプログラミング能力認定試験 ●情報学部の就活のポイント|企業・職種の選び方編 ・自己分析・業界研究・企業分析を通して就活の軸を定める ・学んだ内容を生かせる業界・職種を選ぶ ・情報学部生が重視する就活の軸ランキング ●情報学部の就活のポイント|選考対策編 ・早期から情報収集をし、早期選考を受ける ・Webテスト対策に力を入れる ・エントリーシート(ES)や履歴書を余裕を持って準備しておく ・面接対策|よく聞かれる情報学部特有の質問&回答例 ●おわりに
情報学部の就職率
情報学部の就職率は比較的高い傾向にあります。例えば東洋大学(名称は総合情報学部)は「97.9%」(※1)、関西大学は「98.4%」(※2)でした。このように多くの大学で就職率が90%を超えているため、情報学部は就職に強い学部だといえるでしょう。
(※1)参考:東洋大学「総合情報学部の就職状況」
(※2)参考:関西大学「就職実績・傾向」
情報学部が就職に強いといわれる理由
情報学部が就職に有利といわれているのは、以下の4つの理由が挙げられます。
それぞれ解説します。
大学で学んだ知識をそのまま企業で生かせるから
情報学部ではコンピューターや情報システム、プログラミングなどさまざまな専門知識を学べます。こうした専門知識は、IT業界でプログラマーやシステムエンジニアなどの職業を目指す際には必須であるため、学生時代から身につけておくと就活で有利です。さらに、例えば「大学で学んだ情報技術の知見をもとにITコンサルに就職する」なども可能です。
このように、理系・文系を問わず大学で学んだ知識を仕事で生かせるため、情報学部は就職に有利だといえるでしょう。
あらゆる業界でIT技術が求められているから
近年では、IT業界だけでなくマスコミやコンサル業界、メーカー、広告など、さまざまな業界でIT技術が求められています。例えば、メーカーなら「IT技術を活用して自社工場の生産ラインを自動化する」というように活用できます。このように、ITの知識がある人材はさまざまな業界で需要があるため就職に強いです。
企業側としては、大学で専門的な勉強をしてIT技術の知識が身についている学生のほうが即戦力になると考えるため、情報学部生は就職に有利といえます。
卒論や学会発表などで研究の考え方を学んでいるから(理系)
情報学部生は、卒論や学会発表、普段の講義などを通じて研究の考え方を学んでいます。大学で学んだ研究への考え方は入社してからも活用できるため、新卒入社でも企業から即戦力として期待されるのです。
企業側としても、新卒社員への教育コストを軽減できるメリットがあります。
論文の読み方を知っているから(理系)
研究職やエンジニア職に就職した場合は、論文を読んで先行研究に触れて、自社の業務に生かす機会があります。情報学部生は、他の学部生と比べて国内や海外の研究論文に触れてきた機会が多いです。日常的に論文に触れてきた学生は少ないことから、情報学部生は就職に強いといわれています。
情報学部生の就職人気ランキング【上位20位】
情報学部生に人気の企業をご紹介します(※3)。
(※3)……ワンキャリア2026年卒会員のお気に入りランキングより集計
1位:トヨタ自動車
1位にはトヨタ自動車がランクインしました。
事業内容 私たちのビジョン。それは「可動性(モビリティ)を社会の可能性に変える」ことです。 CASE、MaaS...自動車業界が迎える大変革期の中、激化する競争を闘い抜くために、従来のやり方の変革と仲間づくりを通じた新たなチャレンジを進めています。トヨタの原点である”誰かの幸せを願い、行動する”。これを常に意識し、あらゆる人とモノの「可動性」=移動の質と量を上げ、人・コミュニティのできることをふやしていきます。 ※出典:ONE CAREER「トヨタ自動車」
選考のポイントや内定者の感想についてはこちらをご覧ください。
・ONE CAREER:トヨタ自動車|技術職2025年卒の合格の秘訣
2位:JR東海(東海旅客鉄道)
2位にはJR東海(東海旅客鉄道)がランクインしました。
事業内容 JR東海は、世の中に不可欠な"今日"の「当たり前」を守りつつ 想像できる"未来"を超えるプロジェクトに挑み、数十年先の次なる日本を創造してゆく会社です。 ≪3つの柱≫ ①日本の大動脈輸送を担う「東海道新幹線」 ②地域の生活を支える「在来線」 ③鉄道との相乗効果を生かした幅広い「グループ事業」 (不動産業、流通業、ホテル業、旅行業など) ≪2つの挑戦≫ ①次なる日本を創造する巨大プロジェクト「リニア中央新幹線」 ②JR東海の使命を果たし続けるための「高速鉄道システムの海外展開」 JR東海の社員は、使命感と熱意、そして誇りを持ち、多岐にわたるフィールドで活躍しています。 「これからのJR東海、ひいてはこれからの日本を自分たちの手で守り、創っていく」というような「使命感」と「熱意」を持っている人や、自ら考え、行動する「自律的」な人がひとりでも多くJR東海に飛び込んできてくれることを期待しています。
※出典:ONE CAREER「JR東海(東海旅客鉄道)」
選考のポイントや内定者の感想についてはこちらをご覧ください。
・ONE CAREER:JR東海(東海旅客鉄道)|プロフェッショナル職2025年卒の合格の秘訣
3位:ソニーグループ
3位にはソニーグループがランクインしました。
事業内容 ソニーは、エレクトロニクスから映画・音楽といったエンターテインメント、さらには金融やゲームまで、事業の枠を超えてグローバルに開拓を進めてきました。 その原動力の1つは、”好奇心”。 リアルな職場での業務体験に加え、参加者同士の交流、実テーマをもとにしたケーススタディやショールーム見学など、多種多様なプログラムで皆さんのチャレンジをお待ちしています。 最先端のテクノロジー・自由な社風、そして個性的な社員など、ソニーのリアルを、ぜひ体験してください。 Together, let's make the world say,“Wow!” ※出典:ONE CAREER「ソニーグループ」
選考のポイントや内定者の感想についてはこちらをご覧ください。
・ONE CAREER:ソニーグループ|技術系コース:品質・調達2025年卒の合格の秘訣
4位〜20位
4位以下の企業は以下をご覧ください。
- 4位:パナソニックグループ
- 5位:資生堂
- 6位:野村総合研究所
- 7位:NTT DATA(NTTデータグループ・NTTデータ・NTT DATA, Inc.)
- 8位:サイバーエージェント
- 9位:博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ
- 10位:豊田通商
- 11位:東邦ガス
- 12位:味の素
- 13位:三井住友銀行
- 14位:江崎グリコ
- 15位:富士フイルム
- 16位:日本航空(JAL)
- 17位:アクセンチュア
- 18位:三菱商事
- 19位:ニトリ
- 20位:アビームコンサルティング
▼企業ごとの合格の秘訣(ひけつ)をさらに知りたい方はこちら ・ONE CAREER 企業一覧
情報学部生に人気の就職先・年収【業界編】人気の理由も解説
ここからは、情報学部生からの人気が高い就職先を紹介していきます。人気の就職先は以下の4つです。
業界ごとの年収や人気の理由を確認していきましょう。 なお、以下で示した年収は、「厚生労働省 | 令和5年賃金構造基本統計調査 | 産業別」を参照しています。
通信・IT業界|平均年収381万2000円
通信・IT業界は、生活に欠かせないインターネット環境に関係する仕事です。通信機器の企画や設計、開発、通信環境の設備、営業活動などを行い人々の生活を支えます。
業務内容は、プログラミングやITコンサルティング、技術営業、運用・保守、開発などと幅広いです。どの分野でも、情報学部で学んだソフトウエアや情報処理などの知識を生かして働けます。
メーカー|平均年収平均年収306万円
メーカーは、商品の製造や販売を行う業界です。自動車や食品、化学製品、アパレル、精密機械、鉄鋼など、さまざまなジャンルの製品を取り扱っています。
メーカーは大学での勉強を生かせる業界の1つでもあり、情報学部生からの人気が高いです。例えばソフトウエアを扱うメーカーであれば、大学で学んだプログラミングの知識を生かして製品を構築できます。自分が製造に関わった商品が世の中に出回る「嬉しさ」を感じられるのはメーカーならではの魅力のため、モノ作りが好きな人はやりがいがあるでしょう。
マスコミ・広告代理店|平均年収388万9000円
マスコミ・広告代理店は、テレビや新聞、インターネットなどで情報を発信する仕事です。映像・番組制作者や広告デザイナーなど、幅広い仕事があります。情報学部で学んだ「情報が社会に及ぼす影響」「情報社会におけるメディアの役割」などの知識を生かせるため、就職に有利だといえます。
また自分が手がけた放送や書籍、広告が公開されたり販売されたりした際は、世の中に情報を発信していることを実感できるため、仕事の楽しさを味わえるでしょう。
金融業界(銀行・証券・保険)|平均年収393万4000円
金融業界は、お金に関わりのある業界です。銀行や証券会社、保険会社などに勤務し、お金の預かりや株の取引、保険の手続きなどを行います。
近年では金融業界のIT化が進んでいるため、ITに関する専門的な知識を持つ人材が求められています。そのため情報学部生であれば、大学で学んだ知識を生かしながら、システム開発などの業務で活躍できるでしょう。
金融業界では、株式や保険のほかにクレジットカードや不動産金融なども扱います。福利厚生や給与の面でも優れており、自分のスキルを発揮しつつ安定的に働けることからおすすめです。
情報学部生に人気の就職先【職種編】
ここからは、情報学部生に人気の就職先を職種別に紹介していきます。職種ごとに特徴を解説しているため、それぞれ確認していきましょう。
システムエンジニア
システムエンジニアは、クライアントの要望を聞き、システム開発を行う仕事です。主に「クライアントへの要望のヒアリング」「システムの具体的な機能や運用体制、スケジュールなどの決定」といった業務を担当します。
システムエンジニアは、システム開発だけではなく、運用中の管理やトラブル対応などの業務も行います。IT化が進み、さまざまな業界でシステム導入などが進めば、専門的な知識を持つシステムエンジニアの需要はさらに高まるでしょう。
また、システムエンジニアは、クライアントの要望を引き出したうえで、課題解決へ導くことが仕事です。そのため、相手の話を正しく聞ける「コミュニケーション力」や、課題に対して適切なシステムを提案できる「論理的思考力」に自信がある人に向いています。
プログラマー
プログラマーとは、システムエンジニアが作成した設計書を使い、プログラミングをする仕事です。プログラマーの主な業務は以下の通りです。
・ソフトウエアやシステムの開発 ・バグの修正 ・販売前のシステムのテスト ・開発したシステムの運用
プログラマーが開発・実装を行うのは、アプリケーションやゲーム、家電製品、通信機器、自動車などさまざまです。プログラミングを通じて世の中の利便性を高めたいと考えている人は、やりがいを感じられるでしょう。
また、プログラマーはシステムの販売日が厳密に決められているため、納期に追われることがあるかもしれません。黙々と作業をする場面も多いため、プレッシャーに強い人や集中力がある人に向いています。
インフラエンジニア
インフラエンジニアとは、システムやIT製品の運用に必要なサーバーやネットワークなどの土台を保守・運用する仕事です。具体的にはサーバーの設計やインターネット環境の整備などを担当します。
インフラエンジニアは、サーバーやネットワークなどの土台を構築する仕事であるため、広い視野を持てる人に向いています。専門性が問われるため大変な面も多いですが、仕事を通してさまざまなスキルを身につけられるほか、「社会のシステムを支えている」という実感を得られる仕事です。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、インフラエンジニアに分類される仕事の1つです。ルーターやLANケーブルなど、快適にインターネットを利用するための環境を整備していきます。ネットワークの設計や構築、運用、保守、障害対応など、インターネットに関わるさまざま業務を担当します。
インターネット環境は生活に欠かせないものであるため、障害が発生すると人々に混乱を招きかねません。ネットワークエンジニアはこのようなトラブルに迅速に対応しなければいけないため、労働面や精神面で大変さを感じます。
一方で、社会を支える役目を担える点にやりがいを持てる仕事だといえるでしょう。
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアも、インフラエンジニアの仕事の1つです。サーバー攻撃や情報漏えいからあらゆるデータを守るために、セキュリティシステムの設計や運用、改善を行います。セキュリティ上の弱点部分を発見するためのテストも、セキュリティエンジニアが担当します。
インターネットが普及し膨大な量のデータが世の中に広がっている現在、セキュリティエンジニアは情報を守るためになくてはならない仕事です。ITの専門的な知識を生かせるほか、仕事の達成感が大きいため情報学部生から人気があります。
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアもインフラエンジニアの1つです。サーバーの設計や構築、運用、動作確認をする監視業務などを行います。サーバーにはファイルサーバーやデータベースサーバー、アプリケーションサーバーなどさまざまな種類があります。
サーバーは常に稼働するため、システムの運用に異常がないかをチェックするサーバーエンジニアは需要が高い仕事です。サーバーの状態を見落とさず観察し適宜対応することが求められるため、細部まで気を配れる人はスキルを生かして働けるでしょう。
Webエンジニア
Webエンジニアは、Webサイトやアプリ、ECサイトなどの設計や開発、運用を行う仕事です。インターネットユーザーが増え、Webサイトで情報を探したりECサイトで買い物したりすることが当たり前になっている現在には欠かせない仕事です。
Webエンジニアは、コンピューターを動かすためのJavaやPHPといったプログラミング言語や、情報を保管するデータベースに関する知識が必要です。専門性の高い仕事ではありますが、情報学部で培ったプログラミングスキルを生かせます。
Webデザイナー
Webデザイナーは、クライアントのヒアリングをもとにWebサイトをデザインする仕事です。Webデザイナーは、主に以下の業務を担当します。
・デザインへの要望のヒアリング ・要望に沿ったデザインの制作 ・デザインが具体的にどれだけ成果につながっているかの分析
Webデザイナーが手がけたサイトは、パソコンやスマホなどさまざま媒体で閲覧されるようになりました。そのため、自分がデザインしたサイトをさまざまな人に見てもらえるため、やりがいを感じられるでしょう。
さらに、デザイン面からクライアントの課題を解決し、アクセス数やCV数アップなどに貢献できる点も魅力の1つです。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアはWebエンジニアの1つです。Webサイトやアプリ、ECサイトなどで実際に「ユーザーが触れる部分(ログイン画面やホーム画面など)」を開発するため、いかに利用しやすくわかりやすいサイトを作れるかが求められます。ユーザーが直接操作する画面の使い心地によってサービスへの印象が変わるため、重要性は高いでしょう。
フロントエンドエンジニアはコーディングだけでなく、デザインのチェックやディレクション業務などを行うこともあります。
データベースエンジニア
データベースエンジニアとは、情報を管理しているデータベースの開発や管理、運用を行う仕事です。必要に応じ、使いたい情報をスムーズに取り出せる環境を構築することで、企業の業務をサポートしています。セキュリティ対策やバックアップデータの安全な管理なども業務の1つです。
データベースエンジニアは、プログラミングやデータベースの知識のほか、コミュニケーションや論理的思考力が求められます。
組み込みエンジニア
組み込みエンジニアは、あらゆる製品や電子機器、ロボットなどに組み込まれたシステムを開発する仕事です。組み込みエンジニアの主な業務は以下の通りです。
・クライアントへの要望のヒアリング ・組み込むシステムやアプリの設計 ・実際に製品へ組み込む作業 ・製品販売前のテスト
デジタル家電や工業用ロボットなどが広まっている現在では、組み込みエンジニアは需要の高い仕事です。製品や機器を通して人々の生活を便利にできるため、社会貢献につながるやりがいを感じられるでしょう。業界内でも比較的年収が高く、情報学部生から人気があります。
デジタル家電や工業用ロボット、自動運転のように高性能な製品が開発されているため、今後はさらに需要が高まる仕事だといえるでしょう。
カスタマーエンジニア
カスタマーエンジニアとは、顧客と直接コミュニケーションを取りながら、システム導入サポートやハードウエアの選定、設置、点検業務、トラブル対応などを行う仕事です。顧客のサポートをメインに行うため、客先常駐で働くケースもあります。
カスタマーエンジニアは顧客と接する機会が多いため、柔軟なコミュニケーション能力が求められます。また、システムに不具合が生じた場合は臨機応変に対応しなければいけないため、トラブルへの対応力も必要です。
サポートエンジニア
サポートエンジニアは、ユーザーが使っているITシステムや製品に関する疑問や悩み、意見などを受け付ける仕事です。技術的な知識を生かして、操作方法や導入に関する質問など、顧客が抱える悩みを解決できるようサポートします。開発作業はメインではありませんが、問い合わせ内容によっては実際にプログラムを解析することもあるでしょう。
サポートエンジニアは、大きく以下4つの種類があります。
・カスタマーサポート ・テクニカルサポート ・プロダクトサポート ・セールスサポート
どのサポートでも、ITに関する専門的な知識を身につけておくことが必要です。さらに、顧客の悩みを把握したうえで、相手に最適な解決方法をわかりやすく説明できるコミュニケーション能力も求められます。
セールスエンジニア
セールスエンジニアは、技術的な知見を生かしながら営業活動を行う仕事です。メインは営業活動であり、営業職に同行して顧客へ商品やサービスの提案をしたり、アフターフォロー対応を行ったりします。技術的な知見が豊富なセールスエンジニアが顧客へ提案することで、より効果的に製品の魅力を伝えられるでしょう。
セールスエンジニアには、要望を引き出すコミュニケーション能力や顧客の知識レベルに合わせて説明できるプレゼン力が求められます。
テストエンジニア
テストエンジニアとは、システムやソフトウエアの動作を確認する仕事です。テストエンジニアは、主に以下のような業務を担当します。
・テスト計画の策定 ・テストの実行 ・バグの原因解明 ・結果報告 ・品質改善
テストエンジニアは、システムやソフトウエアなどの不具合を取り除くためになくてはならない仕事です。プログラミングスキルや課題解決力などが求められるため、情報学部での知識を生かしながら働けます。テストエンジニアの仕事を通して、高性能なシステムやソフトウエアを人々に届けられることにやりがいを感じられるでしょう。
ブリッジSE
ブリッジSEは、海外でソフトウエアやシステムの開発を行う際、発注した日本企業との間に立ちプロジェクトをスムーズに進める仕事です。双方で意見や解釈の食い違いが生まれないように、コミュニケーションを取る役割を担います。ブリッジSEの主な業務内容は、以下の通りです。
・海外企業へのプロジェクトの説明
・設計書の作成
・品質チェック
・進捗(しんちょく)管理
ブリッジSEには、堪能な語学力やコミュニケーション能力が求められます。海外は言語や文化、商習慣などが大きく異なるため、そうした点を理解し、プロジェクト完了までスムーズにやり取りできるスキルが必須です。
ITコンサルタント
ITコンサルタントは、ITという側面からクライアントの課題解決を行う仕事です。ITシステムの導入などを通じて、経営やマネジメント、顧客管理といったさまざまな悩みを解決します。
ITコンサルタントに求められるのは、課題に対する最適なシステムを提案できる「論理的思考」力やクライアントの現状を正しく把握するための「リサーチ力」などです。
さまざまな情報を参考にして、クライアントへ最適な解決策を提案する必要があるため、大学で経験した「さまざまな情報に触れる」という経験を生かせるでしょう。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーは、システム開発に必要なプロジェクト全体を管理する仕事です。プロジェクトマネージャーの主な業務は、以下の通りです。
・クライアントのヒアリング ・チーム編成 ・システム開発計画の決定 ・プロジェクトの進捗管理 ・プロジェクト終了後の評価
プロジェクトマネージャーは、チームをまとめプロジェクトを完了させる重要な役割があります。1人では成し遂げられないからこそ、プロジェクト完了後は大きな達成感を味わえるでしょう。
プロジェクトリーダー
プロジェクトリーダーは、プロジェクトマネージャーの補佐としてシステム開発の進行を支える仕事です。プロジェクト全体を管理する大規模なプロジェクトマネージャーとは違い、プロジェクトリーダーは「業務別」「機能別」というように小規模な1つのチームを担当します。
プロジェクトリーダーは人の上に立つため、コミュニケーション力やリーダーシップ力が必要です。プロジェクトリーダーで経験を積むことで、プロジェクトマネージャーを目指せます。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、幅広い種類の情報を集めて分析し、経営状況の改善や新製品の開発、既存製品の改良などへ生かす仕事です。集めた情報をもとに仮説を立てて、「具体的に何をどのように変えれば良いのか?」などを考えることで、企業の課題解決に貢献します。
膨大な量のデータを扱うため、情報収集力はもちろん、集めた情報から課題や解決策を導き出す論理的思考力が求められます。
開発研究職
開発研究職は、新たな製品を開発したり、既存製品を研究・改良したりする仕事です。研究や実験、分析を通じてシステムやソフトウエアの開発を行うこともあるため、情報学部とのつながりが大きい仕事の1つです。最新の技術を取り入れながら、中長期的な視点で企業へ利益をもたらすことが求められます。
研究が好きな人であれば、興味があることを仕事にできるため、楽しく働けるでしょう。
マーケター
マーケターは、市場調査や分析をもとにマーケティングを行う仕事です。マーケターの主な仕事は、以下の通りです。
・市場調査 ・調査結果の分析 ・調査結果をもとにしたマーケティング企画の策定 ・プロモーション戦略の設計
広告プランナー
広告プランナーは、企業や商品、サービスなどの広告を制作する仕事です。クライアントの希望に沿わせて、企業や商品などの魅力が伝わるような広告を考えます。Web広告を担当する場合は、広告の作成だけでなく配信後の結果報告まで一貫して行います。広告を通して、多くの人々に影響を与えられる点に、やりがいを感じるでしょう。
広告プランナーには、市場の状態を把握する「マーケティング力」やクライアントの要望を引き出す「ヒアリング力」などが必要です。
広報
広報は、自社の製品や活動を世間に広めるために、マスコミへ情報を伝えたり、取材を受けたりする仕事です。自社のSNSやブログの更新も仕事の1つで、社内報の作成も行います。PRイベントの企画を担当することもあり、人との関わりが多い仕事でもあるため、広報ではコミュニケーション能力が求められます。また、言葉を文章にまとめる作業もあるため、文章能力があるとさらに良いでしょう。
情報学部生の就職に役立つ資格
情報学部生の就活に役立つ資格について解説します。
ITパスポート試験
特徴とおすすめの理由
ITパスポート試験は、ITを活用する社会人にとって必要となる知識を身につけていることを証明できる資格です。ITの基礎的な知識のみならず経営管理やリスクマネジメントといった幅広い知識も問われます。
ITの知識はどの職場でも求められるため、IT業界志望の就活生だけでなく、経営やマーケティングをはじめとするあらゆる業界志望の就活生に有利な資格です。職場でのITに関する広い基本的な知識があることで、就活のみならず入社後も有利に働くことがあります。
必要な勉強時間と難易度
勉強時間はおおよそ100〜200時間といわれています。基礎知識がある場合は約100時間ほどで、初心者の場合は180時間ぐらいあれば終わらせられます。1日2時間程度の勉強で約2、3カ月程度かかります。
基本情報技術者試験
この試験はエンジニアやプログラマーといった開発職を対象にした国家資格で、ITパスポートに比べて専門的なシステム開発に関する知識が問われます(※4)。エンジニアを目指すなら第一に取得したほうがいい資格です。
(※4)参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「基本情報技術者試験」
応用情報技術者試験
この試験はIT人材に必要な応用的な技術だけでなく、情報活用技術を用いた戦略立案の際に情報分析を正確にできる能力も求めています(※5)。基本情報技術者試験の上位に当たる資格なので難易度が高い分、就活で有利に働くでしょう。
(※5)参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「応用情報技術者試験」
情報処理技術者試験
特徴とおすすめの理由
情報処理技術者試験は、技術者としての知識を一定以上持っていることを証明する国家資格です。情報処理技術者の資格を持っていると、企業から「ITについて十分な知識を持っている」と判断されるため、就職で有利に働きます。さらにITの基本的な知識を身につけられるため、将来のキャリアアップにも役立つでしょう。
必要な勉強時間と難易度
情報処理技術者試験は複数の試験に分かれており、それぞれで合格率は異なります。レベル別における主な試験の合格率は以下の通りです。
・レベル1 itパスポート試験:50.8% ・レベル2 基本情報技術者試験:42.9% ・レベル3 応用情報技術者試験:23.6% ・レベル4 システム監査技術者試験:16.4%(※6)(※7)(※8) (※6)参考:独立行政法人情報処理推進機構「試験区分一覧」 (※7)参考:独立行政法人情報処理推進機構「令和6年度春期情報処理技術者試験(応用情報技術者試験、高度試験)及び情報処理安全確保支援士試験の合格発表について」 (※8)参考:独立行政法人情報処理推進機構「令和5年度秋期情報処理技術者試験(応用情報技術者試験、高度試験)及び情報処理安全確保支援士試験の合格発表について」
情報セキュリティマネジメント試験
特徴とおすすめの理由
情報セキュリティマネジメント試験とは、セキュリティ対策の基礎知識を習得していることを証明する試験です。近年問題となっているサイバー攻撃を防ぐための知識が習得できます(※9)。
この資格を取得すれば、個人情報の取り扱いや情報管理業務を担当できます。どの業界でも需要がある資格なので、取得しておいて損はありません。
(※9)参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「情報セキュリティマネジメント試験とは | 試験情報」
難易度
合格率は70%前後なので、比較的取得しやすいでしょう(※10)。
(※10)参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「情報処理技術者試験統計資料 P.1」
ITストラテジスト
特徴とおすすめの理由
ITストラテジストは、IT知識を生かして企業の戦略を考えたりコンサルティングを行ったりするスペシャリストです。上記の「情報処理技術者試験」のレベル4にあたる国家試験です。 ITストラテジストの資格を保有していると、コンサルやマネジメント、システム開発など幅広い分野での活躍が期待できます。
ITストラテジストは資格がなくても活動できますが、資格を取得していたほうが企業からの信頼を得られやすいため、就活でアピールポイントになるでしょう。
必要な勉強時間と難易度
ITストラテジストの合格率は15.8%であり、難易度は比較的高いといえるでしょう(※7)。
システムアーキテクト
特徴とおすすめの理由
システムアーキテクトとは、システムの企画や設計、構築を手がけるエンジニアを指します。 システムアーキテクトの資格も「情報処理技術者試験」のうちの1つで、レベル4にあたる難易度が高い国家試験です。
システムアーキテクトを取得すると、システムの初期設計など上流工程に携われる高いレベルの知識を持っていると証明できるため、就活で有利になります。エンジニアのキャリアアップを目指す人におすすめの資格です。
難易度
システムアーキテクト試験の合格率は15%です(※7)。情報処理技術者試験の中でも、特に難易度が高いことがわかります。
プロジェクトマネージャ試験
特徴とおすすめの理由
プロジェクトマネージャ試験は、システム開発を行う際に必要なプロジェクト管理能力を確かめる試験です。プロジェクトマネージャ試験も「情報処理技術者試験」の1つであり、レベル4の国家試験に該当します。
プロジェクトマネージャを取得することでマネジメントスキルを証明でき、プロジェクトを成功に導ける人材であると企業からも期待されやすくなるでしょう。
難易度
プロジェクトマネージャ試験の合格率は13.5%です(※8)。
ネットワークスペシャリスト
特徴とおすすめの理由
ネットワークスペシャリストは、高いレベルでネットワーク分野の専門知識を持つ人に与えられる資格です。国家資格の1つであり、「情報処理技術者試験」のレベル4に該当します。
ネットワークスペシャリストの勉強をすることで、システムやセキュリティなどの専門性の高い知識を身につけられます。そのため、IT業界への就職を目指している人におすすめです。
難易度
ネットワークスペシャリスト試験の合格率は15.4%です(※7)。
データベーススペシャリスト
特徴とおすすめの理由
データベーススペシャリストは、データベース基盤の企画や開発、保守などに関する幅広い高度な知識を勉強できる資格です。「情報処理技術者試験」の中でも難易度が高いため、ITに関する勉強を十分に行っていないと取得が難しいでしょう。
難関資格ですがIT業界での知名度は高いため、取得しておくと自分のスキルを高いレベルでアピールでき、キャリアアップが望めます。
難易度
データベーススペシャリストの合格率は18.5%です(※8)。
エンベデッドシステムスペシャリスト
特徴とおすすめの理由
エンベデットシステムスペシャリストは、家電や電子機器、ロボットなどに組み込まれている「エンベデットシステム」の知識があることを証明できる国家資格です。近年では、モノとインターネットがつながる「IoT化」が進んでいます。そのため、エンベデッドシステムスペシャリストの需要はさらに高まると予想できるでしょう。
難易度
エンベデッドシステムスペシャリスト試験の合格率は16.6%です(※8)。
情報処理安全確保支援士
特徴とおすすめの理由
情報処理安全確保支援士は、サイバーセキュリティに関する知識を持っていることを証明できる国家資格です。取得することで、情報セキュリティマネジメントなどの専門知識を持っていると認定されるため、企業からの信頼を得られます。
また、情報系の資格としては唯一の登録制であるため、合格者しか「情報処理安全確保支援士」という名称を名乗れません。そのため社会的な評価も上がり、セキュリティエンジニアやセキュリティコンサルタントなど、仕事の幅も広げられるでしょう。
難易度
情報処理安全確保支援士試験の合格率は19.3%です(※7)。
Ruby技術者認定試験
特徴とおすすめの理由
Ruby技術者認定試験は、Rubyの知識や技術力を証明できる資格です。基礎的な問題の「Silver」と、応用問題が出題される「Gold」の2つに分かれます。プログラマーなどRubyに触れる可能性がある仕事へ就きたい場合、Ruby技術者認定試験を取得しておけば就活で有利になるでしょう。
必要な勉強時間と難易度
Ruby技術者認定試験の合格率・目安の勉強時間は公開されていません。
Javaプログラミング能力認定試験
特徴とおすすめの理由
Javaプログラミング能力認定試験は、Javaに関する知識を測る試験です。Javaはプログラミング言語の中でも知名度が高く、Webサイトやアプリ、IoT、基幹システムなど、実務でも幅広い場面で利用されています。IT業界での需要が高いため、取得しておくと開発やプログラミング関連の企業に就職する際に有利です。
難易度
Javaプログラミング能力認定試験の合格率は、56.5%です(※11)。
(※11)参考:サーティファイ「特徴・試験内容」
▼就活でおすすめの資格について詳しく知りたい方はこちら ・就活で有利な資格10選!業界別・文理別のおすすめとESの書き方
情報学部の就活のポイント|企業・職種の選び方編
情報部生が就活を進める上でのポイントをいくつかご紹介します。まずは、企業や職種の選び方についてです。
自己分析・業界研究・企業分析を通して就活の軸を定める
志望企業や職種を選ぶ上で、就活の軸を定めることが重要です。
就活の軸とは、企業を選ぶ際の基準や優先事項のことです。具体的には、ミッション、仕事内容、将来のキャリアプラン、働き方などから自分が特に大切にしたい価値観や条件を指します。就活の軸を持つことで企業選びがスムーズになることに加え、明確な志望動機の説明に役立つため、納得のいく就活をするために重要です。
就活の軸を作るためには、自己分析や企業・業界研究の他、軸の例を参考にすることが効果的です。
志望企業や職種を選ぶ上で、就活の軸を定めることが重要です。
就活の軸とは、企業を選ぶ際の基準や優先事項のことです。具体的には、ミッション、仕事内容、将来のキャリアプラン、働き方などから自分が特に大切にしたい価値観や条件を指します。就活の軸を持つことで企業選びがスムーズになることに加え、明確な志望動機の説明に役立つため、納得のいく就活をするために重要です。
就活の軸を作るためには、自己分析や企業・業界研究の他、軸の例を参考にすることが効果的です。
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インターンシップに参加する
インターンシップとは「社会に出る前の職場体験」です。企業で仕事をしている人の話を大学生が直接聞いたり、実際の仕事を体験したりすることで、業種・業界・職種の違い、社員の雰囲気、企業風土などを知れます。
企業を内側から見てみることで、企業研究だけでは分からなかった社内の雰囲気や人間関係をつかめます。インターンシップであらかじめ希望する企業を体験しておけば、自分に合う企業かどうかを判断できます。
▼インターンシップについて詳しく知りたい方はこちら ・インターンとは?参加するメリットや募集の探し方・面接対策を解説 ・内定につながるサマーインターン一覧:約30社のインターン情報を完全公開!
企業説明会に参加する
企業説明会への参加も有効です。
説明会の中で、企業に対して魅力的に感じた場面を振り返ってみましょう。「どこが魅力的か」「なぜ魅力的か」を深掘りすることで、就活の軸が明確になります。
OB・OG訪問する
OB・OG訪問とは、実際に企業で働く方に対して、会社や仕事についての話を伺うことです。OB・OG訪問は、大学の先輩や知り合いに紹介してもらったり、就活イベントを活用して社員と接点を持ったりすることで機会を作れます。
社風やキャリアに関して社員のリアルな声を聞き、共感できるかどうか見極めましょう。
▼OB・OG訪問について詳しく知りたい方はこちら ・OB・OG訪問とは?やり方から内定者が使うアプリまで完全解説 ・OB訪問のマナーと服装【社会人の本音】連絡の取り方・当日の対応とNG例 ・OB・OG訪問の質問リスト【厳選50選】 深い内容を聞くコツ・前日に送るメール例
学んだ内容を生かせる業界・職種を選ぶ
学んだ内容を生かせる業界や職種を選ぶことも重要です。
企業や職種によって求める人物像やスキルは異なるため、求める人物像にマッチした志望動機や就活の軸を選びましょう。就活の軸が企業と合わないと、「ミスマッチが起きる」「すぐに離職するかもしれない」とネガティブに捉えられる可能性があります。
ワンキャリアでは、企業や職種ごとに合格の秘訣を紹介しています。ここではトヨタ自動車の例をご紹介します。
トヨタ自動車のインターン・本選考対策のポイント ・トヨタへの圧倒的な志望度の高さを示すこと ・チームで成果を出せる人材だと示すこと ・課題意識と問題解決能力の高さを示し続けること ※出典:トヨタ自動車|技術職2025年卒の合格の秘訣
トヨタ自動車の選考を受ける場合は、上記と合致する軸を表すエピソードを選ぶようにしましょう。
以下から、企業・職種ごとの合格の秘訣を検索できます。こちらをぜひ参考にして、アピールできる長所を選びましょう。
▼企業ごとの合格の秘訣をさらに知りたい方はこちらから ・ONE CAREER 企業一覧
情報学部生が重視する就活の軸ランキング
ここで、情報学部生が重視する就活の軸ランキングをご紹介します。ぜひ参考にしてください(※12)。
- 1位:ワークライフバランス重視
- 2位:給与水準や昇給率の高さ
- 3位:若手でも挑戦しやすい環境
- 4位:企業経営や事業が安定している
- 5位:キャリアアップ・スキルアップしやすい
- 6位:研修・育成制度の充実
- 7位:希望のエリアで働ける
- 8位:経済的支援の充実
- 9位:事業の成長性が高い
- 10位:いろいろ」な職種・事業を経験できる
- 11位:働く時間を調整しやすい
- 12位:専門性やスキルを生かせる
- 13位:女性が活躍しやすい
- 14位:働く場所を調整しやすい
- 15位:海外で働く機会
- 16位:海外の人と関わる機会
- 17位:年次によらないフェアな競争環境
- 18位:地元で働ける
- 19位:Uターン就職できる
(※12)……ワンキャリア2026年卒会員のデータより集計
▼就活の軸について詳しく知りたい方はこちら ・就活の軸【例一覧100選】面接/ESでの答え方と業界・職種別の例文
情報学部の就活のポイント|選考対策編
情報学部生の就活のポイントは以下の4つです。
早期から情報収集をし、早期選考を受ける
早期から情報収集をして早めに選考を受けましょう。
業界によっては、大学3年の10月頃から早めに選考が行われる場合もあります。そのため、志望業界のスケジュールを把握しておらず選考開始に遅れてしまうと、選考期間が終わったり周囲の就活生より準備不足になったりするかもしれません。
他にも、早期選考を受けると以下のメリットを実感できます。
- 良い企業を見極める目を養える
- 選考経験が積める
- 内定者のインターンシップに参加できる
合同説明会への参加などを行えば、大学のOB・OGや他の就活生と交流して情報収集もできます。このように、早めに情報収集を行い早期選考を受けることで、志望する企業からいち早く内定を獲得できるでしょう。
▼早期選考について詳しく知りたい方はこちら ・26卒の早期選考はいつから?実施企業一覧とスケジュール・対策
Webテスト対策に力を入れる
効率的なWebテスト対策のポイントは以下の通りです。
- 出題傾向を理解する
- 苦手分野を把握して重点的に対策する
早めにWebテスト対策をはじめて企業ごとの出題傾向を理解し、苦手を克服することで、効率的に対策できるでしょう。
もちろん、多くの企業では面接やESの内容も重視するため、ある程度Webテストの勉強をしたら、面接練習やES対策にも取り組みましょう。
▼Webテストについて詳しく知りたい方はこちら ・【Webテストとは】主要9種類を網羅!適性検査の特徴、対策本、出題企業一覧 ・【2024年版】Webテスト24種類の見分け方!形式別のURL一覧と業界別の傾向
エントリーシート(ES)や履歴書を余裕を持って準備しておく
情報学部生の就活で成功するためには、余裕を持ってESや履歴書を準備することが重要です。余裕を持ってESや履歴書を準備し、求められた期日に提出することで、採用担当者に好印象を与えられます。
もちろん、内容が悪ければ書類選考で落とされてしまうため注意しましょう。余裕を持って書類を作成しつつ、何度も見直して自分の強みを最大限アピールできる内容のESや履歴書にブラッシュアップすることが重要です。
▼ES・履歴書について詳しく知りたい方はこちら ・ESの書き方&例文集|エントリーシートの基礎から質問別/業界別の回答例まで完全対策 ・【就活の履歴書】学歴・志望動機の書き方と封筒・写真などの準備方法
面接対策|よく聞かれる情報学部特有の質問&回答例
情報学部生の就活で成功するためには、面接対策も重要です。
情報学部特有の質問と回答例をまとめたので、参考にしてください。
なぜ情報学部を選んだのですか?
企業が、学部や学科を選んだ理由について質問するのは、以下の理由が考えられます。
- 目標を立てて行動できる人かを確認している
- 勉強に対する意欲を確認している
「物事を考えて行動できる人か」「目標に向かって努力のできる人か」を確かめる質問であるため、社会学部を志望した明確な理由と、どのような努力をしてきたかアピールしましょう。
【例文】 2点あります。1点目は物流業界に興味があった点です。高校生の頃に物流センターでアルバイトし、自分が運んでいる商品がどこから来てどこに届くのかを学びました。この経験からバリューチェーンや物流に興味を持ち、物流を専攻できる大学に進学したいと思いました。2点目は、文理融合型の学問内容が自分の適性に合致していると考えたためです。私自身、比較的理系科目と文系科目で不得意はなく全般的にある程度の力が身についておりました。また、さまざまな分野の授業を受講したい意志から、文理融合の学科が自分に適していると判断しました。これらを鑑みた結果、現在所属している大学を選択しました。大学では情報系、工学系、社会科学系の分野からロジスティクスについて学びました。研究室ではデータサイエンスについて学んでおり、今後は需要予測や輸送経路最適化に関するデータサイエンスの活用を研究したいと考えております。 ※出典:花王|ビジネスプロセスエンジニア2025年卒本選考のES
なぜ◯◯の資格取得をしようと思ったのですか?
企業が資格取得の意図について質問するのは、以下の理由が考えられます。
- 取得に明確な目的があったか?
- 資格取得までどのような努力をしてきたか?
「自身で目標を立てて達成まで努力できる人材なのか?」をチェックする質問であるため、資格取得の背景や具体的に業務でどのように活用するかまで説明できると好印象を与えられます。
【関連する質問例】 あなたが学生時代に個人として目標を設定してやり抜いたことについて教えてください。具体的な目標設定や計画内容、ご自身の工夫が分かるように詳細をご記入ください。 【例文】 私は大学3回生で、自身が専攻している情報学の知識を体系的に整理しながら学び直すために基本情報技術者の資格を取得することにした。1カ月後のテストで合格することを目標とし、私はその1カ月間毎日大学に残って2時間勉強する計画を立てた。また勉強のモチベーションを高めるために、この資格の取得を考えている友人に声を掛けて一緒に勉強する時間を設け、お互いを鼓舞し合った。結果として、60%以上の得点率で合格になる試験で、80%以上の点数を取得し、資格試験に合格することができた。この経験から「目標を定めて計画的に努力することの大切さ」と「周囲の人と互いを高めあうことの重要性」について学ぶことが出来た。 ※出典:SCSK|総合職(技術系職種)2026年卒インターンシップ選考のES
情報学部のなかでの専門領域・研究テーマは?
企業が専門領域について質問する理由として、以下が考えられます。
- 何に興味を持ったのか?
- 学んできたことをどのように生かせるか?
まずは、学んできたことについて簡潔に説明し「その専門領域を選択した理由」「学んできたことを企業にどのように生かせるか」について、アピールしましょう。
【例文】 新製品開発プロジェクトのポジショニング分析についての考察 生産現場における在庫管理の問題や日程計画、数理計画など経営を行う上で起こりうる問題に対して、統計ソフトを用いた分析を行い、課題を解決していかなければならないという背景のもとで、新製品開発プロジェクトを中心にポジショニング分析を行った。キーワードは限られた経営資源を有効活用し、いかにムダを排除した効率的な組織を作り上げるかである。競合他社に対して製品やサービスを活用して明確な差別化を図るために、複数の事象やデータを活用して生産工程のムダを省き顧客のニーズを予測することで、最適な商品や情報を最適な顧客へ提供することが可能にしている。私たちは新製品開発プロジェクトを例に分析や予測を行った。 ※出典:任天堂|事務系2024年卒本選考のES
情報学部で学んだこと・研究したことで弊社で生かせることは何ですか?
「大学で学んだことをどのように生かせるか?」を質問する背景には、以下の理由が考えられます。
- 自分の強みを理解できているか?
- この企業を志望した明確な理由は?
社会学部では幅広いことを学べるため、さまざまな他の業界や企業で知識を生かせます。数多く学んできたことの中から、自分の強みと企業を選んだ明確な理由を聞くことで、会社との相性を図っています。
【関連する質問例】 応募理由をご記入ください。 【例文】 私は大学の情報学の授業を通して、IT技術はQRコード決済や自動運転のように、世界が大きく変化するような発展を起こすことができると感じた。そのIT技術の発展をただ傍観し享受するのではなく、自身で開発を行い、お客様にサービスを届ける職業に携わりたいと感じ、IT業界を志望するようになった。IT業界の中でも貴社の、お客様のIT戦略体制にしっかりと組み込まれた関係性を重要視している点に大変魅力を感じた。そこで、本インターンシップで課題分析から解決策の提案までの一連のプロセスを体験することで、SIerの事業内容を理解するとともに、貴社のリアルパートナーという理念のもとで、お客様に寄り添った提案をする姿勢を学びたい。また、インターンを通して社員の方や他の参加されている同じ志を持つ仲間と積極的に交流することで、現在の自身の強みや不足しているスキルや知識を明確にし、今後の自己の成長につなげたい。 ※出典:アビームシステムズ|ITプロフェッショナル2025年卒インターンシップ選考のES
▼面接対策について詳しく知りたい方はこちら ・【面接で聞かれること】新卒就活で頻出の質問一覧と内定者の回答例 ・【新卒の面接マナー】入室・退室や集団・オンライン面接の注意点
おわりに
本記事では、情報学部生に向けて、人気の就職先や業界・職種を紹介しました。就活を進める上でのポイントも参考にして、ぜひ就活を上手に進めていきましょう。
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(Photo:maruco/Shutterstock.com)