こんにちは、ワンキャリア編集部です。
「Benesse=よく生きる」の企業理念を掲げ、教育事業をベースに展開するベネッセコーポレーション(以下、ベネッセ)。
この記事では、ベネッセの特徴から選考対策の具体的なポイントをまとめてお伝えします。選考前の最終確認のためにご一読ください。
<目次>
●ベネッセの社風
●ベネッセの本選考のポイント
●ベネッセの本選考のフロー
・1. エントリーシート(ES)
・2. 1次面接
・3. 2次面接
・4. 最終面接
●おわりに
ベネッセの社風
「人の一生にコミットする」教育業界のリーディングカンパニー
ベネッセは教育をはじめ、人の一生にコミットできる企業です。これは「Benesse=よく生きる」(※1)の企業理念にも現れており、「国内教育」「グローバルこどもちゃれんじ」「介護・保育」「ベルリッツ(語学教育)」など、人々の向上意欲と課題解決を生涯にわたって支援する4つの領域に事業を拡大しています(※2)。
「教育以外にも事業を展開しており、一生を通じて人の人生を豊かにできる企業は他にはないため、魅力に感じた」と内定者が述べるように、多くの人の人生の随所に携わることができるのは、大きな魅力だといえます。
(※1)参考:ベネッセコーポレーション「Our Philosophy」
(※2)参考:ベネッセコーポレーション「DATA BOOK 2020 P.1」
教育を提案する「学校コンサルティング営業」教育を作り出す「商品・サービス企画」
内定者によるとベネッセの新卒の約3割が営業、約7割が商品・サービス企画に配属されるそうです(選考対策ページより)。
営業のなかでも「学校コンサルティング営業」は、学校の課題を見つけ出し、教材の提案から指導まで行います。担当校の先生と一丸となって教育を作り上げられるのが醍醐味(だいごみ)といえるでしょう。
一方で商品・サービス企画は、学校向けのサービスを制作する仕事です。なかでも、進研ゼミの企画では学校や文科省など業界全体を巻き込むことができ、世の中に影響を与えられるのが魅力といえます。
女性管理職比率は35%! 女性の活躍が支援される
ベネッセでは、女性の活躍できる文化が根付いています。2020年の女性管理職比率は約35%で、全体の約1/3を占めるほどです(※3)。
育児休職制度や育児時短勤務制度など、女性が働きやすい制度も少なくありません。なかでも、産休・育休社員向けの社内SNS「エアリーダイバーシティ」も導入されたことにより、スムーズな復職が期待できるようになりました(※4)。
仕事に意欲的に取り組みたい女性に向いている職場といえるでしょう。
(※3)参考:ベネッセホールディングス「ダイバーシティ」
(※4)参考:ITmedia エンタープライズ「ベネッセ社員が産休から復帰しても“浦島太郎”にならないワケ」
【合格の秘訣】企業概要・選考での評価ポイント
ベネッセの本選考のポイント:プレゼンや「逆面接」など、アピール力が試される選考フローに変化
ベネッセには選考ルートがいくつか存在します。2021年度に関しては、これまで実施されていた冬の2daysインターン(東京のみの開催)がなくなった一方、Benesse Business School(1dayインターン)からの新たな特別選考ルートが確認されています。
実際に2021年卒では次のような選考ルートが見られました。新型コロナウイルスの影響もあり、2020年卒の選考フローと比べてGDが廃止され、面接の回数が増えています。面接の内容もプレゼンや「逆面接」スタイルなど、アピール力が試される場面が増えているのが特徴です。
(1)一般選考:ES→WEBテスト(GPS、玉手箱)→1次面接→2次面接→最終面接(6月内定)
(2)1dayインターン特別選考:インターン参加(夏または冬)→1次面接→2次面接→最終面接(3月末内定) ※出典:ベネッセコーポレーション|総合職2021年卒の合格の秘訣
今回の3分対策では、「(2)1dayインターン特別選考」ルートについて述べます。
「(1)一般選考」ルートは、2019年卒の選考対策ページも参考にしてみてください。
ベネッセの選考には、民間企業で教育に関わりたいと考える学生が多く志望します。他の就活生と差別化を図り自分を売り込むためにも「なぜ教育なのか」「なぜベネッセなのか」の理由をはっきりさせるのがおすすめです。
前述したような「Benesse」の企業理念や職種ごとの魅力をふまえてベネッセの特徴をおさえつつ、過去の原体験から「教育であるべき理由」を示せるといいでしょう。
ベネッセの本選考のフロー
ベネッセの選考フローは以下のように進みます。
1. エントリーシート(ES)
2. 1次面接
3. 2次面接
4. 最終面接
ここからは選考突破に必要なポイントをお伝えします。
1. エントリーシート(ES):ベネッセが求める資質を理解したうえで準備しよう
2021年卒のベネッセの本選考では、ESに以下の設問が課されました。
(1)あなたが学生時代に、「最大限【頭】を使って解決、もしくは達成したこと」および、そこから学んだことについて、具体的に教えてください(400字以内)
(2)あなたが学生時代に、「最大限【体】を使って解決、もしくは達成したこと」および、そこから学んだことについて、具体的に教えてください(400字以内)
(3)学生時代、最も注力している取り組み、または誇りにしていることは何でしょうか(以下のうちから番号で回答)
1.学業・研究 2.学生団体 3.NPO 4.NGO 5.起業 6.ボランティア 7.部活・サークル 8.その他
(4)上記ご回答いただいた内容について具体的に教えてください(200字以内)
(5)当社への志望動機をお書きください。(400字以内)
(6)あなたが、これまでに受けた「授業※」で、「自分のためになった」と思う授業内容と、その理由を述べてください。
※授業は「小学校・中学校・高校・大学・大学院」いずれの授業か明確にしたうえで、論じてください。(800字) ※出典:ベネッセコーポレーション|総合職2021年卒本選考のES
このESはその後の面接でも使われるものであるため、この時点からベネッセが求める資質をしっかりと押さえたうえで提出することが理想です。
設問(1)課題を発見し、「論理的に」解決した経験を書こう
この設問では、学生時代の経験の中でも、自ら課題を見つけて解決した経験を記します。その後の面接で「なぜそれが課題だと思ったのか」「さまざまな施策がある中でなぜそれが適切だと考えたのか」「何を持って解決としたのか」などの問いにも答えられるようなエピソードを選びましょう。
設問(2)自らの足を使い泥臭く「行動」に移した経験を書こう
ベネッセでは時に泥臭く行動し、仕事を遂行する場面もあります。
学校コンサルティング営業であれば、教師との関係を構築するために足繁く学校に通います。また、商品企画であっても、ユーザーや市場の小さな声をも拾い上げるために、自らが動いて情報を取りに行くなど、行動力が求められるのです。
この設問では、ベネッセの仕事スタイルに耐えうる泥臭さやバイタリティ、行動力を持ち合わせているかを見ていると考えられるでしょう。
ある内定者は、部活にて弱小校を県大会まで導いた経験を記述していました。その際に「(1)まずは自分から部員に示すために、毎日の筋トレやランニングを徹底し、(2)部員をモチベートする日々のコミュニケーション方法の試行錯誤を行った」などと書いたようです。
このように、自ら愚直に日々の行動に落とし込んだ経験や、主体的な行動力をアピールできるエピソードは、ベネッセの求める資質を示すうえで役立つでしょう。
設問(5)志望動機は原体験を元に書こう
民間企業で教育の分野に携わり、さまざまな業界の流れに対応しながら確実な成果を上げているベネッセは、教育への強い思いを持った学生を好む傾向にあります。
実際に「現在の教育に対して疑問を持っている内定者や、教育のあり方について理想を語る社員ばかりだった」と、ある内定者は話しています。そのため、志望理由は以下の観点の深掘りにも耐えられるように、きちんと準備をして作成しましょう。
・なぜ他社や学校教員ではなくベネッセなのか→合格の秘訣やOB訪問をもとに回答
・教育に興味を持ったきっかけは何か→原体験をもとに回答
設問(6)ためになったと思う授業は「自己PR」または「志望理由」につなげることがおすすめ
字数の多さから書く内容に迷う人もいるかもしれません。この項目で気をつけるポイントは、授業内容の説明だけで800字の大部分を使ってしまうことです。
おすすめのES構成は、それまでの(1)〜(5)の回答で触れてきた「自分の強みやアピールしたいこと」または「志望理由」と接続させてしまうことです。
この設問内容は最終面接のプレゼンテーマにもなっているため、ESの段階から自分の伝えたいことと一貫させておくことで、面接の場においても効果的に利用できる材料となるでしょう。
下記に内定者の例をご紹介いたしますので、参考にしてください。
2. 1次面接:プレゼンの深掘りが中心。面接対策の基本を押さえて臨もう
1次面接は、学生1人と社員1人の個人面接で、所要時間は30分程度でした。
冒頭に5分間程度でのプレゼン課題が課され、プレゼン内容に関して以下のような深掘りをされるようです。
・プレゼンテーション(5分程度)
└テーマ:「学生時代、最も注力している取り組み、または誇りにしていることは何でしょうか。また、その内容について具体的に教えてください」
・プレゼン内容の深掘り
└どうしてその活動をしようと思ったのか
└どうして自分だけその点に気づけたと思うか
└何を持って「○○」と定義づけたのか
└何が一番大変だったか
└人を説得する際にどのようなことに気をつけたか
など
・逆質問(あれば) ※出典:ベネッセコーポレーション|総合職2021年卒本選考の1次面接
中身はESの内容と重複していても全く問題はなく、実際にある内定者もESで記入した内容と同じ内容でプレゼンをしていたようです。
自分の経験に関する深掘りにきちんと答えることができれば、志望度の高さに関わらず通過できると考えていいでしょう。
3. 2次面接:志望動機の強さが問われる「逆面接」スタイル。深い企業研究が突破のカギ
2次面接は、学生1人と社員1人の個人面接で、所要時間は30分程度でした。
質問は以下の通りです。
<逆面接(冒頭15〜20分程度)>
お題「自分がベネッセに合っているか確かめるための質問をしてください」「志望度の高さがわかる質問を面接官にしてください」 <面接質問>
・学生時代に頑張ったことの深掘り
・志望動機の深掘り
└入社して配属されたい部署はどこか
└どの職種(営業、商品開発など)がいいか
└それ以外ならどこがいいか
└ベネッセで何がしたいのか
└希望勤務地はあるか
└なぜ教育に興味を持ったのか
・逆質問
など ※出典:ベネッセコーポレーション|総合職2021年卒本選考の2次面接
2次面接では1次面接とは打って代わり、ベネッセへの志望動機を深く問われます。
また、ベネッセの2次選考で特徴的なのは学生側が面接官に対して面接を行う「逆面接型の面接」の時間が設けられていることです。
2021年卒に関しては、逆質問のテーマとして「自分がベネッセと合っていることがわかるように質問してください」「志望度の高さがわかる質問を面接官にしてください」という指定がありました。逆面接の時間は基本的にすべて学生から質問を行うので、最低でも5つ以上の逆質問を用意してから臨みましょう。質問を考える際は、事業や働き方に対する自分の意見をもとに作ると、比較的容易に質問を作ることができるのでおすすめです。
4. 最終面接:低い突破率!「教育への熱意」と「行動力」を示そう
最終面接は、学生1人と社員2人の個人面接で、所要時間は40分程度でした。
冒頭に5分間程度でのプレゼン課題が課され、プレゼン内容に関して以下のような深掘りをされるようです。
・プレゼンテーション(5分程度)
└テーマ:自分がこれまで受けた授業の中で、自分のためになったと思う授業内容とその理由。(あれば)研究、専門、卒論内容(授業と研究内容(あれば)合わせて5分間)
・プレゼンテーションの深掘り(10分程度)
・ベネッセに興味を持ったきっかけ
・会社で生かせる強み
・志望動機
└ベネッセでやりたいこと
└それ以外にやりたいこと
・逆質問
など ※出典:ベネッセコーポレーション|総合職2021年卒本選考の最終面接
最終面接では、意思確認だけが行われほぼ内定が決まっているようなケースも多いですが、ベネッセでは違います。 内定者の情報によると、「この面接で落ちる人は意外と多い」と人事が話していたようです。
志望動機を固めて「教育への熱意」と「行動力」を示しつつ、ベネッセに入社してやりたいことを明確に掲げて志望度アピールしましょう。
おわりに
いかがでしたか? ここまで、ベネッセの本選考を突破するポイントをお届けしました。みなさんの選考対策のお役に立てたら幸いです。
ベネッセの選考についてさらに詳しく知りたい方は、「選考対策ページ」と「クチコミ」をご覧ください。
※注釈のない記載は、選考対策ページ(下記)の情報をもとにしています
【選考ステップ一覧】各選考の詳細と解説
【クチコミ】説明会/インターン/選考の評判
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(Photo:Jacob Lund/Shutterstock.com)