本命企業にお祈りされても諦められないなら
こんにちは、ワンキャリ編集部のトイアンナです。就職活動をしていると自然と「この会社、絶対に入りたい!」と思える出会いが生まれます。こういった会社を本命企業と呼びます。
しかし大企業の採用倍率は100倍~300倍とも言われる昨今、本命企業からあえなくお祈りされることも珍しくありません。そこで次の本命群へ切り替えられればいいのですが、時には就活全体のやる気が失せることもあるはず。
そこで今回は本命企業に落ちたとしても中途採用で本命を改めて受ける「セカンドキャリアで本命を目指す」方法について、
- 同業他社から転職
- 取引先から転職
という代表的な2パターンに分けてご紹介します。
1. 同業他社から転職する:大手出版社 → ニッチトップの出版社の例
新卒の3割は3年で会社を辞めます。退職者のうち大多数は他社へ転職しますから、転職はあと数年以内に訪れるイベントといっても過言ではありません。
大多数の社員は同業他社へ転職しています。その理由は、主に以下の2点です。
- 業界のノウハウが分かっており即戦力となりやすい
- 1社目の情報が競合企業にとっては「喉から手が出るほど欲しい機密」
そのため企業によっては、同業他社への転職を一定期間禁止しているところもあります。転職からネガティブなイメージが払拭されつつある今、総合商社や重工メーカーといった新卒至上主義に思われやすい業種でも転職の受け入れが進んでいます。
実際の例として、某マイナー出版社が本命企業だった学生の話を挙げましょう。彼は医学書や法律書など「毎年需要が安定しているニッチトップな出版社」を志望していましたが、当時は2010年のリーマンショック全盛期。マイナー出版社はなんと新卒採用そのものを中止してしまいました。
そこで彼は集英社、講談社、KADOKAWAなど名だたる同業を片っ端から受け、無事に某大手出版社から内定貰いました。そこで5年ほど修行したのち、景気が回復するのを見計らって中途採用で応募。無事目指していた企業へ入社できました。このように本命に落ちてしまったら、その競合他社へ内定して数年研鑽を積み、満を持して本命を受けなおすのが正攻法です。理想的には本命企業よりさらなる大手に新卒で入るとよいでしょう。
2. 取引先から転職する:広告代理店 → 外資系メーカーの例
もうひとつの方法が「取引先から転職する」方法です。例えば、企業のマーケティング部門や広報部門は、広告代理店と切っても切れない関係にあります。テレビCM制作や芸能人を使ってのPRイベントには、代理店による映像制作やCM枠の購買が欠かせません。取引先として経験を積むことは、本命企業が求める人材像を知る最大のチャンスです。
ここで実例をご覧ください。ある男性は、本命企業だった某外資系メーカーのマーケティング部の新卒採用の選考はあえなくお祈り。そこで、彼はメーカーの取引先に着目。幸運にも選考が遅かった大手広告代理店へ就職し、がむしゃらに働いて同年代でトップクラスの成績を収めました。
数年後、本命企業のマーケティング部門にて、中途を募集しているのを発見。広告代理店で培ったPR戦略やCM制作のスキルを伝えることで、見事に内定することができました。
取引先から就職する際に欠かせないのが、新卒入社した企業でのトップクラスの成績。数年後には自分が入っている会社へ貢献すると考えて、1社目で取引先相手の仕事で100%のパワーを出し切りましょう。
100%のパワーを出す必要があるのは、就職活動でも同じです。抜群の評価で入社した学生のほうが、入社後の部署異動希望も聞いてもらいやすくなります。「どうしても○○社さんと仕事させていただきたかったんです!」と人事部に掛け合える実力を見せるためにも、取引先が「運命の本命企業だった」かのように全力で挑んでください。
なお、本命企業の取引先はOB・OG訪問で調べるのが確実です。というのも、企業の取引先はオープンになっていないことも多いからです。本命企業のOB・OG訪問をお願いする際にはよく一緒に仕事をする取引先の社名も質問しておくとよいでしょう。
多様なキャリアチェンジがある中で戦略的に転職を見据える
ここまで、本命企業に落ちてしまっても中途入社でカムバックできるパターンについてお伝えしてまいりました。誤解を招かない為に説明しておくと、もちろん今回ご紹介したパターン以外にも多様なキャリアチェンジの方法があります。
例えば、コンサルティング業界だと、2. に近いパターンですが、自分が新卒入社した事業会社から、同じ業界の案件を担当するコンサルタントに転職するパターンがあります。中には、医者 → ヘルスケア業界の企業を担当するコンサルタントのような、大幅なキャリアチェンジをする人も存在します。
ただ、戦略的に転職まで視野に入れて就職活動をする場合は、前述の2パターンは是非参考にしてください。
エントリーのタイミングは要注意
最後に大事な点をお伝えします。
同業他社および取引先について、採用のエントリー時期が本命企業と同時期になることが珍しくありません。本命企業の面接で落ちた後で、「諦めきれないので、同業他社や取引先へエントリーしよう!」では遅いのです。
本命企業が生まれた段階でOB・OG訪問をし、同業他社と取引先へエントリーしておきましょう。あなたが最終的に本命企業で活躍できるよう応援しています!
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志望企業に中途で入社した事例を知る(別サイトに遷移します)
▼参考
三菱商事に中途で入社した事例を知る
・ONE CAREER PLUS『三菱商事/転職体験談』(別サイトに遷移します)
マッキンゼー・アンド・カンパニーに中途で入社した事例を知る
・ONE CAREER PLUS『マッキンゼー・アンド・カンパニー/転職体験談』(別サイトに遷移します)