JICAは日本の政府開発援助(ODA)の実施機関として、教育、保健医療、都市開発、インフラ、気候変動、農業など、開発途上国の抱える多様な課題の解決に取り組んでいます。JICAは150を超える国・地域で事業を展開しており、約90ヶ所の海外拠点のネットワークも活かし、政策・制度改善、人材育成や法整備、大規模インフラへの投融資、災害後の国際緊急援助、ボランティア派遣など、様々な手法を用いた協力を行っています。
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設立日 | 2003年10月 |
代表者 | 田中 明彦 |
所在地 | 東京都千代田区二番町5-25二番町センタービル |
資本金 | 8兆3,105億円(2022年2月末) |
従業員数 | 1,942人(2021年1月末) |
事業内容 | 技術協力、円借款、無償資金協力等を通じた開発途上国の国創り。 |
受賞歴 |
JICA職員の仕事を一言で言えば、「国創り」。職員は途上国政府との幾度にもわたる議論を経て、開発途上国の数十年先を見越した長期的、大局的な見地から、今途上国に必要な支援は何かを見極め、途上国の課題解決を支援しています。開発途上国の大臣や局長クラスの政府高官と議論を行う場面も少なくありません。
タイの玄関口であるスワンナプーム空港、トルコでアジアとヨーロッパをつなぐボスポラス大橋など、JICAにより支援された経済発展の基礎となるインフラは少なくありません。また、途上国政府の国家計画作りの基礎となる、都市開発等のマスタープラン作り、人材育成、政策・制度構築支援等、JICAの支援メニューは多岐に渡ります。
開発途上国は貧困や紛争、感染症の蔓延、環境汚染、教育、雇用、様々な課題に直面し、個々の課題が絡み合って存在している例も少なくありません。そのような課題に対するソリューションを提案・提供し、開発途上国の20年、30年先の未来を見据えて、その礎を築く「国創り」。JICAではそんな仕事に携わり、自らの手で創りあげていくことができます。
(写真:久野 真一/JICA)
グローバル化や企業活動の変化は、開発途上国の経済社会開発における民間企業の役割を増大させています。JICAはその橋渡し役となり、より高い開発効果を発揮するため、日本の民間企業とのパートナーシップを強化しています。
多くの民間企業が開発途上国への進出・投資を進めています。また、CSR活動等の一環で、各企業が開発援助に貢献する例も増えています。一方途上国では、ビジネス・投資環境に欠かせない法制度設備や人材育成、インフラ整備など、ハード・ソフト両面の課題が多いのも現実です。こうした、企業のみでの対応が難しい課題こそ、JICAの経験や知見を活かすことができる分野です。官民の連携により、企業活動を通じたより大きな開発効果が期待できます。
このような背景から、JICAは民間企業に対して様々な情報提供を行い開発への貢献を支援したり、PPP(Public-Private Partnership:官民パートナーシップ)インフラ案件への投資や、民間企業への直接投資・融資等を実施しています。また、開発途上国に対しては、インフラ整備や法制度の整備など、企業進出のための投資環境整備を行っています。
JICA職員に求められるのは、「現場力」、「構想力」、「発信力」という3つの力です。多くの人が協働するプロジェクトを実施するためには、リーダーシップ、マネジメント、コミュニケーション能力が必要なのは言うまでもありませんが、それらに加え、現場のニーズに迅速に対応し成果を達成する「現場力」、創造的で実効性の高い解決策や新機軸を導き出す「構想力」、専門知識に基づいて新しい知的価値を創造・発信し、国際援助潮流をリードする「発信力」を職員は身につける必要があります。開発途上国の人々への強い共感と高度な知識をベースに、この3つの力を発揮して国際協力に貢献できる人材へと成長すること、これがJICA職員に求められています。
このような人材を育成するため、JICAでは入構1年目から海外事務所での業務を経験し(海外OJT)、また、入構約5年目での若手の海外駐在など、現場感覚を養う機会を多数設けています。また、階層別・語学・専門性強化に関する各種研修や、海外留学等、職員の成長を支えるメニューは多岐に渡ります。
JICAの支援する分野はインフラ整備に留まらず、農業、教育、保健医療、気候変動対策、平和構築、防災など、様々。自らキャリアを切り開いていくタフさは必要ですが、文系・理系問わず皆さんが活躍できるフィールドが必ずあります。
(写真:佐藤 浩治/JICA)