<今回の見どころはこちら>
●明暗分かれる6月。皆さん、就活の状況いかがですか? ●死んだモチベーションを何とかする方法、教えます
●「もっと頑張る」は悪循環。とりあえず3日休め、話はそれからだ
●まずはスーツのクリーニング! 面接官は「見た目」をこう評価する
●それでも気持ちが戻らない?「内定する気ゼロ」で行こう
●君に必要なのは「社会をナメる」余裕だ
●就活は負けたら終わりのゲームじゃない。大丈夫だ、気楽に行け。
明暗分かれる6月。皆さん、就活の状況いかがですか?
ついに6月も半ばに差し掛かってきましたね。
皆さん就職活動の方はいかがでしょうか。僕の経験だと、明暗がはっきりとついてくる頃だと思います。早々に内々定を獲得した皆さんはこの世の春を謳歌し、逆に無い内定を獲得してしまった皆さんは「完全にやばい」みたいな雰囲気が出てきますよね。
「持ち駒が尽きた」などの概念が登場し始めるのもこの時期ですね。
最初に受けた志望度の高い企業が全滅して、「そもそも戦略が間違っていた可能性がある」などの恐怖も感じ始めます。
この辺は僕も経験しましたので大変よくわかります。僕も出遅れた上にクソ舐めて就職活動に挑んだところ、第一陣は見事全滅しました。ESも練り込んでいなかったので書類選考で祈られる、面接に呼ばれても受け答えの方針が固まっていないのでどんどん落ちる。そもそも身の程を知らないので超大手しか受けていない。そういう感じでしたので妥当な結果になりました。
死んだモチベーションを何とかする方法、教えます
また、モチベーションを完全に失ってしまった「ギブアップ組」もそろそろ出てくるのではないでしょうか。
ここを読んでいる皆さんの中にも多分いますよね。一番やばいのは準備万端で挑んだ結果、玉砕した組です。これは本当に辛いでしょうね。5月も終わって持ち駒が全滅したということは、メンタルは既にメタクソだと思います。また、焦りと不安も最大になっていることでしょう。何せ、限られた椅子がどんどん奪われている状態ですからね。早くもっとたくさん受けなきゃ、選んでる場合じゃないとにかく内定を取らなきゃ。そんな状態でしょう。
で、とりあえずの話なんですが、まだ大丈夫です。
僕自身本命と呼べる企業の内定を得たのは8月ですし、これからもガンガン求人は出ます。夏採用もありますし、どこの企業も内定辞退者は結構出ますので、少なくともその補充が完全に終わる9月一杯までは諦めるには早いでしょう。知り合いの中には10月、11月に内定を獲った人間も結構います。
でも、こんなこと言っても「そんな話どうでもいいよ、俺はもうだめだよ」という皆さんの気持ちはピクリとも動かないと思いますので、今日は完全に気持ちが死んでしまった時に何とかする話をします。
「もっと頑張る」は悪循環。とりあえず3日休め、話はそれからだ
まず心からのアドバイスとして、とりあえず3日休みましょう。
一回全部キャンセルしてのんびりと心と身体を休めましょう。そんなコンディションで面接受けて、そもそも上手くいくわけがないんです。
努力に結果が伴わない時に、もっと努力しようとするのは大体間違いです。
「内定が取れない、だからもっと受ける会社を増やそう」とエントリーを重ねた結果、業界研究はおろそかになり、適当に書いたESが通っても面接はボロボロ、当然ながら結果が出ずに自信を失う。完全な悪循環です。
就職活動というのはつまるところ「自分という商品」を企業に売り込む営業活動なので、自分に対しての自信が失われれば当たり前の如く結果はついてきません。自信なさげに商品を売り込みに来る営業からモノを買うわけがないですよね。
今のあなたに必要なのは休息と体勢の立て直しです。
結果が伴っていない時期に「休む」という決断をするのはかなり恐怖が伴うと思います。しかし、この時期に結果がついてきていない皆さんはとりあえず休むべきです。皆さんが思っている以上に皆さんは消耗しています。幸いなことに、就職活動は試行回数が稼げます。
一つや二つ面接や説明会をサボったところで致命傷になることなんてありません。ですから、まずは何も気にせずに休んで下さい。
まずはスーツのクリーニング! 面接官は「見た目」をこう評価する
さて、休息の間にまずやるべきことは身支度を整えることです。
スーツをクリーニングに出しましょう。
リクルートスーツを1着しか買ってない皆さん、必須です。加えて、シャツはちゃんとアイロンのかかったものを着てますか? 靴はちゃんと磨かれてますか? ハンカチにアイロンはかけていますか? 「全部やってない」って人ザラにいますよね。靴なんか「磨いたこともない」という人もいると思います。僕もそうでした。そういう皆さんのボロボロ加減が目立ってくるのがこの時期です。就職活動のために整えた髪もそろそろボサボサではないですか? 美容院も行きましょう。
僕も褒められた見た目の人間ではありませんが、それでも自社の採用面接をしていた頃に身なりが綻んでいる方を採用したいとは思えませんでした。
たった一回の面接にベストの身なりを整えて来れないということは、志望度も熱意もあるいは勤勉さも全てが疑われてしまうということです。
これはちょっと手間をかければ回避出来る失点です、必ず回避しましょう。大変に勿体無いです。
それでも気持ちが戻らない?「内定する気ゼロ」で行こう
さぁ、とりあえず休んだ。装備も整えた。その後どうするかについてもお話します。
数日休息をとれば心身の疲れも回復しますし、業界研究や面接の受け答えの見直しなんかに頭が回るようになると思います。でも、どうにもモチベーションが戻ってこない時があります。その場合、「内定を獲る気ゼロで面接に臨む」という技があります。
つまり「面接でとにかく言いたい放題言う」のです。
というのも、ここまで結果が出なかった皆さん、「内定を取るためにベストの受け答えをしよう」という気持ちでずっとやってきたわけじゃないですか。視点が凝り固まってしまっているんです。面接というのはつまるところ大喜利みたいなものなので、最終的には思考に幅と柔軟性がある人間が勝つゲームです。そういうわけで、普段と全く違う行動をしてみるのはとてもいいことです。就職活動への不満、企業への不満、いっぱいあるでしょう? 全部面接官に叩きつけてやればいいんですよ。
そもそも就職活動というのは企業が一方的に学生を選ぶ場ではありません。学生だって企業を選ぶ権利があります。にもかかわらず学生の立場が弱いのは「内定が欲しい」という目的があるからです。
しかし、学生が「内定は特に欲しくない」となれば話は別です。面接の場は、いい年をした社会人に言いたい放題モノを言って返答まで貰えるという機会になります。企業の担当者として学生に接する以上、面接官はその場から逃げられないんです。
「なんてつまらない面接だ」って思う企業、よくあるじゃないですか。面接官にムカムカしたのは一回や二回ではないですよね。そこで面接官に向かって「こんなクソつまらない面接で学生の何かが測れると御社は本気で思ってるんですか?」などと言い放ってみるのはかなりオススメです。スカっとしますし、「なるほど、所詮こいつらもこんなもんか」という良い意味での社会をナメた余裕を取り戻せます。
君に必要なのは「社会をナメる」余裕だ
6月まで試行錯誤を繰り返しながら頑張ってきた皆さんにはそれなりに就職活動ノウハウは蓄積されています。しかし、社会をナメた余裕、無根拠な自分への自信はすっかり失われているでしょう。
その余裕を取り戻すのが、一番大事です。
もちろん、ESに致命的な欠陥があるとか、筆記対策不足で面接にすら到達できていないとか、そういう問題がある場合はその対策をすることが重要ですが、面接まで到達できて落ち続けている場合は、余裕を取り戻すことが最優先です。(この時期までほとんど面接に辿り付けてない人はちょっとヤバイです。超大手しか受けてないのでないなら、おそらく原因は筆記です。対策しましょう)
余裕がある時は謙虚に、追い詰められてきた時ほど余裕を持つ。これは人生においてわりと重要なことなんですが、就職活動に追い詰められるとこの感覚が吹っ飛びます。自分を追い詰めて良い結果が出るのは少年漫画の世界だけです。今のあなたに必要なのはその全身に纏わりついた疲労と悲壮感を一掃すること、良い意味で就職活動や企業をナメることです。
就活は負けたら終わりのゲームじゃない。大丈夫だ、気楽に行け。
就職活動は生涯賃金を億単位で増やせる可能性のあるゲームです。
でも、それは「勝てばめっちゃ美味しいボーナスステージ」であって、負けたら終わりのゲームでは全くないです。
就職活動がボロボロの時にこの気持ちを持つのはかなり難しいですが、考えてみてください。起業と違って大金がかかってるわけじゃないし負けても大借金が残るわけでもないんですよ。
皆さんが失う可能性があるのは所詮、機会だけです。皆さんには若さという最大の財産が残ります。ナンボでも挽回は効きますよ。
僕なんか仕事辞めてウン千万借金して起業した挙句、大失敗したけどそれなりに元気に生きてますよ。大丈夫だ、気楽に行け。社会をナメる気持ちを取り戻せ。開き直れば結果はついてくる。
僕は開き直って面接でとにかく言いたい放題言った結果、内定が出たりもしました。これまでのやり方では結果が出なかったんですから、試行回数だけ増やしても悪循環が続くだけです。切り替えましょう。今までやらなかったことをやりましょう。
就活に必死になる価値はあります。しかし、闇雲な努力をした者が勝つわけではありません。
とにかくまずは休む。そして余裕を取り戻す。凝り固まった思考と狭まった視野を正常に戻す。この先の就職活動に勝ち抜くのに必要なのはそういうことです。社会をナメる心の余裕、大事にしてください。それがあるだけで優秀そうに見えるもんです。就職活動なんてたかがゲームです。軽く考えて全力を出しましょう。
それさえあれば大体大丈夫です。やっていきましょう。
※こちらは2017年6月に公開された記事の再掲です。