こんにちは、ワンキャリ編集部です。
交換留学生や海外経験のある就活生なら一度は耳にしたことがある「ボスキャリ」こと、ボストンキャリアフォーラム。
そしてボスキャリにまつわる、「なにやら、1日で有名企業から内定をゲットできてしまう、超オトクな就活イベントらしい……」というウワサ。
今回は、謎多きボスキャリの実情を徹底解説します!
<目次>
●ボストンキャリアフォーラム、通称ボスキャリとは?:「内定直結」もありえる、日英バイリンガル向けの就活イベント
●ボスキャリでの内定は2パターン:事前応募とウォークイン
●「即日内定」にだけ頼るのは危険!?:内定者から学ぶ有名企業の内定を獲得するためのポイント
●ボスキャリの鍵は事前準備:「楽して内定」ではなく「当日が最終面接」
●ボスキャリ対策のまとめ
ボストンキャリアフォーラム、通称ボスキャリとは?:「内定直結」もありえる、日英バイリンガル向けの就活イベント
ボスキャリこと「ボストンキャリアフォーラム」は、米国ボストンで毎年11月に開催される就活イベントです。2023年の概要は以下の通りです。
・開催会場:Hynes Convention Center(ボストン)
・開催日時:2023年11月17日(金)〜19日(日)
・参加条件:日本語と英語の話者であること
・規模 :参加企業170社以上を予定
・参加企業:J.P.モルガン、ゴールドマン・サックス、ボストン コンサルティング グループ、A.T. カーニー、アマゾンジャパン、モルガン・スタンレー、富士フイルム、三井住友銀行、野村證券 など※出典:CFN「ボストンキャリアフォーラム 2023/参加企業リスト」
毎年8,000人規模の学生が参加する大イベントです。コロナ禍により、2020年・2021年はオンラインでの開催となりましたが、2022年からは現地での開催が再開されました(※1)。
国内の合同説明会との最大の違いは、イベント開催中に有名企業の内定が獲得できること。ボスキャリではブースで企業の説明を聞くだけではなく、その場で企業と面接を行い、アピールに成功すればイベント中に内定を獲得できることもあります。過去の参加者いわく、「企業側からディナーに誘われればほぼ内定」だそうです。
(※1)参考:ONE CAREER「【ボスキャリ2022完全攻略レポート:第1章】本気で内定を狙うために『最初にやるべきこと』とは?」
ボスキャリでの内定は2パターン:事前応募とウォークイン
では、どうやって内定獲得までたどり着けばいいのでしょうか。大きく分けて、「事前応募」と「当日受付(ウォークイン)」の2つの方法があります。
(1)事前応募〜内定の流れ
1. 8月ごろから出展企業の募集ページを確認
2. レジュメ(※2)の作成、事前エントリー
3. レジュメ提出、Webテスト
4. オンライン面接
5. ボスキャリでの面接、ディナー
6. 内定
(2)当日受付(ウォークイン)〜内定の流れ
1. ボスキャリ当日に企業ブースを回る
2. 企業ブースに自分のレジュメを配る
3.レジュメを見た会社から連絡を受ける
4. 面接、ディナー
5. 内定
この2つを比べると、明らかに(2)当日受付(ウォークイン)のほうが簡単そうに見えるかもしれません。
では、実際にボスキャリで内定を獲得した人は、当日どのように動いていたのでしょうか。
(※2)……ボスキャリで使用される履歴書のようなもの。日本の履歴書とは形式が異なる。
「即日内定」にだけ頼るのは危険!?:内定者から学ぶ有名企業の内定を獲得するためのポイント
ここまで読んで、「当日企業のブースを回りまくって、レジュメを提出しまくれば、その日に内定もらえるなんて、コスパ最高!」なんて思っていませんか?
それでは、内定を得られず旅費をムダにしてしまうかも。
ボスキャリで有名企業に内定した学生には、ある共通点があります。それは事前応募の面接をたくさん受けて、空き時間でウォークインを活用する戦術です。
実際に、過去のボスキャリで内定した学生の実際のスケジュールを見てみましょう。
受けた9社のうち、4社を事前応募の企業が占めています。さらに言えば、ボスキャリ中に内定を獲得した3社中、2社が事前応募。むしろ、ウォークインは事前応募による面接との合間に行われているのです。
この例のように、ウォークインで即日内定できる確率は決して高くありません。有名企業に絞れば、その割合はもっと少なくなると考えられます。
即日内定が難しい理由は、当日ブースで行われる面接枠のほとんどは事前応募で埋まっているためです。事前応募の場合、ボスキャリまでにWebでの企業説明会やES審査、オンライン面接が行われ、ボスキャリ当日が実質的な「最終選考」ということも多々あります。一方の「ウォークイン」は、そこですくい上げられなかった学生にとっての「セカンドチャンス」という位置付けのため、事前応募よりも競争は厳しくなるのです。
実際に、国内選考で総合商社の内定を獲得した都内有名私大学生は「ウォークインで20社にレジュメを出したけど、面接に参加できたのは3社だけで、大手企業からは全く呼ばれなかった」といいます。
「大手企業から即日内定をもらえる」というコメントは、実は事前応募ありきの可能性が高いのです。目当ての企業には事前応募を忘れず、「ウォークインする前から面接の予定でいっぱい」の状態にしておきましょう。
では、そんな事前準備は、どんなことをすればいいのでしょうか。
ボスキャリの鍵は事前準備:「楽して内定」ではなく「当日が最終面接」
このように、ボスキャリで内定を獲得できるかはウォークインではなく、事前準備をどれだけして、事前応募の面接予約をどれだけ入れられたかがカギになります。
そんなボスキャリ成功者の特徴は、早く動き出していたという点です。
実際にボスキャリで日系大手企業から内定を獲得した学生は「ボスキャリだから準備は適当でもいいし楽なんてことはない。面接対策や自己分析をしっかりして、事前に面接の予約をしっかり入れられたのが成功の分かれ目だった」と話しています。
以上を踏まえると、ボスキャリで内定をゲットするためのロードマップは以下のようになるでしょう。
このように、前日までに勝負は始まっており、決まっているのです。
「事前準備が大切」で「面接の予約を入れて」「面接を受ける」という流れは、日本国内で行われる、いわゆる普通の就活と全く同じだと分かります。ただ、ボスキャリの場合、準備してきた成果を出す期間が短いだけなのです。
であれば、具体的にやるべきことは、企業・業界研究、エピソード作り、自己分析、面接対策、事前応募、面接。普通の就職活動と全く同じですね。
また、就活準備の具体的な方法は、以下の記事を参考にしてみてください。
・自己分析のやり方16本まとめ!就活で本当に内定へ近づく方法とは
・【エントリーシート(ES)完全対策版】下準備(自己分析)から書く際のコツ・書き方、頻出質問への回答例、業界ごとの特性まで全て解説!
・【ES・面接対策】受かる自己PR例文集とNG例!作成方法から評価ポイントまで徹底解説!
・【面接対策の総集編】事前準備や評価基準からよくある質問への回答例まで。面接のマナーとコツを押さえて好印象!
ボスキャリ対策のまとめ
・ボスキャリとは、日英バイリンガル向けの就活イベント。当日内定の可能性もあるのが魅力。
・当日受付(ウォークイン)という方法もあるが、あくまでセカンドチャンス。メインは事前応募なので、目当ての企業は面接予約が入っている状態にしておこう。
・ボスキャリ成功のカギは、事前準備。事前準備でやることは、企業・業界研究、自己分析、エピソード作り、面接対策。普通の就活と重要なことは変わらない。
いかがでしたか。事前準備をしっかりして、ボスキャリ当日は「最後の大仕上げ」のつもりで臨みましょう。
ボスキャリについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
▼「ボスキャリ2022完全攻略レポート」はこちら
・【ボスキャリ2022完全攻略レポート:第1章】本気で内定を狙うために「最初にやるべきこと」とは?
・【ボスキャリ2022完全攻略レポート:第2章前編】事前準備は遅くとも3カ月前から──共通ESシステム「CFNレジュメ」を徹底解説
・【ボスキャリ2022完全攻略レポート:第2章後編】ボスキャリは事前準備で「全て」が決まる。9月・10月の理想の過ごし方
・【ボスキャリ完全攻略レポート:第3章】ついにイベント当日!「内定はいつ出る?」「ディナーの雰囲気は?」 怒涛の3日間を追体験
※この記事は2017年9月に公開された記事を一部更新・加筆して再掲しております。
(Photo:S_L/Shutterstock.com)